ヒンドスタン 単語

1件

ヒンドスタン

2.6千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

ヒンドスタン(Hindostan)とは、1946年生まれのイギリス競走馬

1960年代の日本競馬を、そして現代に至るまでの日本競馬史を語る上で欠かせない大種牡馬
名前インドのヒンドスタン(ヒンドゥースタン)平原から。

生い立ち・競走馬時代

Bois Roussel、SonibaiSolarioという血統。

ボワルセル1938年イギリスダービーを2戦で制した優駿で、種牡馬としてプリンスローズと並びセントサイモン系の中の祖とも言える活躍を収めた。は13戦2勝。ソラリオセントレジャーアスコット金杯を制した名ステイヤーである。
叔父にはアスコット金杯優勝など、他近には西欧の大レース優勝が複数居並ぶ良血で、年を下ったのち、牝系からアローエクスプレスワイルドゲインが輩出されている。牝系の出身には名種牡馬が多数いる、いわゆる種牡馬族である。

さて、競走馬としてのヒンドスタンは通算8戦2勝。その中にはアイリッシュダービーが含まれているが、1962年に賞金が増額されるまでは大レースとして見做されていなかった。それでも欧州クラシックホースの一頭になったことは違いないが。因みにアイリッシュダービーが本勝利である。もう2戦して1勝した後引退

日本に来たヒンドスタン

1950年よりアイルランド種牡馬入りしたが、活躍はあまり現れなかった。
そんな中、1955年日高の生産者グループ1200万円で本を購入し、日本初の種牡馬シンジケートを組織することを決定。ついでに未勝利だが1000ギニー優勝の半である*ブッフラーも購入し、2頭合わせて1350万円という金額で購買され、日本にやって来た。

日本に輸入されてきたヒンドスタンは、腐っても欧州ダービーである。30万円×40口のシンジケートが組まれ、初年度には46頭のを集め好スタートを切った。今は大人気種牡馬は200頭以上つけるのが普通になったが、当時は60頭をえたらやりすぎとも言える程であった。その分いろんな種牡馬がいたのである。

一緒に輸入されてきた*ブッフラーがいきなり二冠馬コダマを輩出する好スタートを切り、それに対する本産駒デビュー3年1961年にヤマニンモアー、ハクシヨウ、シンツバメスギヒメ八大競走優勝を4頭送り出すという怪物的な活躍。当然その年のリーディングサイアーを取った。

代表格と言えば戦後初の三冠馬にして「の切れ味」、シンザンである。当時が出られる大競走を全て勝利し、日本競馬史に偉大な足跡を残した。他にも八大競走優勝はリユウフオーレルやらヤマトキヨウダイやらダイコーターやら沢山。産駒は短距離から長距離まで何でもござれのスーパーサイアーである。

特筆すべきは産駒重賞勝利数だろうか。血統登録された500頭もいないのに対し、産駒中央競馬重賞勝利数は113。参考までに*サンデーサイレンス1300頭以上いて311勝である。

ヒンドスタンは196165・67・68年の7回にわたりリーディングサイアーを獲得。1968年に横隔膜破裂により22歳で死亡するまで第一線にあった。

後継は自身最良の産駒であるシンザンが、ミホシンザンやミナガワマンナなどを輩出。他にもダイコーターニシノライデン重賞を多数輩出するなど、産駒は内種牡馬不遇の時代ながら活躍していたが、次第に第一線から外れていき、21世紀を迎えた頃にはマイシンザンしか残らず、現代では直系は全に途絶えている。しかし、日本に古くから続く牝系の中にヒンドスタンを内包する系統は多数おり、決してヒンドスタンの力が喪失した訳ではない。いうなれば、ヒンドスタンは日本競馬の礎となったのだ。

ヒンドスタンは死後剥製となり、繋養されていた浦河町にある事資料館に展示されている。心臓も標本として残されているらしい。ちなみに本の孫にあたるアンドレアモンは、一緒に輸入されてきた*ブッフラーを3代に持っている。*ブッフラーは僅か3世代しか残せず世したが、数十年の時を経て血統表旧友と顔を合わすという、血統を中心に紡ぎ出される競走馬ならではのロマンを感じさせる。

血統表

Bois Roussel
1935 黒鹿毛
Vatout
1926 鹿毛
Prince Chimay Chaucer
Gallorette
Vasthi Sans Souci
Vaya
Plucky Liege
1912 鹿毛
Spearmint Carbine
Maid of the Mint
Concertina St. Simon
Comic Song
Sonibai
1939 黒鹿毛
FNo.3-e
Solario
1922 鹿毛
Gainsborough Bayardo
Rosedrop
Sun Worship Sundridge
Doctrine
Udaipur
1929 鹿毛
Blandford Swynford
Blanche
Uganda Bridaine
Hush
競走馬の4代血統表

クロスSt. Simon 4×5(9.38%)、Canterbury Pilgrim 5×5(6.25%)

主な産駒

関連動画

関連商品

ヒンドスタンと検索しても、インドしか出てこない(当然)

関連コミュニティ

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/11/05(火) 13:00

ほめられた記事

最終更新:2024/11/05(火) 13:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP