愛・おぼえていますか

愛・おぼえていますかとは、TVアニメ「超時空要塞マクロス」の劇場版「超時空要塞マクロス - 愛・おぼえていますか」、および、同劇場版での主題歌「愛・おぼえていますか」のことである。

劇場版「超時空要塞マクロス - 愛・おぼえていますか」

1982年から1983年にかけて放送されたTVアニメ「超時空要塞マクロス」のヒットを受けて制作され、1984年に公開された劇場版アニメ。
基本的なストーリーや設定はTVアニメ版を踏襲しているが、一部にTVアニメ版と劇場版の違いが見られる。

　→　TVアニメ版については、「超時空要塞マクロス」参照。

TVアニメ版と劇場版の主な相違点

• ゼントラーディの敵対勢力と男女の扱い
  • TV版　：　ゼントラーディの敵対勢力は監察軍。
    　　　　　　ゼントラーディ内にも乗艦は別だが男女ともに存在する。
  • 劇場版 ： ゼントラーディの敵対勢力はメルトランディ。
    　　　　　　男性のみの種族ゼントラーディと女性のみの種族メルトランディに完全に別れている。
• 人類によって後にマクロスに改装される地球に墜落してきた宇宙艦の正体
  • TV版　： 監察軍の宇宙艦。
  • 劇場版 ： メルトランディの宇宙艦。
• マクロスの両腕と進宙式での冥王星軌道へのフォールド
  • TV版　： 空母プロメテウス（左手）と強襲揚陸艦ダイダロス（右手）。どちらも元々は洋上艦。
    　　　　　　マクロス進宙式の際にフォールド機関の暴走により、南アタリア島ごと巻き込まれ冥王星軌道に転移し両腕に接続される。
  • 劇場版 ： ARMD-01（左手）とARMD-02（右手）。マクロスに接続することを前提に建造されたアームド級宇宙空母。
    　　　　　　マクロス進宙式の際にゼントラーディの攻撃を受け、自ら緊急フォールドにより冥王星軌道に転移。
    　　　　　　物語中盤には、地球上の干上がった海に空母プロメテウスの朽ちた姿の描写がある。

「柿崎ぃぃぃぃぃ！！！」について

この劇場版においても、一条輝の同僚の柿崎はあっけなく死亡する。
死亡原因はTV版と異なり、メルトランディのミリアの初撃による撃墜である。
（TV版ではマクロスの全方位バリアのバーストから逃げ切れずに消滅）
その最期の姿は一条輝機の通信モニタ画面内で輝の事を女性関係でひやかしている最中で、この際も輝は「柿崎ぃぃぃぃぃ！！！」と叫んでいる。
ちなみに劇場版における死亡フラグはチョコパフェ・モンスター。（TV版ではサーロイン特大ミディアムステーキ）

 → 「柿崎」

劇中での曲「愛・おぼえていますか」の位置付け

劇中では、一条輝と早瀬未沙が壊滅的な被害を受けた地球に降下した際、太古に滅びたプロトカルチャー文明の遺跡にて発見。
早瀬未沙により詩が現在語に翻訳され、リン・ミンメイが唄うことになる。

最終決戦において、「文化」に触れることで、それを擁する人類を滅ぼさんとするゴルグ・ボドルザーに叛旗を翻したブリタイと、彼に呼応したゼントラーディ艦隊、メルトランディ艦隊がマクロスと共に基幹艦隊と対峙する。
この局面でリン・ミンメイと彼女が唄う「愛・おぼえていますか」が象徴的な役割を果たしている。

ブリタイ　　「ジンゼムインバンアドクラス艦隊よりマクロスへ　これより貴艦を援護する」
エキセドル 「プロトカルチャーの文化を　失うわけには参りません」
ブリタイ　　「リン・ミンメイの歌を聞く全ての者に告げる。
　　　　　　　 我等の敵はただひとつ。
　　　　　　　 ゴルグ・ボドルザーを倒し、再び文化を取り戻すのだ」

後に第一次星間戦争と呼ばれるこの戦いを終結に導く鍵となったこの歌が、実は50万年前のプロトカルチャー文明社会にあって、何の特別でもなく当時 のありふれた流行歌のひとつに過ぎなかったことは、気の遠くなるような時を超えてなお普遍的なものがあるということを表したかったのかもしれない。

