スーラジ ザ・ライジングスターとは、日本の有名な漫画/アニメである「巨人の星」を原案としてインド向けに制作されたテレビアニメーションである。言語はすべてヒンディー語で、日本語の翻訳字幕付。
概要
講談社、博報堂、トムス・エンタテインメントおよびインドに進出している日本企業(マルチスズキ[筆頭スポンサー]、全日空、日清食品、コクヨ、ダイキン)により結成された「ライジングスター製作委員会」が制作するクリケットアニメである。
ちなみに、経済産業省が推進する「クールジャパン戦略」モデル事業であり、また日印国交樹立60周年企画であることから外務省もバックアップを行っている。
また、日本クリケット協会がアドバイザーとして入っており、クリケットのシーンも丁寧に描かれている。
制作の経緯などについては、wikipediaの説明と下で紹介している関連商品に詳しく掲載されているので、ここでは省略する。
作品中にこれでもかと企業の商品やロゴ・社名看板がでるが、これはCMの代わりとして作品中に意図して入れている「プロダクトプレースメント」と呼ばれる広告手法である。
断じてステマではない。
後、これは重要なことなので強調しておく。
- 踊りません。
- この方とかこの方はでません。
- 「巨人の星」を原案としているが、クリケットに置き換え+濃縮しているため、話が比較的せわしない気がするが気のせいです。
- 日本とインドでは文化が違ったり、時代的にやってはいけないことも増えているため、親子関係は比較的良好です。
- 時間の進みがかなり早い割に、キャラクターが老けないのは仕様です。
インドのプロクリケットリーグについて
インドには現在、2008年に設立された全9チームで構成される「IPL(Indian Premier League)」と呼ばれるプロクリケットリーグが存在している。
2009年まではICL(Indian Cricket League)と呼ばれるリーグがあったが、いろいろとインド国内クリケット委員会とトラブルがあったようで、2009年にリーグが消滅している。
この作品の中に出てくる「ムンバイ・チャンピオンズ」は、ICLでムンバイをホームとしていた「ムンパイ・チャンプス」が「名前」のモデルとなっていると思われるが、ユニフォーム・作品内に出てくる選手は、IPL「ムンバイ・インディアンズ」がモデルである。ちなみに、サミールのモデルである”リトルマスター”サチン・テンドルカール選手、第16話に登場したボウラーのスーリヤ・ギルのモデルと思われるハル・シン選手は、IPL「ムンバイ・インディアンズ」に所属しているスター選手である。
登場人物
-
主人公一家
- スーラジ・クルカルニ(Suraj、初登場時:12歳)
主人公(日本版の星飛雄馬に相当、ちなみに「スーラジ」はヒンディー語で「太陽」を意味するそうだ)。
インド・ムンバイのスラム街「ドービー・ガード」に父・姉と住む。
父親との猛特訓と仲間たちとの切磋琢磨、多くの出会いと挫折により、クリケット選手として成長していく。
高校州大会では最優秀オールラウンドプレイヤー賞を獲得したものの、プロからのスカウトは無く、第14話でパップーの父親である理事長カンチャンへの暴力の濡れ衣を着せられて、サンスクリティ高校を退学処分となる。
その後、プロチーム「ムンバイ・チャンピオンズ」の研修生テストを受け、パップー、武道家イチローと共に合格。プロとしての道を歩み始める。
何歳になっても、慢心しやすさが残っていたり、豆腐メンタルな所があるが、それがスーラジの可愛さであり、魅力である。
最終盤で、自慢の剛速球をライバル達にことごとく打ち砕かれた後、傷心のまま石窟遺跡エローラ・アジャンタに向かう。
そこで出会ったヨガの行者について、自らを見つめなおし、あるきっかけから自らの中の火の力に目覚める。
ムンバイに戻った彼は、それを確実な物にする為に、この世界の超人スポーツである日本武術を武道家イチローの指導の下で修行をして自らの欠点である「球質が軽い」を克服し、ミラクルボール(サミール曰く)1号である「アグニボール」(原作の大リーグボール1号に相当すると思われる)をパップー・ミーラの献身的協力の元で完成させる。
完成したアグニボールを披露して、復帰に否定だったチームコーチとサミールを納得させたスーラジは、すぐチームに復帰し、全国リーグ戦決勝で大活躍を見せ、最優秀選手賞に選ばれる。 - シャーム(Shyam、初登場時:39歳)
