狂四郎2030とは、漫画家の徳弘正也が執筆した青年漫画のことである。
概要
時は2019年。第三次世界大戦が開始される。
6年もの間続いた核兵器による争いは多くの人々の命を奪い、一部の国は滅亡した。滅亡は免れた国のひとつである日本の生き残りの軍人である『廻狂四郎(めぐるきょうしろう)』は終戦から5年経ったある日、老人に追いかけられた美女…ではなく人語を話す犬の『バベンスキー』に出会ったことから物語は始まる。
集英社が過去に発行していた雑誌『スーパージャンプ』にて1997年~2004年の間連載、単行本20冊という長期連載の作品である本作だが、性的描写やグロテスクな描写が色濃く織り混ぜられたハードな作品となっている。ちなみにあおり文で『近未来SF冒険SEXYバイオレンスラブロマンスせんずりコメディちんこ漫画』と説明されている。
登場人物
廻狂四郎
本作の主人公。日本の軍人であり、幼い頃より受けていた過酷な訓練や戦地に赴いていた彼の戦闘力は作品内でも極めて優れている。
現在では各地に点在するオアシス農場を回る巡査の役割をしていたが、仮想世界で出会った志乃が実在の人間だと知り、政府の歯車でいることを止め、彼女がいる北海道へ向かう旅を始める。
志乃(小松ユリカ)
仮想世界で狂四郎と出会い、夫婦となった女性。狂四郎には物語開始以前に出会い、仮想世界ではあるものの夫婦として契りを交わしていた。政府の施設で働く実在する人間ではあるものの、バベンスキーが気がつくまではそれを伏せていた。
バベンスキー
とある博士のクローン脳を移植された犬。人語を話すことができ、また知能も優れている。バベンスキーのクローン脳を博士自身に移植しようと目論んでいたことに気がつき逃亡していた際に狂四郎と出会う。
舞台背景
第三次世界大戦によってアメリカと中国は消滅した。日本は第三次世界大戦の途中からアメリカから離れ独自路線を取り、生き残ることに成功する。まともな産業が成り立たなくなった日本では、農業に主軸を置き、各地にオアシス農場が作られ、国民の多くは其処で農業に従事している。
世界大戦以前から日本はゲノム党という優生学・優生思想を掲げた政党による独裁政治が行われており、生き残った国民は厳しい管理社会の中で生きている。特に男女の隔離政策は徹底されており、政府関係者以外の一般市民は異性と会うことは許されていない。ゲノム党は現在の日本人をやがて絶滅させ、遺伝子操作で生まれた新しい人種に置き換えることを目標としている。
国民の不満を和らげるために仮想世界に接続されたバーチャマシンというデバイスが支給されており、国民の多くは仮想世界でのセックスに夢中になっている。これは前述の日本人の絶滅計画の一環でもある。
ネット上では
みんなのトラウマの一つとして「おかわりもいいぞ!」のフレーズが広く知られている。詳細は該当記事参照。
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関連項目
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