パワプロクンポケット12とは2009年12月3日にKONAMIから発売されたニンテンドーDS用野球ゲームである。
概要
11よりもグラフィックや演出が強化、さらに『フルダケ』システムが導入されて初心者でも遊びやすくなった。
野球自体はミート打ちが強化され、強振が弱体化した。
プレイに支障が出るレベルのバグが多数見つかっており、KONAMIがソフト交換を受け付けている。
特にサブポジバグの酷さは群を抜いており、もし初期バージョンを掴んでしまったのなら交換してもらう事。(投手プレイ時は気にせずとも問題は無いが、野手プレイ時は攻略情報を確認しつつプレイした方が無難)。他にも裏サクセスにて一定条件で全てのクエストを開放するバグがあるが、こちらは特殊な動作をしない限り発生しないことと、様々な点で利用価値のあるものであるためそこまで問題視されていない。
ちなみに2010年7月15日に発売された廉価版では幾つかのバグが修正されているが、修正されていないものもある。
ストーリー
表サクセス(電脳野球編)
就職先に決まっていた会社が倒産してしまい、途方に暮れる主人公。そんな中、主人公を励まそうとした先輩の中山にオンライン野球ゲーム「ハッピースタジアム」を紹介されるが、中山は主人公が目を離した隙に突然姿を消してしまう。その後、友人でありルームメイトでもある開田とともにそのゲームを調べて実際にプレイしてみるも、なんと開田が主人公の目の前でパソコンに吸い込まれてしまう。さらには主人公は身の回りの人間二人が突如行方不明になったとして、警察から疑いをかけられることに。
自分の無実を証明するため、そして二人を救い出すため、主人公は呪いのゲームの解明に乗り出す。
今作では様々な情報を集めるために、現実世界とネット世界を行き来することになる。ネットで出会ったアバターが現実では思わぬ姿をしていることも・・・?
また、今作での野球の練習や試合は全てパソコン内での出来事であるため、主人公は遂に現実世界で野球をしない。
ベースはかつて「パワポケ9」公式ガイドブックで明かした「ニート編」のアイデアではないかと言われている。
例によって人が死にまくったりするけどCERO-Aです。
裏サクセス(秘密結社編)
ベルデンの街に空飛ぶ城が現れた。城を拠点にする魔族と人間との戦いを描くダークファンタジー。
制限日数付きの一章、制限日数無制限だが、ペナルティが厳しい二章と続く。なかなか完成度は高い。
秘密結社『銀の盾』の一員となり、クエストをクリアしていくサクセス。二章以降は、ストーリーを進めつつ野球人形を作成することも目的のひとつとなる。システム的には7裏と11裏を合わせたものになっている。
従来には無い特徴として、グラフィック、BGMの他にSEも専用のものが使われていることがあげられる。
登場人物(表サクセス)
主人公
大卒のフリーター。野球経験はあるが、他作品の主人公ほど野球が得意ではない。高校時代には一応準々決勝で敗れてベスト8入りはしていた。
チーム「デンノーズ」のキャプテンとなり、ハッピースタジアム優勝を目指す。
パソコンはあまり得意ではなく、 ハンドルネームを本名で登録したり、開田くんが設定した「最強の勇者になる」といったイタいプロフィールに気がつかなかったりする。
家賃を支払うためバイトに明け暮れたり、無実を証明するための証拠集めに奔走したりなど、歴代主人公の中でもなかなかの苦労人。選択肢によっては、実家に強制送還されたり逮捕されたり殺されたりする。
だが頭の回転は速く、いざというときの行動力もある。
大学を卒業し野球とは無縁の生活を送るはずだったが、野球に対しては未練がタラタラなのか私服ではなく歴代主人公同様常時ユニフォームを着ている。
開田具智(かいだ ぐち)
今作のメガネ一族・・・と思いきやゲーム開始早々に退場する。彼の姿は裏サクセスで存分に見ることができる。
