Nintendo Laboとは、任天堂より2018年4月20日発売のNintendo Switch専用ゲーム及び周辺機器のシリーズである。
概要
2018年1月18日に情報公開。Toy-Conと呼ばれる段ボールを素材としたコントローラーを自分自身で組み立て、それにスイッチ本体とJoy-Conをセットして新しいあそびが体験できる。初報映像では段ボールでピアノを組み立てて演奏したり、釣り竿やバイクのハンドルを組み立てたり、背中に背負って自分の動きと連動してゲーム画面のロボットを動かすといったあそびが公開された。段ボールなので自由に色を塗ったりシールを貼ったりなどデコレーションも可能。
公式サイトによると自分でコントローラーを組み立てるのでどういう風に動いているかの仕組みがわかり、さらに自分自身で新しいあそびを発明できる、と謳っている。
いずれのキットも段ボールシートと紐などのパーツ、そしてゲームソフトが同梱されており、うごく説明書によってToy-Conを組み立てるところからあそびが始まる。組み立てにはノリやハサミは不要。ゲームにあらかじめ用意されたあそびの他、入力・出力を自ら設定して新しいあそびを発明できる。
2018年4月20日には第一弾として「バラエティキット」「ロボットキット」の二つが発売。同日にマスキングテープやシールなどの「デコるセット」も発売された。
Toy-Con
Nintendo Laboの周辺機器にして、ある意味本体である段ボール製コントローラー。
段ボールの他にヒモ・輪ゴム・鳩目・反射テープなどから構成される。
当然、Toy-Con自体には何の動力もセンサーもない。
どこかにJoy-Conをはめ込む場所があり、それらの各種センサーや振動機能を利用している。
対応すれば他のソフトでも使用可能。『マリオカート8 デラックス』がバイクToy-Conに対応した。
段ボールなので壊してしまうこともあるし、いくつも作りたいという場合もあるだろう。
また、「マリオカートがやりたいからバイクToy-Conだけ欲しい」という場合も考えられる。
その場合は、オンライン販売を利用しよう。
段ボールキットは、My Nintendo Storeで購入可能。
こちらは「バラエティキット」「ロボットキット」まるごとの販売である。
バラエティキットの単品ごと(付属品別売)、または段ボールシート1枚ごと(同左)、鳩目やヒモなどの付属品(キット1つまとめての販売)は任天堂パーツ販売で購入可能である。
開発秘話
プレイヤー自身が段ボールでコントローラーを組み立てるという前代未聞のあそびを提案したNintendo Laboだが、そもそもどのようにして作られたのか。
本作の開発担当だった任天堂の阪口翼氏によると、初めは「Nintendo Switchでしかできないものをつくる」というコンセプトが念頭にあり、やがてそれは「Joy-Con二つにそれぞれジャイロセンサーがあること」「モーションIRカメラがあること」という結論に至ったという。下記のバラエティキットのゲームの一つである「つり」を例にとると、Joy-Con(R)のIRカメラでリールの巻き取りの動きを読み取り、Joy-Con(L)のジャイロセンサーで釣り竿そのものの動きを読み取る、という具合に二つのコントローラーが読み取る動きの差分により、新たなあそびを作れるのではないか、と考えたそうだ。
そういった差分を利用するあそびを考える中で「アタッチメントが必要だ」という流れになり、そのアタッチメントをどのように作るかで企画は難航したという。プラスチックなど様々な素材が検討された中、試作として作られたコントローラーの一つに段ボールで作られたものがあったそうで、つまり当初は作りやすい素材としてたまたま段ボールで作られた試作品があっただけだそうだ。
開発チームで様々なあそびが試作される中、「自分でコントローラーをつくる所までがあそびである」という現在のNintendo Laboのコンセプトに近いものになったきっかけがロボットキットの試作品である。背中に背負って手足を動かすコントローラーはチーム内でも大ウケだったが、実際商品として売るにはかなり大がかりなものになってしまう点があった。
そしてもう一つの試作品が「オルゴール」という試作である。グルグル回る模様をJoy-Con(R)のIRカメラが読み取り音を流すというものだが、開発チーム内では「仕組みは面白いけど…」という感想が多く「あまりおもしろくなかった」そうである。それぞれ「自分で作ったから面白い」「仕組みが分かっているから面白い」という部分が少なからず含まれる試作品であり、ここで「自分でつくる点も含めて商品にする」という方針が改めて固まることになる。
シリーズ一覧
Toy-Con01 VARIETY KIT(バラエティキット)
このキットでは以下の5つのToy-Conを作ることができる。
- リモコンカー
段ボールで出来たToy-ConにJoy-Conを装着させ、スイッチ本体のタッチパネルでToy-Conを操作させるという本体とコントローラーの主従逆転が発生する異色のコントローラー。Toy-Conは振動することで自在に移動するほか、IRカメラによって認識したマーカーまでの自動操縦や、Joy-Conを2セット使ってのスモウ対決もできる。 - つり
釣り竿の先に釣り糸をあしらった紐をたらし、スイッチ本体の画面を水中に見立てたコントローラー。オーソドックスな釣りゲームを楽しめる。また付属のカードを切り取って形にすることでオリジナルの魚も作れる。 - おうち
家型のコントローラー。中には謎の生物がおり、家を揺らしたり叩いたりすることで干渉できる。ブロックを接続することで家の中で様々なギミックが作動し、中にはゲームが始まったりすることも…。 - バイク
