「だいたい柱のせい」とは、銀河英雄伝説のお約束を表わした単語である。
概要
銀河帝国の大型艦の艦橋には、パルテノン神殿風の柱が円周を作るように何本も備え付けられている。この柱は戦闘で艦が損傷した場合に倒れることがある。艦橋には艦隊司令官や艦長、副長、航海長、船務長、砲雷長、各科員などが詰めているので、柱の倒壊は彼らの安全を脅かす。事実、艦橋で戦死した将兵の中には、死亡原因が柱である者も少なくない。このことから「だいたい柱のせい」という言葉が生まれた。
あの柱は必要なのか
「あの柱は何のためにあるのか?」
多くの人々に取ってこれは最大の疑問である。あれが無用な装備だというのは解せない。そもそも艦艇には余計な装備をつける余裕はないはずだ。艦内容積は限られたものであり、その中に戦闘や乗員の生活に関わる装備を搭載しなくてはならないからだ。
また余計な装備を搭載すれば、予算のマイナスシーリングが常態化している情勢にあって、防衛予算を不要に嵩上げするのは分かりきっている。そうすれば財務省の主計官が追求してきて「こんな不要なモノを取り付けるなら、この分を削ってさらに防衛費を圧縮できますよね」と、さらに予算を削減するとするだろう。
それによく考えてみてほしい。かつては先任伍長や各科幹部が使用するパソコンすら自前のものを使っていたのだ。無用なものに予算を割くのであれば、もっと早い段階からパソコンを官費で調達することで情報流出は避けられたし、コピー用紙で自腹を切ることもないし、替えの作業服をPXで自腹購入する必要もないし、普通科隊員が小銃につけるグリップや光学照準器を自腹購入して勝手に取り付けて偉い人に叱られることも無かったし、燃油費が高騰しても無理に自転車を使う必要はなかったし、戦車が400両に削られることもないし、特科がバンバン削減されることもないし、一部普通科連隊の空中機動化はもっと進んでいたはずだし、96式装輪装甲車の割り当てが少ないために普通科部隊を73式大型トラックで輸送する必要もないし、89式小銃の大量調達による単価低減もすすんでいたし、ガメラレーダーももっとバンバン作ってMDの迎撃能力を向上させられるし、JADGEのアップデートもガンガン行けるし、蓮舫に訳の分からないツッコミを入れられることもないはずなのだ。
つまりあの柱には何らかの役割があるはずである、というのが有識者が出した当面の答えである。
柱を設置する目的
- 重力発生装置である
- 格好いいから
- モニターに映像を映し出す画像処理装置だ
- 戦闘情報を処理するサーバが入っている
- 核融合炉を構成するシステムの一部
- 半分は優しさでできている
- 煩悩が詰まっている
- しないよ。ドリームを紡ぐよ。
- 女神アテナの化身であるグリューネワルト伯爵夫人には、彼女に仕える聖闘士達がいた。アンドリュー・フォーク准将、ラインハルト、ルパート・ケッセルリンク自治領主補佐官、キスリング親衛隊長、カストロプ、オーベルシュタイン軍務尚書、ジャン・ロベール・ラップ、ケンプ、ケスラー、ナレーターら聖闘士は、自己の小宇宙を高めて柱の真ん中で聖衣を纏って聖闘士になる。そしてド・ヴィリエ大主教やエベンス大佐らと戦っていくのだ。彼らの戦いはまた始まったばかりだ!
平たく言うと、あの柱を設置する目的は解っていない。次項で簡単ではあるが検証を行う。
目的の検証
- 柱が倒壊した後で艦内重力が無くなる又は減少する様子は見られなかった。つまり重力発生と柱にはなんの関係もないことがわかる。
- 機能上の目的ではないので、否定はしないが保留するのが相当と言えるだろう。
- 柱の倒壊とモニターの表示不良の間に因果関係があるかは検証しがたい。つまり、柱が倒壊するほどの損傷を受けた時点でモニター自体が破損したり、艦の各部が著しい損傷を受けているので、モニターの表示不良と柱との関係がわからないためである。他の各部が損傷せず柱のみが倒壊する状況でなければ、検証は不可能であると言えるだろう。
- これもモニターと同様の理由で検証しがたい。
- 核融合炉のシステムの一部を艦橋に持ってくる必然性が無いので、疑問である。
- 優しくないので却下。
- 柱の倒壊後、死を覚悟した提督らが達観した様子が見受けられるので、柱の倒壊により煩悩も倒壊したと考えることが出来る。
- するよ。
- これまでの選択肢の中で有力なものが少ないことから、消去法により有力な説とする。
飽くまで推測の域は出ないが、このような見方が出来る。
纏めると。柱には煩悩が詰まっているか、若しくはグリューネワルト伯爵夫人は女神アテナの化身であり、諸提督らが聖闘士である、という二つの説について同程度に有力であると考える。
銀英伝の艦艇って、ダメコンはどうなってんの?
ダメコン(ダメージコントロール)とは損害が発生した場合に、なるべく被害範囲を限定する為の活動である。例えば隔壁やその扉をつけるのは設計におけるダメコンであり、戦闘開始前に扉を閉めてロックするのは行動におけるダメコンである。銀英伝の艦艇はダメコンが駄目こんではないかと言われている。柱もその一つ。
柱以外の事例では、ロイエンタールの死亡原因ともなったモニターの破損がある。これはロイエンタール謀叛の折、彼を裏切ったグリルパルツァー艦隊の攻撃でトリスタンが損傷。破損した艦橋モニターの一部が鋭利に割れ、それが落下してきてロイエンタールの体を貫通したというもの。戦闘でモニターが損傷するのは当然想定される事態なので、割れたときに鋭利にならないような構造にするべきであろう。20世紀以降の地上車の窓は丸く割れるようになっているが、これも鋭利に割れたガラスで乗員が深い傷を負うのを防ぐためであり、ダメコンの一種と考えられる。
一方で自由惑星同盟の艦艇にも同様の問題があり、長波の電波を受信するアンテナのような長いワイヤーが切れ、将兵が死傷することがまま見られた。
なお海外における同様のものとして、スタートレックに代表されるアメリカの特撮による宇宙モノ等に見られる「爆発するコンソールによる負傷」がよくネタにされる。宇宙船などがダメージを喰らうと、なぜかコンソール(コンピュータなどの機器を操作する操作盤)が爆発し、乗員が負傷するというもの。StackExchange での議論 http://scifi.stackexchange.com/questions/7511/why-do-consoles-explode-in-star-trek などを参考されたし。
関連動画
関連項目
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