スーラジの父親(日本版の星一徹に相当)。
元国家代表を狙える程のクリケット選手で「魔送球」と言われる球の使い手だったが、肩を痛めて引退した。
現在は、オートリクシャー(インドの三輪タクシー)ドライバーとしてムンバイのショッピングモールで働いている。
息子にクリケットのスター選手の夢を託して、猛特訓を科す。
また、息子の通うサンスクリティ高校のクリケット部監督をほんの一時期だけ引き受けた。 - シャンティー(Shanti、初登場時:14歳)
スーラジの姉(日本版の星明子に相当)。
早くに母を亡くしたスーラジにとっては、母親代わりである。
原作者である川崎のぼる氏からは、「姉だけは(インド人から見て)美人に描くように」との条件が出ていたと言う。 - ミーナ
シャームの妻で故人。
基本は写真出演だが、2話では霊魂であらわれて、シャーム・シャンティーを励ました。
- スーラジ・クルカルニ(Suraj、初登場時:12歳)
-
仲間たち
- パップー(Pappu)
第6話から登場。
スーラジの終生のホモ友となる男。(日本版の伴忠太に相当) 。
日本版と違い、サッカー部所属で私立の名門サンスクリティ高校の理事長の息子(日本版は柔道部所属でPTA会長の息子)という設定である。
3年前にスーラジと会って以来、「ヴィクラムを倒せるのは彼しかいない」と狙っており、スーラジの高校入学・クリケット部入部に合わせて「サッカーのトップ選手」と言う地位を捨てて自らもクリケット部に入部し、スーラジの球を受けるキャッチャーとなるが、スーラジが理事長である自分の父親に手を上げたと勘違いし、その仲は裂かれたかに見えた。
その後、プロチーム「ムンバイ・チャンピオンズ」の研修生テストでスーラジと劇的な再会を果たし、親に黙って研修生テストに合格し、プロの道に踏み込む。
プロ入り後も、嫁親友としてのフォローは完璧で、スーラジの「アグニボール」特訓の際には、自ら練習台を買って出た。 - ミーラ
第2話から登場。
本作オリジナルのキャラクター。(日本版で恋人ポジションのキャラはいるが、女性の幼馴染はいない)
スーラジの幼馴染だが、スーラジ曰く「親友」なので、恋愛ルートはないと思われていたが、マーヤの登場をきっかけとして、遂にスーラジへの恋慕を明確に表に出すようになり、三角関係への道を突っ走る。
日本の恋愛シミュレーションゲームでもあったよね、こういうの…。
第1部終了時点では、 スーラジの「アグニボール」特訓の手伝いで親密度の面ではミーラがリードと言うところ。 - アジート
サンスクリティ高校クリケット部キャプテンだが、幾分影が薄い。
また、相手の様子を偵察するためにヘリを飛ばそうとするなど、なかなかアレな作戦ばかり立てる。
しかもデータのバックアップを取らない、ヴィクラムの新打法をつかみながら伝えられない、後から入ってきたパップーと仲違いしてチームを割ろうとする、校長に廊下で激突するなど、微妙に役に立たない感がある。
まぁ、存在感が背景キャラ同然だしなぁ…。 - ヤシュ
本作オリジナルのキャラクター。
髪がボンバヘッドなサンスクリティ高校クリケット部員。
「探偵」としてチームとスーラジを助けようとするが…近い近いっ!w - ドービー・ガードの仲間たち
本作オリジナルのキャラクター。
スーラジを「希望の星」と呼び、応援している。
スーラジの私立校入学の為に金をカンパするなど、義理人情に厚い。 - チントゥ
ドービー・ガードに住むスーラジの古くからの親友で、出っ歯。
余計なことを言ってミーナにいつも怒られている。
何度か彼らがクリケットをやっているシーンが出るが、どう見てもサンスクリティ高校のクリケット部の平部員よりもうまい気がする。 - パプル
ドービー・ガードに住むスーラジの古くからの親友で、太り気味。
唯一、ヴィクラムのノックアウト打法の餌食になっている。
何度か彼らがクリケットをやっているシーンが出るが、どう見てもサンスクリティ高校のクリケット部の平部員よりもうまい気がする。 - イチロー
第13話で初登場の武道家。(設定が原作とかなり違うが、日本版の速水譲次に相当)
日本語の下手な日本人で、日米通算4000本安打を先日達成した某レーザービームで地球を破壊し続けるメジャーリーガーに雰囲気が相当似ているが、インド人目線での日本人なので仕方ない。
また、空手使いだが、ニンジャではない。いいね?
