ブラックマトリクス(BLACK/MATRIX)とは、NECインターチャネルから発売されているシミュレーションRPGシリーズ、またはその1作目である。
ここでは後者について説明する。
1998年8月27日にセガサターン用ソフトとして発売された。製作はフライト・プラン、キャラクターデザインは土屋杏子(つちやきょうこ。本作では漢字名義)が担当している。
ドリームキャストの発売時期と重なることから、当初は初回生産分のみの発売とされ、中古価格が高騰する事態に。後にジャケット(説明書)のイラストを変えたバージョンが再発売された(内容は同じ)。
黒き羽と白き羽を持つ種族、「七つの大罪」、善悪が逆転し、時にヘヴィな選択を強いられるダークな世界観、「ご主人様」として選べる個性豊かな美少女キャラクター達の他、隠しコマンドで登場する美少年キャラクター、世界観にマッチした音楽……今でこそありふれた設定だが、当時はそれまでになかった要素を多く持つゲームとして話題をさらった。
一方でAIの思考時間が長い、様々なシステムの解説が不充分、ゲーム内金銭の入手がシビア、等といった欠点も数多いのだが、未だに根強いファンを持つ魅力ある作品でもある。
その後、’99年9月にドリームキャスト版『BLACK/MATRIX AD(ブラックマトリクス アドヴァンスド)』が、翌年2月にプレイステーション版『BLACK/MATRIX+(ブラックマトリクスクロス)』がリメイク版として発売されるが、以下のような変更点がある。
後にどちらも廉価版が発売された。
我々が悪と呼ぶものが善と呼ばれる善悪の逆転した世界。
最後の聖戦において黒き羽の天使が勝利して以来、
世界には2つの階級が生まれた。
黒きコウモリの羽を持つ支配階級と、白き鳥類の羽を持つ者達である。そしてまた同時にこの世界には、
黒き羽の者達を率いるメフィスト・フェレスによって、7つの大罪が定められた。
すなわち、愛・自由・正義・人権・弱者・友情・平等、である。
この物語の主人公(彼と「ご主人様」のみ任意の名前入力が可能)。重症を負った状態で長く昏睡状態にあったが、「ご主人様」の見守る中で目を覚ます。自分と「ご主人様」の名前以外のすべての記憶を喪っていたものの、ふたりきりの暮らしの中で徐々に体力を取り戻していく。
だが、その静かな日々は長くは続かなかった。罪を問われて投獄された彼は、連れ去られた「ご主人様」を追って、過酷な戦いに身を投じる事になる。象徴する罪は「平等」。
黒き羽を持つ支配階級の身でありながら、奴隷である白き羽を持つ主人公を愛してしまった者。7つの大罪の中でも最大の罪とされる「愛」を口にしてしまったことから、異端審問官に連れ去られてしまう。
SS版以外では「ご主人様」として選択しなかった場合でも特定のシナリオルートで登場するが、対になるキャラクターが決められており、特定の「ご主人様」候補を仲間にするともう片方の「ご主人様」候補は中間に出来ない仕組みになっており、一度のプレイで全ての「ご主人様」候補を仲間にすることは出来ない。
象徴する罪はもちろん「愛」。ストーリー終盤で「ご主人様」全員の共通した秘密が明らかとなる。
露出の多いボンデージ風の衣装に似合わず、清楚で心優しい少女。「ご主人様」として選択しなかった場合、とあるルートで条件を満たすと仲間になる。
最年少の「ご主人様」。主人公をお兄ちゃんと呼ぶ、やんちゃなお子様である。「ご主人様」として選択しなかった場合、牢獄にいるので開放すれば仲間になるのだが、プラハとの二択になる。
ショートカットでボクっ娘。元気なボーイッシュ少女。「ご主人様」として選択しなかった場合、とあるルートで男装した彼女と戦闘になるが、条件を満たすことで仲間になる。彼女が加入していない場合はゼロを仲間にすることが出来なくなる。
ロリータファッションに身を包んだ、エキセントリックでワガママな少女。根は寂しがり屋。「ご主人様」として選択しなかった場合、とあるルートで出会うことになるのだが、うっかり選択肢を間違えると……。
いかにもお姉さま然とした「ご主人様」。ツンデレでもある。「ご主人様」として選択しなかった場合は、なんと第2章のボスとして登場。無論条件を満たせば仲間になるのだが、プリカとの二択になる。
