キャスターとは、小説『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』に登場するサーヴァントの一騎である。そして同時に、全国に点在する一億人(推定)程の美沙夜様の下僕にとっての不倶戴天の仇敵でもある。
女性と見紛うほどの外見をした、白ローブの美青年。サーヴァント階位は第六位。マスターは玲瓏館惟慧(ありとし)。玲瓏館美沙夜の父親である玲瓏館当主。本名が明らかになったのは連載終了からおよそ7年後。どういうことなの。
氷の魔物を思わせるかのような冷たい印象を与えるものの、本人は穏やかかつ物腰柔らかな雰囲気の持ち主の温和な人物。また“生粋の”魔術師ではあるが、その魔術に対して“素敵”などのような言葉を用いるほどに、風情や情感を見出している。また、人を教え導くことに喜びを見出す人物であり、現代に生きる魔術師たちは自分の教えを受け継ぐ魔術師の裔として見ている。こうした姿勢のために玲瓏館親子からの信頼も勝ち取っており、特に美沙夜は彼を慕っている。その様はまさしく、友人同士と呼ぶに相応しい。
真名は、(ネタバレにつき反転)ルネサンスにおいて名を馳せた稀代の錬金術師パラケルススことヴァン・ホーエンハイム(“Grand Order”でがわかりやすくするためか、“ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス”となっている)。魔術師として数々の伝説を残した賢人。そして同時に“医化学の祖”と称されるように、自然科学分野においても多大な業績を残した哲人でもある。なお、彼の死因については諸説あるが、この型月世界においては他の魔術師によって謀殺された、ということになっている。
聖杯戦争という主に愛歌おねえちゃんのせいで凄惨かつ殺伐とした状況の中にあって、彼と美沙夜との心温まる交流に誰もが癒されたことだろう。
あの瞬間までは・・・・
比較的オーソドックスな魔術師であるが、その能力ははっきり言って桁外れ。それもそのはず。彼は五大元素を操るアベレージ・ワンの魔術師。同時に、宝石魔術も得手としている。簡単に言えば、“stay night”の遠坂凛が英霊ランクまでに達した感じ。英霊トーサカ?知らんなあ。
以下は、彼のステータス及びスキル。なお、スキルのパラメーターに関しては“Grand Order”準拠。
| 筋力:D | 耐久:E | 敏捷:C | 魔力:A | 幸運:B | 宝具:A+ |
| 陣地作成:A | 自らに有利な陣地「工房」を作成する。Aランクのため「神殿」を作成可能。 |
| 道具作成:EX | 魔力を帯びる道具を作成可能。高名な錬金術師のためEXランク。 賢者の石、エレメンタル、ホムンクルス等が作成できる。 宝石魔術用の宝石も工房内で大量生産可能。 |
| 高速詠唱:A | 魔術の詠唱を高速化させる技術。大魔術を一工程で発動できる。 さらに賢者の石を使用した宝石魔術で効率化されている。 |
| エレメンタル:A+ | 五属性に対応した人工霊を使役する能力。 属性元素を超高密度に凝集させた結晶を材料に作る魔術的存在。 作成に掛ける手間次第でサーヴァント戦もある程度こなせる。 |
| 賢者の石:A | 魔力集積結晶ないしフォトニック結晶を操る技術。 精製の度合いによってランクはまちまちだがAランクであれば 擬似的な不死を任意の対象に与えることが可能。 |
サーヴァントすら突破不能な鉄壁の守りが敷かれている神殿や、賢者の石をはじめとする数々の高度な魔術品を短時間で精製するなど、彼が如何に魔術師として高位な存在か如実に現れている。また、彼の操る魔術が大魔術級の威力を誇っているどころか、その複数属性の同時操作や卓越したコントロールなどの離れ業の数々がその証拠。
また、エレメンタルとはキャスターの分身となっている宝石で、神殿の守りの要となったり、多様な戦闘支援など、使用用途は多岐に渡る。
この伝説に謳われるほどの彼の魔術師としての実力が、セイバーらのライダー戦の勝利を陰から支えた、と言っても過言ではない。
