UH-60とは、シコルスキー・エアクラフト社が開発した多目的ヘリコプターである。愛称はブラックホーク。
概要
1972年にアメリカ陸軍がUTTAS(汎用戦術輸送機システム)構想によりUH-1イロコイの後継機種として開発された中型汎用ヘリコプター。
基本設計で、C-5ギャラクシー、C-17グローブマスターⅢ等の輸送機に搭載が可能で、10tトラックと同等の重量・積載量を有するよう開発された。
キャビンの容積は完全武装の歩兵1個分隊11人分を搭載することが可能である。ただしバリエーションによってはステップに座らせて最大17人まで搭乗させたり、105mm榴弾砲と砲弾30発と6人の操作要員やキャビン内に最大2,100ポンド(1,170kg)外吊り(スリング輸送)であれば9,000ポンド(4,050kg)の積荷等を搭載することができる。
また、外部搭載システムを裝着することにより追加される左右2箇所ずつのハードポイントにAGM-114ヘルファイア対戦車ミサイル4連装ランチャー、2.75インチ(約70mm)19連装ロケット弾ポッド、ガンポッド、増槽などを搭載することもできる。
機体自体は被弾・墜落等の耐クラッシュ性に優れており搭乗員へのダメージを最小にするための工夫が施されている。
UH-60の運用については、映画「ブラックホークダウン」で忠実に描かれている。
高速で高性能な汎用ヘリであるが、その分高コストになっている。日本でライセンス生産されるものは30億を超える調達になってしまう。それに防衛費削減に苦しむ自衛隊が音を上げ、将来汎用ヘリUH-Xにつながったとか
バリエーション
UH-60はアメリカのほか日本をはじめ21カ国で採用されおり、バリエーションによっては愛称名が違う機種もある。
より詳しい派生型や愛称については書籍等を参考にして欲しい
- UH-60 基本型
日本では航空・海上自衛隊が救難ヘリコプターとしてUH-60J、陸上自衛隊が多用途ヘリUH-60JAとして採用している。 - HH-60/MH-60 HH-60 遭難捜索・救助向
MH-60がアメリカ陸軍の特殊部隊の強襲型。MH-60はアメリカ海軍にもあるが対潜哨戒型がMH-60R、艦載機パイロットの救出等を行うのがMH-60Sである。
映画「ブラックホークダウン」で登場したのがMH-60の派生型のMH-60Lである。 - SH-60B/F/J/K 対潜哨戒型
愛称名はシーホーク。Bが駆逐艦搭載型、Fが空母搭載型、Jは海上自衛隊の対潜哨戒型で、Kは海上自衛隊のSH-60Jの発展型。 - VH-60N
アメリカ海兵隊が運用する政府専用ヘリコプターで愛称はプレジデントホーク。 - S-70
シコルスキー・エアクラフト社での社内名称。 - ほむほむホーク(通称)
アメリカ軍の特殊部隊が運用するMH-60のステルス性向上改造機と思われる正式名称不明の機体。詳細は当該記事を参照。
関連動画
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関連静画
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関連コミュニティ・チャンネル
関連項目
- 軍用機の一覧
- ヘリコプター / シコルスキー
- 航空自衛隊 / 陸上自衛隊 / 海上自衛隊
- HH-60 / MH-60 / SH-60
- ブラックホーク
- ブラックホークダウン
- よみがえる空 -rescue wings-
- ほむほむホーク
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