バイクのハンドルをあしらったコントローラー。バイクのレースゲームができるほか、Joy-Conを装着したミニバイクを動かしてサーキットを作ったり、IRカメラで認識させた形のモトクロスサーキットを作ったりできる。『マリオカート8 デラックス』に対応。 - ピアノ
ピアノのコントローラー。ピアノの音が鳴らせるだけでなく様々な楽器の音に変えられたり、演奏を録音・再生するなどの本格的な作曲要素もある。音の波形やドラムのリズムをカードで作って読み込ませることもできる。
Toy-Con02 ROBOT KIT(ロボットキット)
背中に背負った巨大なコントローラーをベースに紐で繋がった両腕両脚を動かし、画面内のロボットを操作して街中を破壊するゲーム。画面のロボは紐の動きをIRカメラで読み取ることでプレイヤーの動きをそのままトレースすることができる。また背負ったコントローラーを動かして音を鳴らすあそびもある。
ちなみにこの背中に背負うタイプのToy-Conは試作段階では「ショイコン」と呼ばれていたそうだ。
Toy-Con03 DRIVE KIT(ドライブキット)
「クルマ」「ヒコウキ」「センスイカン」の3つのToy-Conとアクセルペダルを使うことで、陸海空を縦横無尽に走り回ることができる。クルマでは爆弾を投げたり、ノコギリで木を切ったりでき、ヒコウキでは射撃も可能。その他にもカスタマイズや対戦、レースなど様々なモードが搭載されているようだ。
Toy-Con04 VR KIT(ヴイアールキット)
「バズーカ」「カメラ」「ゾウ」「トリ」「風」の5つのToy-ConとVRゴーグルを使うことで、360度がゲームの世界になるVR(バーチャルリアリティ)体験が楽しめる。また、他のゲームでVRゴーグルを使用することも出来る他、自分でVRゲームを作ることも可能。
後発機種との互換について
本作は初代Nintendo Switchのハードに合わせて発売されたゲームである。よって、それ以降に発売された機種では、多少のずれがでたり、一部の機能が遊べない場合がある。
Nintendo Switch Lite
Joy-Conと本体が一体化しているため、Joy-ConをToy-Conに接続するゲームは別途Joy-Conを購入する必要がある。また、本体をToy-Conに組み込むタイプのゲームは本来の遊び方ができない。
Nintendo Switch 有機ELモデル
Joy-Conは無印と変わらないが、画面が少し大きくなったため、本体をToy-Conに組み込むタイプのゲームは多少画面がズレることがある。本体の大きさも少し異なるが、なにせ段ボールなので「強めに押し込む必要がある」「Toy-Conが変形する恐れがある」程度のアナウンスで済んでいる。
Nintendo Switch 2
画面もJoy-Conも大きくなっているためToy-Conに接続できず、モーションIRカメラも削除されたため、原則非対応。
旧Joy-Conが使えるため、Toy-ConにJoy-Conのみを接続するタイプのゲームがかろうじて遊べる。
『Toy-Con04 VR KIT』は、本体に接続することしかできないため、公式に完全非対応とのアナウンスが出ている。任天堂製旧Switchソフトで、完全非対応がアナウンスされているのは、2025年4月2日時点で本作が唯一である。
関連動画
外部リンク
関連項目
| 第1世代 | - |
|---|---|
| 第2世代 | - |
| 第3世代 | 光線銃 | ファミリーコンピュータ ロボット | ファミリーベーシック | データレコーダ | カードクリーナーセット | ヘッドクリーナーセット |
| 第4世代 | スーパーファミコンマウス | スーパースコープ | スーパーゲームボーイ |
| 第5世代 | 振動パック | 64GBパック | コントローラ パック | メモリー拡張パック | NINTENDO64 VRS | NINTENDO64 マウス | NINTENDO64 キャプチャーカセット |
| 第6世代 | ニンテンドーゲームキューブメモリーカード | GBAケーブル | モデムアダプタ | ブロードバンドアダプタ | ウェーブバード | ゲームボーイプレーヤー | ニンテンドーゲームキューブSDカードアダプタ | ニンテンドーゲームキューブマイク | タルコンガ | マットコントローラ |
| 第7世代 | センサーバー | Wiiリモコン | Wiiリモコン専用ストラップ | Wiiリモコンジャケット | ヌンチャク(Wii) | クラシックコントローラ | Wiiザッパー | バランスWiiボード | Wiiハンドル | Wiiスピーク | Wiiモーションプラス | Wii専用 LANアダプタ |
| 第8世代 | Wii U PROコントローラー | Wii Uマイク | フィットメーター | Wii U用ゲームキューブコントローラ接続タップ | amiibo | amiiboジオラマキット |
| 第9世代 | Nintendo Labo | Joy-Con | Joy-Conストラップ | Joy-Conグリップ | Joy-Con充電グリップ | Joy-Conハンドル | Joy-Con拡張バッテリー | Nintendo Switch Proコントローラー | Nintendo Switch充電スタンド(フリーストップ式) |
| その他 | 任天堂 | 任天堂ハードの一覧 |
| ver.20220829 | |
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