キャスターであるパラケルススの代名詞たるアゾット剣。その原典であり、超々高密度の”賢者の石”で生成された魔術礼装。基本的には魔術の増幅・補助・強化が本来の効果。だが、刀身の魔力によって瞬時に儀式魔術を行使し、一時的に神代の擬似エーテルを擬似構築し放出。そのエーテルはほんの僅かな一欠けらとはいえ恐るべき威力を誇り、また四種のエレメントと完全同期させることで、一時的ではあるが対城宝具クラスの威力を発揮する。なお、キャスター自身はサーヴァント二騎以上をまとめて相手取って使用すべき、と考えている。
だが、この宝具の真価は単純な破壊力などではなく、この剣を構成する賢者の石の能力にある。その能力とは霊子演算器であり、これによる多量並列演算能力と大規模儀式魔術レベルの神秘の行使を可能とする。そればかりか、敵の放った魔力を即座に解析、対応、侵食した上で己の物として奪取。カウンターとして用いることで、番狂わせの大物食いを可能とする。ただし、その吸収量には限界があるため、逆にこちらが自滅する恐れも。
なお、この賢者の石を構成している物質の名はフォトニック結晶。とある並行世界において、神の頭脳として目されている聖杯の本体となっている代物である。
ちなみに“Grand Order”によりアーチャーとランサーのビジュアルが本作に先駆けて公開されたのに対して、キャスターの場合はゲーム第四章にて参戦したことに加えて、本作第五部開始時点ではまだ宝具を使用していなかった。そのために、彼の宝具がゲームにて先行登場という変わった形が取られていた。
そんな彼が切り札である宝具を向けた相手とは……
“Prototype”にも登場することとなる美沙夜の悲劇は、沙条愛歌の仕業によるもの。
だがしかし、その手引きをしていたのは、美沙夜が信頼していたはずのキャスターであった。
というのも、ほとんど突然のような形で愛歌と邂逅を果たしてしまったキャスターは、根源に繋がっている彼女の持つ才気に魅入られたことと、合理的に判断したことと合わさって、密かにプロデューサーとして彼女と結託する。
もちろん、彼は心から美沙夜のことを認めてはいたが、愛歌に比べれば瑣末なこととして事もなく切り捨てる。こうして玲瓏館を裏切った彼は、自身のマスターを謀殺。その上で愛歌と共に美沙夜に呪詛を仕込むのだった。
ちなみに、近い時期にどっかのソロモン・イブン・ガビーロールがやらかしたため、こうなることを不安視していたファンは多数いたらしい。
また、同じく愛歌に仕えるアサシンに対しては、彼女が殺した來野巽をリビング・デッドとして生き返らせ、彼女への“贈り物”とするなど、外道な行動が目立つ。
一応フォローしておくと、彼自身は自分たちが悪であるという自覚はあるらしく、むしろそんな自分や愛歌に刃を向けないセイバーに対して苛立ちを覚えている。また、苛立ちの意味合いは違うものの、アサシンに対しては彼女自身の願いやその欠点、更には愛歌の本質を理解させるためのことだった様子。それでも、やってることは外道以外の何物でもないけど。しかも、100%の善意からの行動だから余計に性質が悪い。
清廉ではあるが“正しい”魔術師・・・・それこそが、このキャスターという人物であろう。故に、その目的も根源の到達という、魔術師としては真っ当なものだった。そんな彼にとっての想定外は、彼が仕えている愛歌の想像を絶する邪悪さと自分たちサーヴァントが求める聖杯の真実。この二つこそ、魔術師ではあるが比較的善性の持ち主であるキャスターを絶望の底へ叩き落すには十分なものであった。
そうして深い後悔と罪悪感、特に美沙夜に対するそれらに苛まされながら自身を悪と定義。その上でセイバーとの戦いに臨み敗北。切り札としていた宝具すら真正面から呑み込むほどの聖剣の光の中に消えていった・・・・。
“Grand Order”においても、美沙夜を裏切ったことに対して強い後悔の念を抱いているような発言もしている。そのせいか、彼に絡むのが基本的に女子供ばかりだったり、黒幕呼ばわりされたりするのは、はっきり言って皮肉以外の何物でもないが。
