昴と彗星とは、講談社の「週刊ヤングマガジン」で2025年34号から連載されている、しげの秀一原作によ漫画作品である。
概要
しげの秀一の代表作である『頭文字D』と『MFゴースト』の後継作品。物語の舞台は、藤原拓海の教え子である片桐夏向(カナタ・リヴィントン)がMFGを席巻した翌年となる。主人公は群馬出身の佐藤昴と神奈川出身の工藤彗星。群馬から、神奈川から「公道最速」の魂を受け継いだ2人の「スバル」による“真・公道最速伝説”が描かれる。
『MFゴースト』の連載が終盤に差し掛かった時期のロングインタビューでしげの氏は、「農業漫画」を描いた後に、『頭文字D』『MFゴースト』の世界観を受け継ぐ「本当の決定版」をやれないかという構想を語っていたが、『MFゴースト』最終刊発売となる2025年6月6日に新連載が発表。前作連載終了から5か月後という短い間隔での連載開始となった。農業漫画はどうなったんだ?
あらすじ
日本で開催され、世界中で人気を集める公道レース「MFG」。藤原拓海の教え子、カナタ・リヴィントンがMFGを席巻した翌年、群馬から佐藤昴が、神奈川では工藤彗星が、そのレースに挑戦すべく闘志を燃やしていた‥‥。『頭文字D』と『MFゴースト』の世界観がひとつに重なり合う! ふたりの「すばる」が紡ぎ出す真公道最速伝説の幕が上がる!
登場人物
※頭文字D、MGゴーストの記事の登場人物の項目も参照。
主人公
- 佐藤昴(さとう すばる)
- 搭乗車:SUBARU・BRZ ZD8型(F88号車)
- 群馬県出身の女性ドライバー。18歳。秋名カートランドのジュニアチャンピオンという経歴を持ち、ドリームプロジェクトの特待生。前年のMFGで旋風を起こした片桐夏向を推しており、MFGパイロットになることを目標としている。池谷が所長を務めるガソリンスタンドにたびたび来店している。秋名の頂上で藤原文太と出会い、彼女の運命が動き出す。
- 工藤彗星(くどう すばる)
- 搭乗車:トヨタ・GR86 ZN8型(F87号車)
- 神奈川県出身の男性ドライバー。大学生。藤沢市のコンビニでバイトしている。ジュニアカートの経験はあるが、市販車ベースのレースの経験はない。悩める相葉瞬と緒方の前に現れ、片桐夏向が搭乗していた86号車を貸して欲しいと懇願し、最終的に緒方から赤のGR86を借り受ける。
群馬
- 藤原文太(ふじわら ぶんた)
- 搭乗車:SUBARU・WRX STI VAB型
- 藤原拓海の父親である伝説のドライバー。御年70にはなっているはずだが、頭文字D時代と見た目はさほど変わっておらず、国宝級ともいえる神業的なドライビングテクニックも健在。秋名で知り合った昴から弟子入りを懇願される。
- 池谷浩一郎(いけたに こういちろう)
- 搭乗車:日産・フェアレディZ RZ34
- 渋川市のガソリンスタンド所長。元秋名スピードスターズリーダー。若い頃の恋愛を未だに引きずっているため独身のまま。前髪がかなり薄くなっている。フルローンでRZ34を購入したが、第2話にしてボッコしている(壊している)。
- 武内樹(たけうち いつき)
- 高校時代からの拓海の親友。渋川市のガソリンスタンド店員。頭文字D時代から20キロ太り、メタボ体型になっている。結婚して子供ができてからは走りの世界からは遠ざかっているもよう。
- 健二(けんじ)
- 元秋名スピードスターズのメンバーで、既婚者となったが、昔のように仕事上がりにガソリンスタンドに入り浸って情報を持ち込み、池谷、樹と3人で車の話で盛り上がっている。
神奈川
- 緒方(おがた)
- 「緒方自動車」を経営する整備士。相葉とは昔の走り仲間で旧知の仲。イギリスへと帰国したカナタのことが忘れられず引きずっていたが、次世代を担う若いドライバーへの投資として中古で買ったGR86を彗星に貸す。
- 相葉瞬(あいば しゅん)
- 搭乗車:日産・GT-R R35型 NISMO(5号車)
- 「カミカゼヤンキー」と呼ばれるMFGドライバー。年上の彼女ができたばかりだが、「7番ちゃん」がエンジェルスを辞めたことを引きずっている。新シーズンはニスモからの援助が決まっている。
MFG運営関係者
- 上有史浩(じょうゆう ふみひろ)
- MFG統括本部長。(銀座のおねえちゃんにもてたいために)自ら「MFGフレッシュマンシリーズ」の創設を宣言する。
- 高橋啓介(たかはし けいすけ)
- 横浜にある「TKマッハコーポレーション」の代表取締役。兄の涼介と共に故郷・群馬で「ドリームプロジェクト」を手掛け、若手ドライバーの発掘に力を入れている。
- 中村賢太(なかむら けんた)
- TKマッハコーポレーションの不動産部門チーフ。
- 小柏カイ(こがしわ かい)
- スーパーシリーズ開幕戦のゲスト解説。
ドリームプロジェクト
- 諸星瀬名(もろぼし せな)
- 搭乗車:トヨタ・GRスープラ DB型(11号車)
- 自称「上毛三山のスカイウォーカー」。群サイにて昴の走りの変化を察知する。
Gazoo Racingがスポンサーに付いており、レーシングスーツに「GR」と表記されている。
- 松本修一(まつもと しゅういち)
- ドリプロのメカニック。プロジェクトDでは拓海の専属メカニックとして活躍し、現在でも上有から「群馬のゴッドハンド」と高く評価されている。
- 雪平治(ゆきひら おさむ)
- ドリプロのインストラクターであり、昴の担当コーチ。昴のドライビングテクニックには太鼓判を押しているものの、自信過剰な性格を危惧している。
MFG第5回大会
※MFGの詳細については「MFゴースト」の記事を参照。
MFGスーパーシリーズ
第4回大会までのMFG本戦。この年から長尾チャレンジカップと湯河原スクリューコースターが増えて全7戦となった。決勝進出の枠も15から20に拡大され、1位の賞金は1億5000万円に増額。第4戦と第5戦の間にサマーブレイクが挟まれる。
なお、前回大会の1位と2位のドライバーが出場しないため、ゼッケン1番と2番が欠番となっている。
開催コース
- 開幕戦:小田原バイクスピーク
- 第2戦:芦ノ湖GT
- 第3戦:長尾チャレンジカップ
- 第4戦:ザ・ペニンシュラ真鶴
- 第5戦:湯河原スクリューコースター
- 第6戦:シーサイドダブルレーン
- 第7戦:熱海ゴースト
MFGフレッシュマンシリーズ
五年目のシーズンから発足される新しいシリーズ。MFGが若いドライバーにとって挑戦のハードルがあまりにも高くなっていたこともあり、未来のMFGを背負って立つ若いドライバーたちの登竜門になるようMFG創設者のリョウ・タカハシが発案した。初年度は年間5戦で開催され、第3戦と第4戦の間にサマーブレイクが挟まれる。
参加条件
- ドライバーの年齢が25歳以下であること。
- これまで1度もMFGの予選を通過していないこと。
- クルマの馬力が300馬力以下であること。
開催コース
- 開幕戦:芦ノ湖GT
- 第2戦:長尾チャレンジカップ
- 第3戦:ザ・ペニンシュラ真鶴
- 第4戦:湯河原スクリューコースター
- 第5戦:熱海ゴースト
関連項目