『ヴィオラートのアトリエ ~グラムナートの錬金術士2~』は、株式会社ガスト制作・発売のRPG。「アトリエシリーズ」の5作目にあたり、前作『ユーディーのアトリエ』と同じグラムナート編にあたる。
ストーリー
カナーラント王国の外れにある、過疎に悩むド田舎カロッテ村。そこに住むある家族もまたこの村から離れようとしていたが、バルトロメウス(バルテル)とヴィオラート(ヴィオ)の兄妹はそれに反対し、先に出発する両親に「村を再興させたら引っ越しを考え直させる」という約束を取り付けた。
ヴィオラートは旅の錬金術士・アイゼルに学んだ錬金術を活用し、村の発展に取り掛かろうとしていた…
概要
このゲームのキモは冒険して、材料集めて、錬金術でアイテムを作ることである。村は危機に瀕しているらしいが、RPGの割には魔王とか世界の危機とかそういうのはまったくなく、かなりのんびりしたゲームである。ジャンルこそRPGだが、実際のところ店の経営などのシミュレーション要素がかなり強い。また3年間(追加あり)という時間制限があり、それまでにどれだけのことを為すかでエンディングが変化する。
ヴィオラートの目標(ゲームのクリア目標)は村を発展させること、そしてそのためには自分で店を経営して来訪者を増やすということである。実はクリアそのもののハードルは低いが、プレイによって発展の仕方が変わるので、望み通りの結果にするには工夫がいる。
村を発展させるためには、商品を店先に並べて客寄せすることが必要になる。しかも客も前作までのように「○○が欲しいんだけど」と聞きにくるのではなく、店に来て物色して、欲しいものがないと買わないで出ていく始末。また知らない客は来てくれないので、各地で依頼をこなして名声を高めなければいけない。商品の配置やブーム、さらに遠方への宣伝活動など、やることは多いが、そこが楽しいんだと強く推したい。声に出して推したい。
特徴
- お店の経営
- 村の発展のために店を経営する。同じ村の住人は物々交換が多くて儲けが出ないので、他の街から客を呼ぶようにすると経営がよくなっていく。自分が冒険に出ている間は誰かに店番をしてもらう必要があるが、店番にも賃金・応対の質に差があるので注意。好きなものを売れる反面、売ったものの質が悪いと評判が下がるなど結構客は厳しい。
- アイテムの劣化
- 前作『ユーディーのアトリエ』から続き、アイテムはひとつひとつに細かくステータスが設定されており、今作でも一部アイテムが時間の経過・使用で劣化していく。たとえば食品であれば時間の経過で傷み、武器であれば戦闘を繰り返すことで劣化していく。対策していなければ、水中に潜ったり雨に降られても劣化してしまう。逆に酒類などは時間をおくと熟成されて質が良くなっていく。ケーキの依頼を受けて作って持っていったらすでに劣化していた、とかはよくあること。
- オークション
- 毎年8月にある定期イベント。村興しのためのチャリティオークションにアイテムを出品し、来訪者数を稼ぐ。売上金は手に入らないが、最高落札額を記録すればレアアイテムを贈られる。出品者自身が値上げ・落札できたり、支払う気のない客が値を吊り上げたり、イカサマで出品物の価値を上下させたりと、結構な無法地帯である。バルトロメウス兄貴の出品するアレなアイテムは一見の価値あり。
- 量販店
- 一部の街にある、錬金術アイテムを大量生産・販売する店。手持ちの対応アイテムを委託することで、それを毎週一定量供給してくれる。このゲームにはお手伝いの妖精さんなどはいないので、作成に時間のかかる高価格アイテムなどを店に安定供給するため欠かせない存在である。ただし店によって得意分野が異なり、ものによっては効果が損なわれたりもする。すぐ近くで買ってきたアイテムをオークションに出したら、そこの量販店の主が落札した、というのもよくあること。
- 村の発展
- 来訪者数が増えるとカロッテ村は発展し、頑張れば王国一の都市に発展する。このときヴィオラートがどういう商品を売ってきたかによって発展の仕方が異なり、いかつい武装都市になったり、遊園地のような街になったりもする。反転状況によってエンディングも変わるので、色々試してみると面白い。ちなみに、ヴィオラートの店の周りだけはなぜか発展しない。なぜなんだ…
主な登場人物
- ヴィオラート・プラターネ
- 7月29日生まれ、15歳。本作の主人公。ニンジンが大好きで、ニンジンのために村を離れたくない一心で村興しを始める。村興しの材料にしようと企んだ割には錬金術は習ったばかりのド素人。しかしゲーム開始時点から2種類の魔法攻撃が使え、またMPダメージ攻撃の「エンゲルスピリット」はゲーム終盤までずっと使える高性能技。もしかしたら今作までの主人公で最高クラスの性能かもしれない。
- バルトロメウス・プラターネ
- 5月16日生まれ、18歳。ヴィオラートの兄。村長の娘・クラーラに想いを寄せており、そのため村を離れまいと思っている。最初から冒険者・店番として雇用できるため重宝する…のだが、家族であるにもかかわらず賃金を要求し、また店番ではしょっちゅうサボる困った兄貴でもある。姿が見えないと思ったらトイレにいたり、どうしようもないオークションの謎出品物など、変なところにネタが多い、愛すべき兄貴である。
- ロードフリード・サンタール
- 7月27日生まれ、18歳。ヴィオラート・バルトロメウスの幼馴染。首都で竜騎士隊になるつもりだったが、思うところがあって村に帰ってきてしまった。作中屈指の便利な人いい人で、冒険者としても店番としても賃金がかからない上に性能がいい。ヴィオラートに非常に親切にしてくれるが、このゲームには恋愛イベントの類いはなかったりする。残念。
- ブリギット・ジーエルン
- 7月28日生まれ、16歳。首都から来た富豪の娘。いわゆる高飛車というかツンデレというかなキャラで、最初は田舎娘のヴィオラートに冷たく接してくる。実は肺に病気を抱えており、これを治すことができればその態度は急変する。冒険者・店番としても雇用できるが、なぜか攻撃手段は拳だったりする。序盤は弱いが、ステータスと武器が揃ってくることには戦力として遜色なくなる。
- アイゼル・ワイマール
- 3月1日生まれ、22歳。旅の錬金術士でヴィオラートの師匠。俺たちのアイゼルが一回り成長して戻ってきたのである。これを喜ばないようなアトリエプレイヤーは人間失格である。ステータスこそ貧弱だが、ゲームの最初から冒険者として雇用でき、ヴィオラート以外では唯一戦闘中にアイテムを使用できるため、強力なアイテムが揃う終盤で非常に役立つ。このゲームプレイ後に『エリーのアトリエ』を再開すれば、アイゼルの成長っぷりを堪能できるため非常にお得である。
- クラーラ・バルビア
- 9月19日生まれ、18歳。村長の娘で、オークション大会の賞品にされている。天然ボケの入ったお嬢さんで、「伝説のカツラ」などの珍品をかわいいと喜んで買い取ったり、ジャイアンばりの歌唱力で攻撃するなど、割と残念な人。店番を任せるとガンガン値切ってしまうので儲からないが、そのせいか評判はよくなる。戦闘ではあまり役に立たないが、買い物で値切れるスキルを持っているため、買出しには重宝する。
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関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 株式会社ガスト
- アトリエシリーズ
- うに
- たる
- 地球儀
- ゲームのタイトル一覧
- ギャルゲーのタイトル一覧
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