Flash Back 2012

1987年に発売されたOVA「超時空要塞マクロス Flash Back 2012」では、劇場版のエンディングとなる筈であった（作中における）2012年のリン・ミンメイのコンサートシーンが新たに制作され、第一次星間戦争終結後最初の宇宙移民船となるメガロード-01（艦長：早瀬未沙）の出港場面と合わせて見ることができる。

 

曲「愛・おぼえていますか」

• 1984年に公開された劇場版アニメ「超時空要塞マクロス - 愛・おぼえていますか」の主題歌、劇中歌。
  唄はリン・ミンメイ役の声を演じたのと同じく飯島真理。
  • 「愛・おぼえていますか」
  • 歌：飯島真理　作詞：安井かずみ　作曲：加藤和彦　編曲：清水信之

カバーについて

同曲はその後、他のアーティストによるカバーも複数出されている。

• 1994～1995年に放送されたマクロスシリーズの「マクロス7」の登場人物ミレーヌ・ジーナス（声）役の桜井智（櫻井智）によるカバー2種類が下記CDの収録曲として収められている。
  • 「愛・おぼえていますか」　･･･　「Mylene Jenius sings Lynn Minmay」（1995年）
  • 歌:桜井智　作詞:安井かずみ　作曲:加藤和彦　編曲:保刈久明
  • 「愛・おぼえていますか」　･･･　「MACROSS Generation/Lgend of Eternal Songs」（1997年）
  • 歌:桜井智　作詞:安井かずみ　作曲:加藤和彦　編曲:松尾早人
• 2008年に放送されたマクロスシリーズの「マクロスフロンティア」では、登場人物ランカ・リー役の中島愛によるカバーが劇中歌として使われている。
  • 「愛・おぼえていますか～bless the little queen」
  • 歌:中島愛　作詞:安井かずみ 作曲:加藤和彦　編曲:菅野よう子
• 2016年のマクロスシリーズ「マクロスΔ」では劇中登場のアイドルユニット『ワルキューレ』によるアルバム 『Walküre Trap!』にカバーが収録。
  • 「愛・おぼえていますか～『Walküre Trap!』」
  • 歌:ワルキューレ（鈴木みのり、JUNNA、安野希世乃、東山奈央、西田望見。ユニットとそれぞれソロでも収録）　作詞： 安井かずみ 作曲： 加藤和彦 編曲： コモリタミノル

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• 下川みくに　青春アニソンカバーアルバムでのカバー曲
  • 「愛・おぼえていますか」　･･･　「Review」（2003年）
  • 歌:下川みくに　作詞：安井かずみ　作曲：加藤和彦　編曲：日比野元気
• 今井麻美　THE IDOLM@STER MASTERWORKシリーズでの如月千早役の今井麻美によるカバー曲。
  • 「愛・おぼえていますか」　･･･　「THE IDOLM@STER RADIO TOP×TOP!」（2007年）
  • 歌:今井麻美　作詞：安井かずみ　作曲：加藤和彦　編曲：清水信之
• 桃井はるこ　アニメソングカバー曲アルバムでのカバー曲。
  • 「愛・おぼえていますか」　･･･　「more&more quality RED 〜Anime song cover〜」（2008年）
  • 歌:桃井はるこ　作詞：安井かずみ　作曲：加藤和彦　編曲：久米由基

マクロスシリーズの作品世界における位置付け

後続のマクロスシリーズの作品世界において「愛・おぼえていますか」は、「この歴史的出来事を元に映画が作成された。その際の映画のタイトルと主題歌のことである。」という設定になっている。
同様に、劇場版の大元となるテレビアニメ版は「歴史的出来事をもとにしたシリーズドラマ」という位置付けとなった。
作品内で言及される場合には、このことを暗黙の了解として踏まえた上で受け止める必要がある。

関連動画

カバー曲関連

歌詞

• https://www.uta-net.com/song/13/

関連項目

• シリーズ作品

• 超時空要塞マクロス
• マクロスゼロ
• マクロス7
• マクロスフロンティア

• 登場人物

• 早瀬未沙
• リン・ミンメイ
• 一条輝
• ロイ・フォッカー
• マックス
• 柿崎
• エキセドル
• ワレラ、ロリー、コンダ

• 用語など

• ゼントラーディ
• メルトランディ
• デカルチャー
• ヤック・デカルチャー
• ゼントラーディホイホイ
• バルキリー