アダイヤー 単語

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アダイヤー

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アダイヤー(Adayar)とは、2018年生まれのアイルランドイギリス調教競走馬である。

概要

FrankelAnna SalaiDubawiという血統。

シェイク・モハメド殿下率いるゴドルフィンアイルランド牧場で生産され、イギリスチャーリーアップルビー厩舎に預けられた。

アダイヤーの名前アンナサライ(インド都市チェンナイを通る道路)から連想し、チェンナイを通る名前から名付けられた。

2歳時(2020年)

アダイヤーは10月のノッティガムの8.5ハロン未勝利戦ゴドルフィンの専属である名手ウィリアムビュイック騎手上でデビューしたが、ここは中で躓いたこともあって4着に敗れた。2週間後に同じ条件の未勝利戦に出走すると、9身差で圧勝した。

3歳時(2021年)

明け3歳になってからの初戦は4月サンダウン競馬場でのBet365クラシックトライアル(GIII)となった。ジェームズ・ドイル騎手に乗り替わったこのレースでは若干出遅れ途中で落鉄しながら最後の直線で追い上げたが、勝ちに1/2身及ばず2着に敗れた。2週間後ビュイック騎手に戻ったリングフィールド競馬場でのノヴィベットダービートライアル(L)では、再び若干出遅れながらも中は順調に進んだが1身3/4差の2着に敗れた。

6月5日のエプソム競馬場での第242回ダービーステークス(GI)では単勝17倍と人気薄で、同厩・同馬主Hurricane LaneおよびOne Rulerとべても人気がなかった。ビュイック騎手Hurricane Laneに騎乗するためアダイヤーの騎手は当初オイシンマーフィー騎手の予定だったが、最終的にアダムカービー騎手が乗ることになった。
アダイヤーはいつものようにスタートは良くなかったが、中34番手につけると直線で内側から抜け出し、最低人気タイで2着に入ったMojo Starに4身半差をつけ快勝した。カービー騎手ダービー初制覇となった。

7月25日アスコット競馬場でのキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(GI)は5頭立てとなったが、前年のオークスGI4連勝中のLove3月ドバイクロノジェネシスを破ったMishriffと不足ない相手がった。上がビュイック騎手に戻ったこのレースではスムーズスタートすると2番手につけ、直線で抜け出すと追い上げてくるMishriffLoveにそれぞれ1身3/4・1身3/4差をつけてゴールした。同年のダービーキングジョージ制覇は本の祖Galileo以来20年ぶりとなった。

その後脚の感染症もあり前戦のニエル賞を回避して凱旋門賞へ直行した。上位人気グループの一としてレースを迎えたが、により重くなった馬場を途中から先頭に立って逃げたものの最後は捕まりTorquator Tassoの4着に敗れた。

中2週のチャンピオンステークスキングジョージ以来の対決となるMishriffとの一騎打ちムードとなり、僅差の2番人気レースを迎えた。逃げたAddeybbを2番手から追走し、最終コーナーめに先頭に立ってMishriffを迎撃する態勢となったが、凱旋門賞で本と僅差の5着だったSealiwayなどの3歳勢にMishriffともども差され、最後は5着(Mishriffは4着)に敗れた。

4歳時(2022年)

4歳時は6月3日コロネーションカップ(GI)から始動する予定だったが、数日ほど咳が続いたため1週間ほど休養させ、状態は良くなったもののコロネーションカップには間に合わず回避。これを皮切りに6月15日プリンスオブウェールズステークス(GI)、7月2日エクリプスステークス(GI)、そして連覇の懸かっていた7月23日キングジョージと立て続けに予定を立てては回避してというのが続いた。Cracksmanもここまで回避はしなかった。