渦木淳二(うずき じゅんじ)
開田に代わる今作のメガネ枠。32歳の警部。経歴はエリートだが家庭は崩壊している悲惨な人。ふふふーーん。
主人公が投手の場合は捕手を、野手の場合は投手を務める。特に投手時にパワーアップするとシリーズ屈指の能力になる。
はじめは執拗に主人公を逮捕しようとする迷惑な人物だったが、誤解が解けると非常に頼もしいキャラへと変貌を遂げる。
また、右腕は射撃管制機能が搭載されている義手となっており、見かけに反して戦闘能力は高い。
ネット上のアバターの名前は「ウズキ」。
武内ミーナ(たけうち みーな)
10から続いての登場。呪いのゲームの解明に協力してくれる。
世の巨悪を暴こうとするジャーナリストであり、普段から下手をすれば命を落としかねない仕事をしている。
主人公曰く「うなじが綺麗」だとか。
攻略できないバグが存在する。
ネット上のアバターの名前は「ミーナ」。
田西幹夫(たにし みきお)
以前のシリーズでは「うひょひょひょーん」など気味の悪い言葉を発するはた迷惑なオタクだったが、今作で遂に仲間の一員に。
ネット世界では常識ある好青年として、主人公に協力する。ただし現実世界での言動は変わっていない模様。
ネット上のアバターの名前は「サイデン」。
浅利順一郎(あさり じゅんいちろう)
田西と同様のオタクで、ネット世界で主人公に協力する。36歳。ネットでは猫耳女のアバターを使い、女言葉で話す。
8のヒヨリエピソードなどに登場していた。今作では無職となっているが、イベントを進めるとフィギュア職人として復活する。
ネット上のアバターの名前は「BARU☆」。
デンノーズの仲間
仮面の騎士
仮面をつけた男のアバターを使う名の通ったプレイヤー。「仮面の騎士」はネット上での通称である。
その正体は後述する彼女候補のレン。
アッシュ
強面で大柄な男のアバターのプレイヤー。見かけに反して口調などは丁寧だが・・・?
その正体は主人公が一度だけ街で出会った、気弱な大学生の青年。
シズマ
バトルエリアでよく見かける、迷彩服アバターのプレイヤー。戦争マニアであり、戦争に関する持論を熱く展開する。
その正体は小学5年生の少年。塾の都合で最終戦には参加しない。
EL
侍のようなアバターのプレイヤー。最初はネットに不慣れな主人公に助言をくれる親切な青年だが、徐々に本性を現してくる。キィィィィボォォォォドォォォォォ!!!
その正体はお察しの通り9に登場した「電視炎斬」その人。時には親交のあったピエロが操作をしていることも。
ユウジロー
長髪の若者風のアバターのプレイヤー。大口をたたく割に野球はあまり上手ではない。
その正体は素直じゃない性格の野球好きなおじいさん。本作でシリーズおなじみの野球超人伝をくれるまさかの人物。
イベントがかなり長く、最後まで見るのはなかなか難しい。
ゼット
ヒーロー風アバターのプレイヤー。ゼェーーット!!基本的に話があまり通じない。
その正体は後述する彼女候補の小池雅美。
彼女候補
小池雅美(こいけ まさみ)
ジャジメントスーパーで働く二児の母親。今作最高齢の彼女候補。バツイチ。
イベントを進めていくにつれ、彼女の真の姿(というか問題)が見えてくる。
ピンク
7に登場したポケレンジャーの一員。まさかの彼女候補としての再登場。7の時よりかなり弱気な性格になっている。
9の裏サクセスと同じ人間の姿で「桃井」という偽名を使って生活しているが、ヒーロースーツの方が本体である。
情報処理能力に長け、それを利用した未来予測などを駆使し戦う。
「ピンク」というアバターでゲームに協力する傍ら、現実では「正義の味方」としてボランティア等に勤しむ。
彼女のイベントではシリーズを通しての面々が多数登場し、下手なラノベより多くのユニークな超能力者たちが戦いを繰り広げる。これ何ゲー?
