ミエスク(Miesque)とは、1984年アメリカ生産・フランス調教の元競走馬・繁殖牝馬である。
マイル路線で活躍した名牝で、アメリカ産であることから20世紀のアメリカ名馬100選にも第82位に名を連ねている。
父Nureyev、母Pasadoble、母父Prove Outという血統。
父ヌレイエフは本馬の他にもシアトリカル、ソヴィエトスター、*スピニングワールド、*ハートレイクなど、そして日本調教馬としてブラックホークといった活躍馬を輩出した。
母パサドーブルは他に活躍馬を輩出しなかったが、半兄にGI1勝のシルヴァーシュプリーム、そして半妹の子孫にグッドババなどの活躍馬がいる。
母父プルーヴアウトはセクレタリアトをウッドワードSで破るなどGI2勝を挙げたが種牡馬としてはさっぱりであった。
後の名馬産家で父ヌレイエフを所有したスタブロス・ニアルコスによって生産・所有され、フランソワ・ブータン師に預けられた。
2歳の8月、ドーヴィル競馬場でのデビュー戦(芝1200m)は2着に2馬身差で勝利。しかし、2戦目のGI・モルニ賞(芝1200m)はサクラバクシンオー、サクラユタカオーなど「サクラ」の冠名で知られるさくらコマース所有のサクラレイコから1馬身差の3着となる。だが、結果的にはこれが生涯最低順位となった。
3戦目のサラマンドル賞(芝1400m)ではサクラレイコにリベンジを果たし1馬身半差で勝利すると、4戦目のマルセル・ブサック賞(芝1600m)でも2着のミリグラムに半馬身差で勝利。この結果フランス最優秀2歳牝馬となった。
3歳になり初戦のインプルーデンス賞を勝利すると、その後も英1000ギニー、プール・デッセ・デ・プーリッシュ(仏1000ギニー)を連勝。イギリスではミリグラムに1馬身半差で、フランスではサクラレイコに2馬身半差で勝利したのであった。英仏1000ギニーを連勝したのはミエスクが3歳の初戦を勝利したレースに名を冠せられているインプルーデンス以来40年ぶり2頭目の快挙であった。
次に向かったのはディアヌ賞(仏オークス)だったが、これまで経験のなかった2100mという距離もあったか、インディアンスキマーから4馬身差つけられての2着となる。この後、陣営はマイル路線に絞っている。
短い休養の後選んだレースはジャック・ル・マロワ賞。同年の英愛2000ギニーを制したドントフォーゲットミーなどの強敵がいたが、2着ナッシュミールから3馬身差で勝利する。次戦のムーラン・ド・ロンシャン賞ではプール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー)を制した*ソヴィエトスターに2馬身半差をつけ勝利し、フランスのマイル路線の最高峰2競走の連勝を達成した。
しかし、クイーンエリザベスII世ステークスではミリグラムに5馬身差をつけられ2着となり、マイルで初の黒星を喫してしまった。なお、この競走はこれ以外の全戦で騎乗したフレディ・ヘッド騎手の騎乗停止処分のために生涯で唯一スティーブ・コーゼン騎手が騎乗したものであり、その影響があったのかもしれない。
3歳の最終戦はブリーダーズカップ・マイル。この年はハリウッドパーク競馬場での開催だったが、2着に3馬身半差をつけ、1分32秒8のコースレコードで勝利。この結果、イギリス最優秀3歳牝馬・最優秀マイラー、フランス最優秀マイラー、そしてエクリプス賞最優秀芝牝馬といったタイトルを獲得した。
4歳の初戦は久々にマイルを外れた距離である芝1850mのイスパーン賞。重馬場もあってやや長い距離ではないかとも思われたが2着に短頭差でなんとか勝利。ジャック・ル・マロワ賞では3歳最強マイラーの*ウォーニングが参戦してきたが、1馬身差で勝利し連覇達成。続いてムーラン・ド・ロンシャン賞連覇も狙いに行ったのだが、*ソヴィエトスターにアタマ差で敗れた。
4歳の最終戦は昨年と同じくブリーダーズカップ・マイル。本年はチャーチルダウンズ競馬場での開催だったが、2着ステインレンに4馬身差で勝利。ブリーダーズカップ史上初の同一競走連覇を達成した。
この競走を最後に引退。通算成績は16戦12勝(GI10勝)、マイル戦に限っては10戦8勝という成績であった。4敗したうち3敗は重馬場での競馬であり、やや苦手としていたことがうかがえる。
ミエスクは生まれ故郷であるアメリカで繁殖生活に入った。そして第1子がいきなりGI馬となる。その名はキングマンボ。プール・デッセ・デ・プーラン、セントジェームズパレスステークス、ムーランド・ロ・ンシャン賞を勝利し、種牡馬としても日本調教馬だけでもエルコンドルパサー、キングカメハメハといった産駒がおり、キングマンボ系とも呼ばれる勢力を築き上げた名種牡馬である。そして第2子のイーストオブザムーンはフランス牝馬二冠(プール・デッセ・デ・プーリッシュ、ディアヌ賞)を達成しジャック・ル・マロワ賞も勝利。繁殖牝馬としても活躍したのだった。
さらに牝系の祖としても非常に優秀であり、孫世代以降にも活躍馬が多い。GI馬だけに限定しても、アルファセントーリ、カラコンティ、アマーニ、ランプルスティルトスキン、タペストリー、スタディオブマン、アルパインスターといった競走馬がいる。
日本ではランプルスティルトスキンの半妹の*ラヴズオンリーミーが輸入され、ドバイターフを制したリアルスティールとオークス馬となったラヴズオンリーユーという2頭のGI馬を輩出。また、イーストオブザムーンの孫にあたる*アタブからはスプリンターズSを制したルガルがいる。
なお、キングマンボの全弟*ミシックトライブは日本に輸入されたのだが、大した活躍はできず用途変更となっている。
Nureyev 1977 黒鹿毛 |
Northern Dancer 1961 鹿毛 |
Nearctic | Nearco |
Lady Angela | |||
Natalma | Native Dancer | ||
Almahmoud | |||
Special 1969 鹿毛 |
Forli | Aristophanes | |
Trevisa | |||
Thong | Nantallah | ||
Rough Shod | |||
Pasadoble 1979 鹿毛 FNo.20 |
Prove Out 1969 栗毛 |
Graustark | Ribot |
Flower Bowl | |||
Equal Venture | Bold Venture | ||
Igual | |||
Santa Quilla 1970 黒鹿毛 |
Sanctus | Fine Top | |
Sanelta | |||
Neriad | Princequillo | ||
Sea-Change | |||
競走馬の4代血統表 |
掲示板
9 ななしのよっしん
2023/04/28(金) 14:51:09 ID: 9gaoyk5450
>>7 出れるレースの数と牝馬レース体系が違いすぎるだけや
日本も普通にロジータ トゥザヴィクトリー ビワハイジ シーザリオ エアグルーヴ ダイナアクトレス ベガ
競走繁殖ともに優秀な牝馬はなんぼでもおる
10 ななしのよっしん
2023/04/28(金) 14:55:19 ID: 9gaoyk5450
>>7 てか今だから笑い話だが「ジェンティルドンナの繁殖がコケた」とか言ってるマヌケが去年はいたのか
いかにもG1だけがこの世のすべてって感じだからジェラルディーナに注目してないのはしゃあないが
目に見えて素質が評価に追いつくのはこのコメの半年後だし
11 ななしのよっしん
2023/10/15(日) 19:26:13 ID: rURQuF9Lis
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最終更新:2024/11/25(月) 21:00
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