とん汁の店たちばなとは、新潟県妙高市にある豚汁専門店である。
1972年(昭和47年)創業。妙高市栗原にあり、古くから地元住民などに親しまれている豚汁専門店である。
玉ねぎを大量に使った豚汁が特徴的で、味噌はお店独自の自家製味噌を使用。具材は玉ねぎ、豚肉、豆腐、長ねぎなどが入っており、玉ねぎの甘みと濃いめの味噌のコクが絶妙に絡んだ旨味のある豚汁に仕上がっている。ちなみに、一杯あたりの玉ねぎの量はLサイズの玉ねぎ1個半使用している。ちなみに、調理の際は1つの鍋に約22玉の玉ねぎを投入している。
この豚汁は店内で提供されているほか、テイクアウトで注文することができ、追加料金を支払うことで注文量に対応した専用タッパーに詰めてくれる。また、自宅から手持ちの鍋を持ち込めば、その鍋に詰めてもらうことも出来る。
そして店内メニューでは豚汁単品のほか、ご飯と小鉢、漬物、お茶とのセットになったとん汁定食がある。定食のとん汁は小盛、並、大盛から選ぶことができる。またライスも小盛がある。
また、女性向けにレディースセットが用意されている。A~Cの三種類あり、とん汁定食と同様の品目を注文したい場合はレディースCセットとなる。なお、レディースセットはBとCにフルーツが付く。
さらに、焼肉定食や野菜炒め定食、チャーハン、肉丼があり、これら全てをとん汁小盛セットに変更または付加することができる。
とん汁の店たちばなが豚汁の他に看板メニューとして提供しているのが、いまや上越市と妙高市の名物料理として名高いとん汁ラーメンである。
諸説あるが、上越妙高地域のwebニュースサイト「上越ジャーナル
」によると、1980年代前半頃にとん汁ラーメンが誕生。最初に提供し始めたのは、たちばなから上越市方面に数百メートル先に店を構える「松茶屋」であるとされる。その店の専務である林傳文氏によると、当時はラーメン専門店がほとんどなく、一般食堂のメニューの中で提供されていた。そのメニューの中で定番だったのがとん汁定食で、特に冬は体が温まるという理由で大人気であった。そこで、「とん汁に麺を入れるという発想はおもしろいし、調理が難しくない」と考え、とん汁とラーメンを食べ合わせたとん汁ラーメンが誕生したのであった。
ちなみに、上越・妙高ととん汁の関係にも深い関わりがある。上越・妙高はいわずと知れた日本屈指のスキーリゾートの街であり、そのスキーを通して登場したスキー汁がとん汁のルーツとされる。
「上越ジャーナル」が取材した上越調理師協会高田支部によると、スキー汁は、1911年にオーストリア・ハンガリー帝国の軍人、テオドール・エードラー・フォン・レルヒ少佐が上越市の金谷山で日本で初めてスキー技術を伝えた年、スキー訓練中に鹿児島県出身の将兵が考案したとされる。
初期はさつまいもを具材として使用したさつま汁が原型とされ、肉は金谷山に生息していたうさぎを使用していた。これが訓練中の体を温めてくれると好評となり、気に入った第十三師団の長岡外史師団長が「スキー汁」名付けたと言われている。
その後時がたち、戦後以降になると金谷山の旅館や休憩所でスキー汁が販売されるようになった。また、具材の肉も、うさぎ肉から豚肉にとって代わり、これを食べた人が一般家庭で作るようになり一般化。呼び名も次第に「とん汁」へと変わっていったとされる。
そしてそこからとん汁ラーメンが誕生し、いまや新潟五大ラーメンとともに新潟ご当地ラーメンの1つとして君臨している。[2]
とん汁の店たちばなも、豚汁専門店のノウハウを生かしてとん汁ラーメンを提供しており、とん汁ラーメンとつけ麺スタイルのとんそばがある。
とん汁ラーメン用のとん汁は、にんにく、豚、鶏、カツオ出汁を配合した定食のとん汁とは一味違うとん汁を使用している。そして麺はやや歯ごたえがあり、しっかりとコシの入った中細麺を使用。具材も定食同様、玉ねぎが大量に入っており、豆腐が半丁ほどの大きさでゴロっと入っている。
定食の豚汁同様、濃いめの味噌の味ではあるがスープはさらっとしており、女性でも食べやすくなっている。
メニューでは、単品注文のほか、とん汁ラーメンに小鉢、漬物、フルーツ、お茶が付いたレディースセットB、とんそばに小鉢、漬物、お茶がついたレディースセットA、とん汁ラーメンにおにぎりが付いたおにぎりセットなどがある。
ちなみに大手カップ麺メーカーのエースコックが、このたちばなのとん汁ラーメンをモデルにしたカップ麺を開発し、2012年9月から販売を開始。2014年にパッケージデザインをリニューアルし、2018年には中身もリニューアルして販売している。このカップ麺について開発に協力したとん汁の店たちばなの森喜久雄社長は、「当店にかなり近い味。ソフトな甘みが再現されている。」と太鼓判を押している。[3][4][5]
住所:新潟県妙高市栗原2-3-10(googleマップで見る
)
最寄り駅:えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン 北新井駅
最寄りインター:上信越自動車道新井スマートインターまたは上越高田インター
定休日:月曜日(12月~1月のみ別途不定休あり)
営業時間:(昼の部)10:00~16:30(L.O.14:45、テイクアウトは16:30まで)、(夜の部)17:00~20:00 ※年末年始短縮営業アリ
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最終更新:2025/12/06(土) 01:00
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