当時としては衝撃的だった、唯一の男性「ご主人様」。とはいえ、隠しコマンド(ADまで非公開とされていた)でのみ登場し、SS版では選ばれなかった「ご主人様」候補がストーリーに登場しなかった為、発売当時はあくまでも隠し要素のひとつとして扱われていた。
隠しコマンドはSS、DC、PS版で微妙に違う為、各自検索されたし。また、ダミーコマンドも存在する。
罪に問われた主人公が、その旅の途中で出会い、共に戦うこととなる仲間達。この他にも多くの仲間が加わることになるが、ここでは主要メンバーを紹介していく。
かつては闘技場で奴隷戦士として名を知られたこともある屈強な男。とある女性の為に黒い羽のご主人様を殺し、その罪で収監されていた。気風のいい性格だがその分単純で、ガイウスと口喧嘩をしていたり、仲間になったプリカにいいようにからかわれるシーンも。象徴する罪は「自由」。
200人以上の権力者を殺してはその金を白い羽の者達に分け与えていた義賊。自らの行動を悔いることも恥じることもないその生き様には、彼の生まれ育った環境が起因している。皮肉屋めいて刺のある物の言い方をするが、その根底に固い信念を持つ男。象徴する罪は「正義」。
黒い羽を持つ支配階級でありながら生まれつき身体が弱く、それを恥じた父親にゴルゴダ牢獄の看守として「隠された」気弱な少年。収監されたアベルを脱獄させようとした時、彼の持つ力で「白い羽」へと変異し、叶わぬ願いと思っていた健康な体を手に入れ、彼の旅に同行する。象徴する罪は「弱者」。
黒き羽と角を持つ謎の老人。大邪神の鎧を研究していたことから、太陽の神殿での権力争いに敗れて牢獄に幽閉されていた神官である。看守にも「やんごとなきお方」と呼ばれ、畏怖の対象となっている。アベルの力を目にしたことで脱獄の手助けをし、その後も彼等を導くこととなるが、その行動の影には自身の思惑が関係している。象徴する罪は「人権」。
ヨハネの愛弟子であり、第2章から参加する邪道騎士。明るく屈託のない娘だが一言多く、ガイウスとはしょっちゅう口喧嘩をする間柄。趣味は「復讐日記」をつけること。パーティ内では回復役として活躍する。邪神の鎧を纏った代償として、徐々に生命力をすり減らしていく。彼女の日記の最後の記述には……。
第7章からの参戦となる。世界で初めて大邪神の鎧を纏った白き羽の少年。歳若いながらもレジスタンスのリーダーを務める。かつて黒い羽の少年セラフィムとの種族を超えた友情を交わし、その理想を現実のものとするべく活動する。象徴する罪は「友情」。
プレイ時間が長くシステムも複雑な為、実況やプレイ動画の完走が困難な『BLACK/MATRIX』だが、ここでは苦難を乗り越えてご主人様と共に新世紀を迎えた者のリストを載せていく。
SS版。左が初回版、右が再販版。
掲示板
31 ななしのよっしん
2021/12/16(木) 20:45:32 ID: VBqKox7hKw
ケルビムが裏切ったのは描写不足も相まって衝撃だった
本人も熱心にマルコを擁護してるし死んだ息子も命がけでマルコ守ったから信じられると思った
本心描写が乏しいから今でも洗脳とか深層心理のわずかな感情を増幅でもされたのかとか考えちゃう
32 ななしのよっしん
2024/03/30(土) 01:55:36 ID: L5BsiLu1NJ
>>31
そこらも含めて描写不足感はあるよね
リメイクとは言わんが、なんとかまた遊べないものか
33 ななしのよっしん
2024/11/16(土) 13:09:38 ID: Bpk8MhwHOi
ゲームアーカイブスからなんで配信停止したんだろうって当時考えたけど今なら分かる、海外の宗教的にこの作品はアウトだわ
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最終更新:2024/12/21(土) 01:00
最終更新:2024/12/21(土) 01:00
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