その後、9月3日のセプテンバーステークスで復帰の予定だったがここも回避。Gleneaglesの域である。最終的に9月8日ヒルトン・ガーデン・インドンカスターコンディションズステークス[1]で復帰することになった。このレース2021年9月末以降にグループ競走を勝っていない限定という条件のレースであったが、結局対戦相手は2020年オータステークス(GIII)の3着である同営の同期Dhahabi、当年のダービーステークスの4着であるMasekelaの2頭だけになった。レースでは序盤3番手を進んだが直線でじわじわ加速し、上のビュイック騎手が後方を二度三度と確認する余裕を見せて3身1/4差で快勝した。

営は凱旋門賞出走の可性を言及。調教内容も良く状態面では問題なかったものの、例年の馬場を嫌ってか回避。チャンピオンステークス一本に絞ることとなった。

チャンピオンステークス(GI)は、欧州最強Baaeedに次ぐ2番人気に支持される。Baaeedとは同期であったもののこれが最初で最後の戦いとなった。レースは5番手付近に控えて競馬を進め、最終コーナー一気に捲り上げて直線へ進出。Baaeed馬場を苦にしたのか伸び切れず勝負あったかと思いきや内で立ち回った3番人気Bay Bridgeを捉えられず2着に敗れた。

5歳時(2023年)

5歳時は4月28日サンダウン競馬場でのゴードン・リチャーズステークス(GIII)で復帰予定だったが降のため開催中止となり、同競走は9日後の5月7日1000ギニーステークスアンダーカードとしてニューマーケット競馬場で開催されることとなった。ここでは5頭立てで単勝1.83倍の支持を受け、あっさり抜け出して2身半差で快勝した。
なお、英ダービー5歳欧州レースに出走するのは1906年のSt. Amant以来117年ぶり、5歳欧州レースを勝つのは1895年のIsinglass以来とのことで少なからず記録的な一戦となった。

続けてロイヤルアスコット開催の6月21日プリンスオブウェールズステークスに駒を進めた。前走タタソールズゴールドカップ(GI)で逃げ切り勝ちを収めた4歳Luxembourg、前年のチャンピオンステークス以来の対戦となるBay Bridgeに続く3番人気の支持を受けたが、直線でブービー人気Mostahdafが外から突き抜け4身差で勝する中、逃げて2着にったLuxembourgを捉えることもわず、同から半身差の3着に終わった。

次走は3歳時の凱旋門賞以来の12ハロン路線となる7月13日プリンセスオブウェールズステークス(GII)に出走し、4頭立てでGI勝利はおろか入着すら本以外は未経験というメンバーもあってか久々距離でも単勝1.33倍の圧倒的人気となった。しかし逃げる僚Global Stormを交わして先頭に立ったところへ2番人気Israrに並ばれると、距離いたか抵抗しきれずそのまま突き放され、最後は4身半差の2着に敗退した。

このレースの後、7月28日に現役引退種牡馬入りが発表された。通算13戦5勝(うちGI2勝)。
種牡馬としての去就は3ヶ以上にわたって発表がかったが、11月2日ダーレー・ジャパンで供用されることが発表された。

血統表

Frankel
2008 鹿毛
Galileo
1998 鹿毛
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Urban Sea Miswaki
Allegretta
Kind
2001 鹿毛
*デインヒル Danzig
Razyana
Rainbow Lake Rainbow Quest
Rockfest
Anna Salai
2007 鹿毛
FNo.7-f
Dubawi
2002 鹿毛
Dubai Millennium Seeking the Gold
Colorado Dancer
Zomaradah Deploy
Jawaher
*アンナラリーヴァ
Anna Palariva
1995 栗毛
Caerleon Nijinsky II
Foreseer
Anna of Saxony Ela-Mana-Mou
Anna Matrushka

クロス:Northern Dancer 4×5×5(12.50%)、Mr. Prispector 5×5(6.25%)

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関連項目

脚注

  1. *日本では「conditions」に「条件」という訳語を当て「条件戦」とする向きが多い。実際に出走条件は決められているため間違いではないが、今回のようなレースの位置づけはどちらかというと1983年まで存在しシンザンらのような実力が一叩きに使っていた場OPに近いかもしれない。
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