フョードル・パトリチェフ(Fyodor Patrichev)は銀河英雄伝説の登場人物。ヤン艦隊司令部の次席幕僚。
CVは塩屋浩三(石黒監督版OVA)、岩崎征実(Die Neue These)。
作中時間での最初の登場は、外伝「螺旋迷宮」。
当時は惑星エコニア捕虜収容所に赴任しており、階級は大尉で参事官補の任にあった。後に参事官として赴任してきたヤン・ウェンリー少佐の部下となる。
同地で発生した騒乱事件ではヤンと行動を共にして、能力と人物をヤンから高く評価された。
騒乱終結後は、鎮圧に寄与したとして、僻地に近いエコニアから栄転されている。
事件から8年後、第13艦隊設立時に、ヤンからの招聘をうけて艦隊司令部に入幕する。
この時の階級は大佐。次席幕僚(副参謀長)として司令部の運営を行い、後に同艦隊を前身としたイゼルローン駐留艦隊設立時では准将に昇進する。
バーミリオン会戦後でのヤン艦隊解体後は辺境での軍務に従事した。時期は不明だが、このころまでに少将に昇進している。マル・アデッタ星域会戦前には、フィッシャー、ムライと共に宇宙艦隊から割譲された艦隊を率い、困難の末にヤン艦隊と合流を果たす。革命予備軍司令部でもヤン艦隊の副参謀長の任にあたった。
回廊の戦い終結後の帝国軍との会談ではヤンに随員する。その途中で起きた、地球教徒の襲撃ではヤンの防波堤となり、しばしの猶予を稼いだが、ヤンに先立って射殺される事となった。
軍人としては、デスクワークより前線指揮に向いた人物で、ファイターとも称される。
しかし、艦隊司令部の運営を滞らせた事は無く、任務と上官に対する誠実さには疑念の余地が無かった。
機転も利き、説明や交渉ごとの才能にも富んでいた。ヤンの心情をしばしば明晰に言語化する事が出来たという。兵士達の叱咤激励役を担い、押し出しがきいた体躯と、オペラ歌手級の豊かな低音で、ヤンの作戦に「なるほど」と唸る事は、兵士達の士気を上げる効果があったという。
恵体に見合った膂力の所有者で、素手なら15人程度の兵士を片付ける事ができる(エコニアジョークの可能性も有り)。ヤン艦隊に合流をする前の兵士の反乱では、スーン・スールと共に精鋭を率いて鎮圧しており、実戦指揮官としての面も見せている。イゼローン要塞の各部局で行われたフライング・ボールのトーナメントでは司令部チームの監督を務め、準優勝に導いた。
名前から地球時代のロシア系民族の末裔と推測される。
丸顔に長いもみあげ、幅と厚みのある巨漢。陽気で豪放な人為でヤンより5才年上者。(黎明編≒34才~乱離編≒38才) 理性と知性をそなえ、鋭いというよりは骨太な見識をもつ、自身に危害を加える者にも「よせよ、痛いじゃないかね」で済まして剣幕を示す事がなく、アンドリュー・フォークに多少同情したりと、悠然で温厚な人物。
三次元チェスの弱さには定評があり、ヤン、ブルームハルトと同レベルの腕前であった。
フィッシャー、ムライとは同時期にヤンの幕僚となった経緯からか、3人組的な扱いをうけている。
後に一人生き残ったムライも、イゼルローンを去る理由として、二人がいなくなり、寂しくなった事をひとつに挙げている。
作中では何故かやや不遇な扱いをうける事が多い。
さらにその背後に司令官席があり、通常、ヤン・ウェンリーがおもしろくもなさそうな表情でお茶を飲んでいる。このデスクからは、ホットラインを通じて、首都ハイネセンの統合作戦本部や出動中の駐留艦隊との直通会話が可能である。司令官席の左右と後方に、合計20のシートがあり、要塞の首脳部が陣どるわけだ。通常、ヤンの左隣には副官フレデリカ・グリーンヒル大尉、右隣には参謀長ムライ少将が着席し、背後には要塞防御指揮官シェーンコップ少将がすわる。客員提督メルカッツ、艦隊副司令官フィッシャー、要塞事務監キャゼルヌらの席もあるが、キャゼルヌは事務管理本部のオフィスに、フィッシャーは出入港管制室にいることが多い。(雌伏篇)
いわゆる「ヤン艦隊」が第13艦隊と呼ばれていた当時から、ヤンはこの陽気で活力にみちた大男を一貫して司令部に置いている。「放し飼いにしておくと心配なんだろうよ」(ポプラン・風雲篇)
作戦図に見入って身じろぎもしないヤンの額に浮かぶ汗を、フレデリカがふいている。 キャゼルヌが数字と格闘している。シェーンコップが槍試合にのぞむ騎士のように装甲服を手入れしている。ポプランが、あらたに編成されたスパルタニアンの各中隊につける酒の名を選んでいる。ムライがしかつめらしく書類を整理し、フィッシャーは黙々と艦隊を点検し、シュナイダーをしたがえたメルカッツは、そこにいるだけで将兵の気分をおちつかせる。アッテンボローは艦隊運動のパターンを編成しながら、「革命戦争の回想」とタイトルをつけたノートを手ばなさない。そして、初陣をひかえたカリンことカーテローゼ・クロイツェルの上気した顔……。(怒濤篇)
「ブルームハルトは護衛役、スールはビュコック爺さんの代理人としてえらばれたのさ。パトリチェフ少将?あれは引きたて役、それ以外に何があるというんだ」(ポプラン・乱離篇)
「おまかせください、と申しあげたいところですけど、ぼくはお伴できないのが残念です。ぼくではお役にたてませんか?パトリチェフ少将より……」(ユリアン・乱離篇)
「所長の奴、目ざわりなふたりを態よく人質にしちまったぜ。ヤン少佐は精神的に目ざわりだし、パトリチェフ大尉は肉体的に目ざわりなのさ」(収容所員・外伝4巻)
しかし外伝4巻「螺旋迷宮」ではヤンの相棒を務め、ファーストネームも明らかにされたりと、最後期で優遇されることとなった。
掲示板
45 ななしのよっしん
2021/06/12(土) 23:18:27 ID: 5Umva6VEti
46 ななしのよっしん
2023/10/23(月) 06:45:54 ID: z49jRQBRED
G123のゲーム広告で姉上と並べられたり、
UR10円だったりと、こっちの方でも扱いが悪いな
47 ななしのよっしん
2024/04/01(月) 21:42:28 ID: vkfpVfqek4
ヤンは流石にあそこまで前振りされたら死ぬと分かっていたので身構えて準備することが出来た
前座のパトリチェフのほうが個人的にきつかった
全身をビームライフルで串刺しという死に様も壮絶だったし
なのに最期の台詞があまりに飾らず平凡で穏やかで、人の死のあっけなさがやるせなくてな…
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最終更新:2024/11/01(金) 09:00
最終更新:2024/11/01(金) 09:00
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