新たな挑戦を望んだ彼は、クリケットとヒンディー語を覚えてムンバイ・チャンピオンズの研修生テストを受け、スーラジ、パップーと共に合格する。
スーラジが怪我で一時離脱した後、日本武術で培った人間離れした跳躍力と確実なバッティングで、研修生の中ではいち早く、チームのレギュラーを掴む。
- パップー(Pappu)
-
ライバル
- ヴィクラム・ミッタル(Vikram、初登場時:13歳)
デリー高校クリケット部のエース。
「ヴィクラムは強敵ではない。無敵だ。」の決め台詞でおなじみ。(インド映画「DON 過去を消された男」に出てくる有名なセリフとのこと。)
スーラジのライバルとして立ちはだかる(日本版の花形満に相当) 。
インド有数の工業企業グループ「ミッタル」トップの御曹司であり、クリケットの才能に恵まれていて、美形で金髪。
原作との相違点は、自分で車を運転せず、運転手が車を運転することである。(プロ入り後は自分で運転している)
しかし、とんでも特訓と謎の新打法は、形を変えてはいるがインド版でも健在である。
高校州大会では、最優秀選手と州代表選手に選ばれ、デリー州代表チームを経て、プロチーム「スーパー・デリー」にスカウトされる。
何かとスーラジに立ち直るチャンスをやったりする彼はどう見てもツンデレです、どうもあ(ry - ラージ・バス
第11話より登場。
タゴール学園の先発バットマンで強打者として知られている(日本版の左門豊作に相当)。
薪割りなどで筋力をそれなりに鍛えている事は確かではあるが、相手の偵察を逆利用してスーラジの優しさに付け込もうとしたり、ジャコビニ流星打法で意図しない形とは言え、スーラジの指を怪我させるなど、どう見ても暗黒面に堕ちたダーク左門ですどうもあ(ry
高校州大会の表彰式で最優秀バッツマン賞に選ばれ、コルカタ州代表、そしてプロチーム「コルカタウォーリアーズ」にスカウトされる。
日本版にはない黒い性格からか、制作陣からはあまり良い扱いを受けていない。 - マンゲーシュ
本作オリジナルのキャラクターで、オレンジのバンダナがトレードマーク。
ヴィクラムの後を追って、デリー高校クリケット部に入部している。
ヴィクラムの取り巻きにして引き立て役。大人になってもツルんでる。
ちなみに第1話でスーラジにこっぴどくやられたのは彼である。 - ニキル・ヴァルマ
本作オリジナルのキャラクター。
ヴィクラムの取り巻きにして引き立て役で、影が薄い方の人。
ヴィクラムの後を追って、デリー高校クリケット部に入部し、高校州大会ではベストボウラー賞を受賞している。
- ヴィクラム・ミッタル(Vikram、初登場時:13歳)
-
その他
- サミール(Samir Tendlya)
作品中のインド最強のバッツマンにして、クリケットワールドカップインド代表の選手(シチュエーション等から、日本版の長嶋茂雄に相当すると思われる)。
インド国内では、プロチーム「ムンバイ・チャンピオンズ」(高校州大会で出てきたムンバイ州代表チームとは、ユニフォームの色から見て別と思われる)のキャプテン。
彼のバットは「魔法の杖」と呼ばれている。
研修生テストの際には、テストの監督としてあらわれ、1名の研修生採用予定枠をスーラジの守備と熱意、パップーの打撃力を買って3名まで増やさせた。 - スーリヤ・ギル
プロチーム「ムンバイ・チャンピオンズ」のエースボウラー。
変化球の使い手で、スピンボールを切り札としている。
研修生テストの際にプロ側ボウラーとして登場。
研修生テストの際に、スーラジを「粗削りだがいくらでも伸びる。彼はダイヤの原石だ。」と評価している。 - ヴィジャイ
父親がクリケットワールドカップインド代表候補だった時の主将で、現在はコミュニティセンターで子供にクリケットを教える元クリケット選手。(日本版の川上哲治に相当すると思われる)。
彼の口から父親のことを聞き、そのクリケットに対する姿勢・考え方からクリケットの素晴らしさを教えられたスーラジは…。 - カンチャン
第6話から登場したパップーの父親。
ヴィクラムの父親の会社「ミッタル」のライバル会社(名前は不明)の経営者とおぼしき人物で、サンスクリティ高校の理事長。
高校の州大会の前夜には、「前夜祭」と称して部員の大半にドカ喰い・ドカ飲みをさせた結果、腹痛で使い物にならなくしたり、「何がスポーツマン精神だ」と言い切ったり、「結果がすべてだ」と吠えたり、ヴィクラムに負けたクリケット部を廃部にしたり、スーラジの目の前で彼と彼の父親を激情のままに侮辱するなど、まるでナベツネである。
第25話ではちゃっかり、ムンバイの応援席にいた。 - サンスクリティ高校校長
カンチャンに厳しいことを言われたり、アジートにぶつかられたりなど、いろいろと可愛そうな人だが、一応生徒のことは思ってくれている。
第25話ではちゃっかり、カンチャンとともにムンバイの応援席にいた。 - ヴィクラムの父親
大型工業企業グループ「ミッタル」の総帥。
ルームランナーに小豆色のジャージが印象的。
ヴィクラムが熱中するクリケットを「子供の遊びだ、勉強に身を入れろ」と言うものの、最終的には受け入れたようで、第25話の決勝会場には姿を見せていた。 - マーヤ
第18話から登場した、スーラジ生涯初入院の時の担当看護師。
俗っぽく言えばツンデレだが、スーラジと良い仲になっていく。
昔に遭遇したある悲劇により、クリケットに対して否定的な見方をしていたが、第1部最終話の時点で「克服した」と語っている。
- サミール(Samir Tendlya)
お絵カキコ
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