23-10とは、以下のことを指す
概要
2019年の日本シリーズは、セ・リーグはリーグ優勝し、DeNAを破りCSを勝ち上がってきた阪神を破った読売ジャイアンツと、パ・リーグはペナントでは二位に終わるもCSで楽天、西武を破ったソフトバンクホークスで行われることになった。
この組み合わせは2000年の日本シリーズ以来の組み合わせであり、当時は巨人は長嶋茂雄、ダイエー(ソフトバンクの前の親会社。当時)は王貞治が監督で「ON対決」と言われた。また、西暦2000年という節目に行われたため、2000年に行う日本シリーズとしてふさわしい大物対決として注目された。(結果は巨人の勝ち)
今回は令和初の日本シリーズであり、どちらも金満球団強いチームとして一般には認識されるチーム同士の対決として、注目を浴びた。
第一戦
行われたのはヤフオクドーム。巨人は2回、この年限りでの現役引退を表明した阿部慎之助がホームランを放ち、先制に成功する。しかし、すぐさまソフトバンクはグラシアルが逆転の2ランホームランを放つ。さらにその後は中村晃の犠飛などで追加点を挙げ、7回には松田の二塁打から一挙4点を挙げるビックイニングを放つ。最終回に巨人は大城がホームランを打つも焼け石に水。初戦はソフトバンクが7-2で勝利した。
とはいえ、この試合は大きなエラーもなく、7回までは割と接戦だったのでこの後もいい試合をすると思われていた…
第二戦
ソフトバンク先発は高橋礼、巨人はメルセデス。この二人が素晴らしいピッチングを見せどちらも5回裏2死までノーヒットという投手戦を見せる。その後も7回表まではどちらのチームも得点できなかった。しかし7回裏、先頭打者デスパイネの普通のゴロを守備固めとして出てきた山本泰寛が後逸し、出塁を許すとその後巨人のリリーフ大竹が崩れこの回3失点。8回も柳田と福田のホームランで3点を追加。巨人は最終回にソフトバンク高橋純平の乱調に乗じて3点を返すも反撃はここまで。6-3でソフトバンクが勝利。
第三戦
舞台を東京ドームに移しての第三戦。巨人はホームでありソフトバンクはDHが使えないこともあってさすがに今日は巨人が勝つだろう…、そう思われた。
試合は3回まではそれぞれ2点ずつを取り合う接戦であったが、4回に巨人は高卒1年目でルーキーの戸郷をマウンドに送る。戸郷は打者チック内川にヒットを打たれ出塁を許すと去年甲斐キャノンで沸かせた甲斐に死球をぶつけてしまいピンチを招く。これで動揺したのかソフトバンクの投手ハンデンバーグのバントを悪送球。ここから崩れ一挙に4点を失ってしまい試合が決してしまった。さらに9回には阿部の代走増田が3塁を欲張って走塁死し攻撃にもミスが出る。こうしていいところがないまま6-2で終戦。
この時点での成績はソフトバンクが3勝。巨人は0勝。スコア19-7。
なお、この時、平成最初となった1989年の日本シリーズの「巨人はロッテより弱い」発言に発奮して巨人が3連敗からの4連勝で日本一になったことを踏まえて、ネット上では89年と似たような展開になっていたことから、巨人ファンは逆転の日本一を願い永遠のライバルである阪神御用達のデイリースポーツでもネタにした。
第四戦
巨人は菅野、ソフトバンクは和田が先発。巨人は体調が万全ではない菅野がグラシアルに3ランを打たれ、打線も和田の前に無得点。しかし6回にスアレスを攻めて岡本が2ランを放ち1点差になる。これならまだわからないぞ・・・。しかし、7回に巨人は再び山本のミスで1点を失い点差が開き、その後はソフトバンクは甲斐野がそのまま打席に入るなど舐めプともとれる采配をするもその甲斐野が記録にはならないエラー・・・もとい内野安打で出塁するなど守備のまずさが目立ち、この安打はチクゲにより事なきを得るもこのエラーの1点が決勝点になる。7回にはここまで0安打だった丸のタイムリーで1点返すも9回2アウト、最後は坂本が三振に倒れ終戦。こうして10月23日に総スコア23-10で4連敗を喫し、2005年の33-4以来となる4タテを記録した。
…こうして、令和初の日本シリーズはガッカリ日本シリーズとして記憶されることになった。
達成した主な成績
- 3試合連続視聴率一桁(史上初)
- シリーズ最少安打 22(歴代最低タイ記録)
- シリーズ最低打率 .176(歴代最低新記録)
- シリーズ最多三振 35(4試合での歴代最低新記録)
- ゲーム最多三振 13(4試合での歴代最低新記録)
- シリーズ最多失策 5(4試合での歴代最低新記録)
- ソフトバンクはセリーグ全ての球団に勝利。
- CSで初戦楽天に敗れただけでCS日シリ合わせて10連勝。
影響
- さすがにリードする場面もあったこと、一応二ケタは得点したことなどから33-4ほどのインパクトはないものの、33-4以来の4タテということもあって衝撃を与えた。
- 「(第6戦で決着した)2017年の日本シリーズは面白かったよな」などと、2年前のDeNAが今になって評価された。
- 「これでも33-4より点差は低いとか33-4ってすごかったんだな」と無関係な阪神ファンの心の傷をえぐった。
- 元中日ドラゴンズ和田一浩からは「戦力の差が歴然」「日本シリーズにふさわしくない」などと酷評されてしまった。実際、巨人は高卒1年目ルーキーや体調が万全ではない菅野を出さざるを得ないなどまるで学徒出陣めいた状況に追い込まれた一方、ソフトバンクは出てくる投手が軒並み150km/h台を出すなど選手層の厚さの違いが露呈した。ちなみに、和田一浩が中日の主力として出場した2011年の日本シリーズでは、第7戦までもつれ込んだ末にソフトバンクが中日を下して優勝している。
- 実際巨人の原監督は「丸を広島から引き抜けば広島を弱体化させられる」と発言したこともあり、選手を育成して自分のレベルを上げたソフトバンクと、他チームのレベルを下げることで優勝しようとした巨人の差が出る結果となった。ようするにゲームで言えばCOMを弱いに設定して勝ってただけってみたいな。
- 同時期ラグビーのワールドカップが日本で開催されていたことによりラグビーも流行っており、全部黒星だったことをラグビーニュージーランド代表になぞらえてオールブラックス呼ばわりされた。
- 一番の見どころは「引退する阿部が最後ソフトバンクの選手からも胴上げされた場面」と揶揄された。
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