反ワクチンとは、「ワクチンは危険であり、打たない方がいい」という考えのことを指す。
ワクチン忌避とも言い、wikipediaではその名称で記事が書かれている。
陰謀論と結びつくことが多く、その場合はワクチン陰謀論と呼ばれる。
ワクチンは病気の予防や症状の緩和ができる効果的な医療である。
だが様々な理由によってワクチンを打たなかったり、あるいは打てなかったりする人も多い。
だが上記に上げた理由のほかに思想的な理由によってワクチンを打たない「反ワクチン」の人々がいる。
2019年に世界保健機関は、エボラ出血熱、デング熱、エイズなど合わせて「反ワクチン」は世界の健康に対する脅威の一つとして挙げており、そこそこ数が多いと考えてよいだろう。
もともとワクチンの効果は実感しにくい。
例えば解熱剤を飲めば熱が下る。咳止めを飲めば咳が止まる。
しかし自分がワクチンを接種しても病気が予防できたかどうかはわからない。
自分が予防できたかどうかを知るためには、平行世界にいるワクチンを接種しなかった自分をどうにかして見る他にないからだ。
しかし害は実感しやすい。
注射が痛いとか、投与したあとに熱や筋肉痛が出る副反応は実感できる。
また人間には物事を関連付ける能力がある。
通常ワクチンには副反応にどんなものがあるか事前に注意喚起がある物だが、ワクチンそのものの副反応により体力を消耗したり、対処のために何らかの行動をとったりしたことにより本来は全く関係ない別の疾患が誘発され、想定されていない症状が現れてしまう場合がまれにある。
極論すれば、ワクチンを接種したあとに全くの偶然でそれとは関係ない風邪を引いた場合でもワクチンと関連付けられて考えたりしてしまうのである。
つまるところワクチンは効果がわかりにくいが害が実感しやすい医療なのだ。
効果がわかりにくいが害が明確にわかるものに対して疑念を抱くのは自然であると言えるため、医療の中でも特にワクチンが槍玉に挙げられるのであろう。
ちなみにアメリカのNGO団体「CCDH」の調べによると反ワクチン業界はアメリカのみで少なくとも年間40億円弱の利益を生み出しているそうだ。
人間の直感に沿っていて儲かるという構造がある以上、反ワクチンが消えることはなさそうである。
古くはジェンナーによる原始的なワクチンが作られた時からあり、その原因はキリスト教と単純な未知の物への恐怖と誤解であった。
一部の神学者が「病気は神の与えた罰であり(または、誰が病気で死ぬということは神が定めたことであるから)、それを予防接種で防ごうとするのは神の意志への反逆である」と主張したことや、単純に未知の療法への恐怖から「牛痘を接種すると牛になる」という流言飛語が田舎では飛び交ったという。
ワクチンの種類が増えたように反ワクチンの主張も多種多様に増えた。
……といった上記のような様々な存在がいるのもワクチンの普及がされない一因となっている。
特に陰謀論とは相性が良いようで陰謀論でよく使われるギミックと合わせて主張されることも多い。
例えば「人口を減らすための策略である」という主張では、陰謀論でよく使われるジョージア・ガイドストーン(アメリカにある色々書いてあるモニュメント)にある「大自然と永遠に共存し、人類は5億人以下を維持する」という文言と組み合わせて「ワクチンを打つと死ぬ」と喧伝されることもある。
また、現代では患者たちが本来信頼したいはずの医療関係者の中からも反ワクチン論者が現れているような状態で、ネット・リアル問わず情報が溢れすぎているため、一般人も専門家も「本当に正しい情報はどれ?」という状態にもなっている。
しかし中には、ただの主張にとどまらず実際の行動を起こす様な者もいる。薬剤師などの直接的に医療に関わる者、議員やタレントなどの影響力を持つ有名人などまでが、自身の公的な立場や影響力を利用して、自身の思想に基づく意図的な妨害行動をとることもあり、問題は根深い。
ワクチンさえ打てれば絶対に感染しないわけでない。ワクチンを接種しても感染することはある。
ただ、感染しても症状を軽減する効力はあるのである。
またワクチンを生産する手段として有精卵でウイルスを培養するということが行われる場合があり、その場合は卵アレルギーがある人がワクチン接種すると重篤なアレルギー反応を起こすことがある。
また、丸山ワクチンのような怪しげなワクチンも存在する。(これは50年近く使用されてきたにも関わらず、まともなエビテンスが不在である)
2019年末から始まった新型コロナウイルスのパンデミックに於いては、闇ワクチン(未承認の中国製や韓国製のワクチンで闇ルートで入ってきているもの)のような危険なワクチンも存在する。
これはどのような成分が入っているのか不明で、無害ならマシな方で有害な成分が入っていて健康被害がおきる可能性もある。
しかしながら、基本的にはワクチンは統計学的に「効く」ことがわかっているものが提供されている。
特に無料で接種できるものは厳しい審査をパスしておりまず間違いなく効くだろう。
でなきゃ国がお金を負担して無料で提供なんてことはしない。
お金を出してでも打ってもらったほうが利益があるから、打たないと危険だから無料なのである。
また、前述のように益は実感しにくく害は実感しやすい治療法であるが、少なくとも大きな害はないことも本来は実感できるのだ。報道などでは死亡事例などのセンセーショナルな例を取り上げがちだが、やり玉に挙げられやすい新型コロナウイルスワクチンについても全国民の8割近くが接種を完了している。8割という数字は、仮に大きな害がある物であればどんなに大きな力が隠蔽しようとしても身の回りで異常事態が頻発して隠しきれなく数字であり、実際に政府や大企業が隠蔽を図ったものの隠しきれなかった例として薬害や公害問題が存在する。
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最終更新:2024/12/28(土) 18:00
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