なお、美沙夜はその後、王者の気質そのままに成長するのだが、魔術師としての彼女は良くも悪くも、彼の影響を少なからず受けているようだ。
一部四章にて実装。同章にて再び正義に討たれることを望んで悪側に付くことを選んでいる。
作成したアイテムでしばしばトラブルやハプニングを起こすことも。
恒常星3キャスター。
スキル3の強化により一部のアーツ宝具持ちが宝具連射が可能になった有能錬金術師。
| HP | (Lv1/Lv70/Lv100) 1711/9506/12889 |
| ATK | (Lv1/Lv70/Lv100) 1246/6711/9082 |
| COST | 7 |
| コマンドカード | Quick/Arts/Arts/Arts/Buster |
| 所持属性 | サーヴァント、人属性、混沌属性、善属性、人型、男性 愛する者、霊衣を持つ者、ヒト科 |
| 保有スキル | |
|---|---|
| 高速詠唱:A (CT10→8) |
自身のNPをすごく増やす[Lv.](55→80%) |
| エレメンタル:A+ (CT9→7) |
味方全体のArtsカード性能をアップ[Lv.](3T) |
| 賢者の石:A 賢者の石:A+ (CT10→8) |
味方単体にガッツ状態を付与[Lv.](1回・3T・1000→3000) |
| 味方単体にガッツ状態を付与[Lv.](1回・3T・1000→3000) &NP獲得量をアップ[Lv.](3T)▲ |
|
| クラススキル | |
| 陣地作成:A | 自身のArtsカード性能をアップ |
| 道具作成:EX | 自身の弱体付与成功率をアップ |
| アペンドスキル3 | |
| 対セイバー攻撃適性 | |
| 元素使いの魔剣(ソード・オブ・パラケルスス) | |
|---|---|
| カード種別:Arts | ランク:A+ |
| 敵全体にやや強力な攻撃[Lv.] &攻撃力をダウン(3T)〈OCで効果アップ〉 |
|
| 敵全体にやや強力な攻撃[Lv.]▲ &攻撃力をダウン(3T)〈OCで効果アップ〉 |
|
掲示板
12 ななしのよっしん
2018/05/02(水) 11:43:09 ID: iEp3jCiNV0
>>11
仮にFGOにてパラケルの活躍で愛歌殲滅を成したとしても、結局は外野で観ている「視聴者の心象」としての贖罪にしかならないのがなんともね…。
あくまで彼が悪逆として後悔してるのは「愛歌に就いた」こと自体じゃなくて「美沙夜を裏切った」ことだからな。
第三者の評として「これだけ頑張ったんだからもう許してやっても良いんじゃない?」って雰囲気にはなるかもしれんけど、美沙夜の救いには微塵もならない以上、多分彼自身の罪の意識が払拭されることはないだろうよ。
幕間に出てくる敵版の残留思念の発言を見るに、アヴィケブロン先生と同じで罪悪感が霊基に刻まれてる可能性が高いだろうし、もう罪の意識から逃れる術自体ないのかもしれない。
罪の対象をはっきり覚えていて、それと向き合って後悔できる分、先生よりは救いがあるのかもしれないけど。
蒼銀とは打って変わって、FGOでは静謐ちゃんにやたら好意的だけど、もしかしたら霊基レベルで過去の出来事(愛)を忘れてしまう彼女を憐れみつつも羨んでもいるのかもね。
13 ななしのよっしん
2018/08/01(水) 09:27:57 ID: 4JkCcTQvxh
冷蔵庫で8か月冷やした結果、
すさまじいパワーアップを遂げて帰ってきた錬金術師
14 ななしのよっしん
2019/10/06(日) 00:18:31 ID: xe52VkHt3d
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最終更新:2025/12/26(金) 13:00
最終更新:2025/12/26(金) 12:00
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