また、イベントを進めていくと主人公と(本当の意味で)合体する。
用意されているアルバムはグッドとビターの2通り。ブラックがくれるヒントがグッドエンドへの鍵。
なお、ピンクと12主人公は後のシリーズにも登場する。
浅井漣(あさい れん)
黒髪ロングの就活大学生。AI技術に興味を持ち、その周辺分野の開発者になることを夢見る。
行く先々で出会った主人公のことを運命の相手と呼ぶなど、世間知らずで夢見がちな一面も覗かせる。恐らく本作一の主人公LOVE勢。
彼女の攻略には特殊な条件が多数必要なため、他の候補と比べ難易度が少し高い。
バッドのアルバムでは主人公がお前ら化する。
パカーディ・ハイネン
王子風のコスプレに身を包み、王族のような口調で話す痛い少女。通称パカ。
道路を馬に乗って移動するなど突飛な言動が目立つが、合法ロリで隠れナイスバディという、けしからん属性も持つ。
実はヨーロッパの大財閥カエサリオンの血を引く最後の生き残りである。
彼女のイベントでは過去作の主要キャラが多数登場し、シリーズを通しての伏線が明かされる。
グッドエンド分岐に必須なのはフナムシ退治のミニゲームをしておくこと。
それを逃していると強制的に途中でバッド突入になり、アカネやさらを上回るシリーズ最凶の凄惨な鬱エンドを迎えてしまう。メロンパン。
ちなみに、攻略しなくとも固定イベントで仲間にできる。この場合は最後まで何も起きないため安心。
ネット上のアバターの名前は「パカ王子」。
資金を大量に投入することでゲームバランスを崩壊させ、いくつものネットゲームを"終わらせた"過去を持つ。その皮肉を込めてネット上では「バカ王子」と呼ばれるが、当人は気づいていない様子。
矢橋美保(やはし みほ)
公園で出会うことができる、自称CEOの女の子。
本編の呪いのゲームには一切関与しない割と影の薄い彼女候補。
彼女のイベントにはランダム要素が非常に多いため、攻略には運が必要。
シナリオのライターが緑髪の人に見えるが実は違う(攻略本参照)。
田村典子(たむら のりこ)
主人公と同じアパートに住んでいる中学2年生の女の子。
ヒマワリを育てており、よく料理もする。矢橋ミホ同様ネットとは一切縁が無い彼女候補。
彼女のイベントは彼女の父親関連のエピソードがメインになるが、どこか9のとある彼女候補を匂わすようなイベントである。
ただ中学生に餌付けされるなんて、どこぞのヒモもびっくりだよ!!
なおグッドのアルバムでは時を経て結婚する。マジかよ。
彼女じゃない候補
RIN
緑髪の女の子のアバターを使っている、妹離れが出来ないらしい女性。仲間にはならない。
謎のおねえさん
ファッション通りにいる女性。洋服のデザイナーと某企業の秘書をしているらしい。
再度バグで攻略できない。チョココロネじゃなくなった。
エピローグで判明するが電子やピエロにツナミネットの調査を8月まで行わせていた。その傍らストーカー紛いの被害に遭い続けている模様。
カオル
主人公がツナミネットで最初に出会う女の子のアバター。
選手として仲間にはならないが、野球ゲームに明け暮れる主人公たちを応援し続ける。
その正体は後述する今回の事件の黒幕である、デウエスの半身。
そして、パワポケ3に登場した寺岡薫の思念体が電脳化したものであり、今作ストーリーの根幹に関わる存在である。
その他の登場人物
上守甲斐(かみもり かい)
11より引き続き登場。前社長である「神条紫杏」を崇拝し続けている。
追加イベントでは自身のオリジナルのサイボーグである白瀬と対峙することになるも、敗れ死亡する。
ダークスピア
10、11から引き続き登場。おなじみのカズ。
今作では変身スーツを身にまとうことで、戦闘能力が格段に上昇している。
11のときと比べると戦闘狂ぶりは落ち着いており、不殺の誓いを立てている。
ピンクルートを進めていくと、主人公たちの前に敵として立ちはだかる。
エピローグでは10主人公らしい人物と再会するが・・・。
ジオット・セヴェルス
ツナミヨーロッパ支社長。独特の雰囲気を持つ男性。
プロフィールの見出しは「悪漢」。
ストーリーではミーナの紹介によって出会う。主人公には飄々とした態度を見せるが・・・?
その本性の一端は、パカルートで垣間見ることが出来る。
「ボクは行列がきらいでね。殺される順番をおとなしく並んで待っている羊を思い出すからね。
・・・キミや彼女がそういう列に並ばないことを祈るよ。」
デウエス
今回の事件の発端であり、ラスボス。ハッピースタジアムの主催者である、通称「顔の無い女」。
「オカルトテクノロジー」を用いることでネット世界から現実に干渉、現実世界の人物を「食べる」ことが出来る。
その正体は寺岡薫の死後、その深層心理が電脳体となって暴走した姿。
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関連項目
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