奇子とは、
である。ここでは2について記載する。
概要
小学館『ビッグコミック』に1972年1月25日号から1973年6月25日号まで連載された手塚治虫の漫画。
戦後のGHQ支配下にある混乱期を舞台に、復員しGHQのスパイとなった天外仁郎と忌み子である天外奇子を主人公とした社会派サスペンス。
奇子をアヤコと読ませるのは無理があると忠告があったが、当時ビッグコミックの編集長だった小西湧之介の強いこだわりもありこのタイトルに決定した。手塚は後に小西の奥さんの名前がアヤコだと知り恐縮したという。
あらすじ
1949年1月13日横浜港、復員したGHQのスパイ天外仁朗は家族の出迎えを受け、東北の旧家である天外家に5年ぶりに足を踏み入れる。
そこで初めて目にした、戦争に参加している間に親父が産ませたという末の妹の首筋には、兄の市朗の嫁と同じ個所にホクロがついていた。
妹というべきか姪というべきか、アメリカの犬と不義の娘を主役に、敗戦によって大きく変わっていく日本の姿を狂った名家の一族とともに生々しく描く問題作。
登場人物
天外仁朗
復員とともにGHQのスパイとなった眼帯の青年。後に祐天寺富夫と名をかえ、朝鮮特需をきっかけに裏社会でのし上がると桜辰会という暴力団を立ち上げ、その勢力を拡大し政界にまで影響を及ぼすまでになる。自分の行いがキッカケで奇子が幽閉されたことを心底後悔しており、長年彼女宛てに送金を続ける。
天外奇子
義姉に生き写しの異母妹。4歳のころ仁朗の隠し工作を目撃してしまい、一族から縄付きを出すのを恐れた親戚一同の投票により、警察の目を逃れるため表向きは死んだことにされ地下に幽閉される。
天外作右衛門
ここら一帯の大地主である天外家当主。傲慢、尊大、放蕩、淫乱、不遜、懐疑主義、マキャベリストなど、何一つ侮蔑の形容が当てはまらないことは無いようなクズで、天外家の人間は誰も頭が上がらないが、遅くにできた子供ゆえか奇子には特別な愛情を注いでいる。
天外市朗
天外家のガタイのいい長男。打算的な日和見主義者でえせモラリスト。右衛門の陰険な側近で彼の要望ならば妻でさえ差し出すほどだったが、一度実権を握って以降は強気になる。
天外すえ
市朗の妻。歳よりも老けて見える無口で虚無感に満ちた悲しさの漂う女。仁朗に自身と右衛門が交わっている姿を見られ自殺未遂を起こすなど精神的に参っている。
天外志子
天外家の長女。高校生。少し明るい、サッパリとした性格で誰からも好かれるタイプ。実は民進党の党員でそれがばれ、アカの手先というレッテルを張られ天外家を勘当される。
天外伺朗
三男。天外家で一番しっかりした理論家で、仁朗にとって手ごわい敵。
金城呉成
関西弁で話す、恐らくは朝鮮系の男。仁朗に米軍将校の爆殺を依頼し、後に彼の腹心となる。
お涼
天外家でメイドとして働く知恵遅れの女。実は奇子同様作右衛門の私生児。奇子のよい遊び相手だったが……
江野正
民進党淀山支部長で志子の恋人。轢死体となって発見される。
下田警部
霜川事件の担当警部。仁朗を長年にわたりマークする。
山崎
天外家の親戚の町医者。口上手で裏工作も得意。10年以上地下に幽閉されながら生きながらえている奇子に強い興味を示す。
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