CH-53とは、シコルスキー・エアクラフト社が開発した軍用ヘリコプターである。社内呼称はS-65。愛称はシースタリオン。
概要
出現当時、西側最大の機体。人員輸送だけではなく重量物の輸送にもリソースを振った設計がなされている。
大型の機体でありながら余裕のある出力により海兵隊の主力輸送ヘリとして活躍した機体である。大型の機体であるためか多数の派生型が開発され、2014年現在も改修され一線級の機体として運用されている。なんだか同じ国で運用されているお爺ちゃん爆撃機を思い出すよ・・・。
開発前史とか
1950年代に開発されたHR2S強襲用ヘリコプター(のちにCH-37に呼称を変更)から連なる機体である。
HR2Sは出現当時、西側最大の優秀な機体であったもののレシプロエンジンを搭載していたこともあり、1960年代末と比較的早期に退役。
その後陸軍は『スカイクレーン』の異名を持つ出現当時、西側最大のCH-54タルヘを配備した。この機体は後により大型のタンデムヘリコプターCH-47によって置き換えられていく。
1961年より陸海空軍合同でCH-37の後継となるXC-142垂直離着陸輸送機(ティルトウィング輸送機!)の開発が開始されたが、そちらには見向きもせず各航空機メーカーに発注した。(そして予想通りXC-142は頓挫した。)
このコンペに参加したメーカーのうちシコルスキー・エアクラフト社が提示したプラン、S-65が本機の直系である。
派生型
上述の通り派生型が多く、アメリカ4軍全てで利用されている。代表的な機体は以下の通り。
CH-53A
CH-53D
HH-53B
詳細は「MH-53」を参照
- 運用者:アメリカ空軍
- 運用状況:退役
- 生産機数:8機
- 愛称はスーパージョリージャイアント。
- 空軍の脱出したパイロットの救難等を行う戦闘・捜索救難機。
- CH-53Aに増加燃料タンクを装着したもの。
- その後は名称をMH-53に、愛称をぺイヴ・ロウに変更し4度の改修を受けるが、2008年に退役。
- 後継機はCV-22。
CH-53E スーパースタリオン
CH-53の機体中央左側に3基目のエンジンを増設し、機体を大型化した機体。ローターブレード枚数が6枚→7枚、エンジン出力の向上、尾部翼面を左側に傾ける等大幅に改良されている。
西側最大のヘリコプターで、最大18.3トンのスリング能力がある(要求性能に「墜落機の回収、空母甲板からの損傷機の撤収除去」が含まれており、自重が12トンから18トンあるF-14、F-4、A-6等に対応する必要がある)。[1]
MH-53E
機雷掃海用の機体として米海軍が運用している。CH-53Eとの違いはサイドのスポンソン(張り出し)が大きくなっていること。これにより燃料搭載量が3倍となっている。
海上自衛隊も導入し、1989年から2017年まで掃海ヘリとして運用していた。任務はMCH-101に引き継がれているが、運用を終えたMH-53Eのうち8機が予備パーツとともに米軍に売却されている。[2]
CH-53K
詳細は「CH-53K」を参照
現在開発中の機体であり、E型後継機。完成した暁には西側最大のヘリコプターとなる予定。 ちなみにエンジン出力もヘリコプターとしては西側最大であり、V-22よりもデカかったりする。速力・航続距離以外はV-22以上の能力を持つ化物ヘリである。輸送力は3倍。開発コンセプトは、「運航費用を下げて、ハンヴィーを直接積めるように現在の技術でCH-53Eを作り直す」。当然の事ながら、ぱっと見以外サイズ含め、まるで違う機体となっている。 議会対策?文句あっか!?
性能
- 全長:26.90m(30.19m)
- 全幅:20.47m(22.35m)
- 胴体長:20.47m(22.35m)
- ローター直径:22.02m(24.08m)
- 乗員:3名(3名)
- ペイロード:5,900㎏(13,610㎏)、人員37名(55名) - ※E型は吊下輸送の場合16,330㎏
- 空虚重量:10,653㎏(15,072㎏)
- 最大離陸重量:19,050㎏(33,340㎏)
- 航続距離:223nm(1,120nm)
関連作品
動画
静画
関連項目
脚注
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子記事
- なし
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