北畠具教単語

• 誕生から家督継承～隠居まで。
• 織田信長との戦い。
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「北畠具教」（きたばたけ・とものり 1528 ～ 1576）とは、

• 戦国時代、伊勢国司であり戦国大名でもあった北畠家当主。
• 塚原卜伝の弟子の一人で、剣豪としても有名。

誕生から家督継承～隠居まで。

北畠晴具の嫡子として生まれる。この父・晴具もまた、文武両道に優れていた人物であった。

兄弟に、木造具政・北畠具親。

天文6年(1537年)、従五位下侍従。天文21年、参議・左中将。天分22年(1553年)には、父から家督を譲られ北畠七代目当主となる。翌天文23年(1554年)、従三位・権中納言。･･･と、トントン拍子で朝廷から官位を受け、家督も継いで順調に成長を遂げた。

弘治元年(1555年）には、南伊勢の領地を巡り争っていた長野氏と戦い、遂に永禄元年(1558年)に長野家当主・長野藤定の養子に自身の息子を入れさせるという、和睦と言う名の臣従化に成功している。

永禄6年(1563年)、嫡男のモチ･･･もとい具房に家督を譲り隠居。しかし(息子のことが不安だったのか)、実権は具教が握っていたと考えられている。

織田信長との戦い。

永禄11年(1568年)、尾張の織田信長が伊勢に侵攻を開始。信長は、北伊勢の神戸具盛と和議を結び、自身の三男・織田信孝を養子に送り込んだ。更に、具教の次男・長野具藤と一族の細野藤敦との間に不和を起こさせ具藤は内紛に敗北し逃亡、長野家を降伏させ、弟の織田信包を長野家当主に据えるなど、北畠家の周囲を切り崩していく。

そして永禄12年(1569年)8月、滝川一益の調略によって、具教の弟・木造具政が織田に降伏する。と、同時に信長は大軍を引き連れ南伊勢の北畠家の居城・大河内城を包囲した。具教は籠城して奮戦するも、11月に降伏。信長の次男・織田信雄が息子の養子としてやってくる。

最期

元亀元年(1570年)、出家して『天覚』、『不智斎』と号して三瀬谷に隠棲するが、茶筅丸(織田信雄)が、元亀3年(1572年)に元服して『北畠具豊』となった後も、実権は具教にあったらしく、天正3年(1575年)まで具教の発給文書が存在している。この年に信雄が北畠の家督を正式に継ぎ、翌年行われたのが、北畠一門の粛清である。

天正4年(1576年)11月25日、信長・信雄の命によって放たれた刺客によって、北畠具教は息子の徳松丸・亀松丸そして家臣たち(名が判明している者だけで14人)と共に殺害され、49年の生涯を閉じる。

この襲撃の際、剣聖・塚原卜伝の弟子でもあり、『一の太刀』を相伝されたとも伝えられる彼は、19人の刺客を切り倒す奮戦を見せたとも伝わる･･･が、一方で事前に愛刀の刃を潰されて刀を振るうことなく惨殺されたとも伝わる。いずれにせよ、伊勢国司の最期としては余りに悲劇であろう。

関連動画

• 戦国大戦における北畠具教の計略動画

• 織田家の野望･･･北畠家は犠牲になったのだ

補足

「信長の野望」シリーズにおける北畠具教の能力一覧。

剣豪大名だけあって軍事能力に優れるが知略と政治は平均以下の所謂脳筋。特に知略は謀殺という最期を考えると低いのも仕方がない。顔グラは「全国版」～「覇王伝」までは総髪の壮年風（「武将風雲録」からは口ひげが追加される）、「天翔記」～「蒼天録」までは烏帽子を被った公家の若者風、「天下創世」～「戦国立志伝」までは伊勢吉田文庫所蔵の肖像画に近い壮年風と変遷してきたが、第15作「大志」で突如若返り美形化の上、立烏帽子に具足姿で剣を振るう勇ましい顔グラに改められた。

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