アレクシア・アシュフォードとは、サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズに登場するキャラクターである。
概要
初出は『バイオハザード コード:ベロニカ』(以下『CV』)。その後『ダークサイドクロニクルズ』(以下『DC』)と『ガンサバイバー2』にも登場している。
父はアレクサンダー・アシュフォード。二卵性双生児の兄、アルフレッド・アシュフォードがいる。母は不明。名門アシュフォード家の令嬢。卓越した知能を持って生まれ、わずか10歳で有名大学を首席で卒業。アンブレラの推薦を受けて南極基地の主任研究員に就任する。『2』に登場したウィリアム・バーキンとは面識がないものの、アンブレラにおける幹部就任の最年少記録を塗り替えられた為(ウィリアムは16歳で幹部就任)一方的にライバル心を向けられていた。
アシュフォード家は、聡明なる初代当主、ベロニカ・アシュフォードを祖とする名家だった。ベロニカの息子スタンリー、その息子トーマス、双子の弟アーサー、アーサーの息子エドワードと続き、このうちエドワードはアンブレラ創設に携わったメンバーである。その後エドワードの息子アレクサンダーと続くが、全盛期はエドワードの代まで。アレクサンダーが当主になった頃には見る影もなく凋落し、アンブレラの主要部門からも遠ざけられていた。
この事態を打開すべく、アレクサンダーはアシュフォード家を再興するためのプロジェクト『コード:ベロニカ』を発動。遺伝子学者である彼は初代当主ベロニカの棺を掘り起こし、ミイラ化していた彼女から遺伝子情報を入手。人工授精により、ベロニカのクローンを人工的に作り出した。これがアレクシアとアルフレッドであり、双子である事はアレクサンダーにとって予想外の出来事だった。
凡庸(それでも一般レベルから見れば十分に優秀)なアルフレッドという「余分な存在」はさておき、アレクサンダーの目論見通り、アレクシアはベロニカの再来とも呼ぶべき天才だった。
しかしその一方で、アレクシアは人の心を全く持たない「怪物」でもあった。幼少時の映像が残っているが、アルフレッドが羽をもぎとったトンボを蟻の巣に落とし、生きたまま食われるのを見ながら二人で笑い合うという歪んだ一面が見て取れる。この頃からアリに興味を持っていたようだ。その内面は幼いままで、覚醒後はニワトリめいた下品な笑い声が目立つ。『DC』では12歳という内面を反映してか幼い口調になっているが、残虐性は変わっていない。
1983年、12歳のアレクシアは『t-veronica』を自らに投与し、怪物化せずに定着させる為、南極基地にて15年のコールドスリープに入る。表向きは実験の事故で死亡した事にし、アルフレッドに自らの秘密を守らせた。アルフレッドはアレクシアの復活を待つ事になったが、やがて徐々に狂いだし、ウィッグやドレスをつけて「兄を案じ、時に叱咤し、時に優しく導く聡明な妹」「その妹に家の再興を託され、頼りにされる兄」の一人二役を演じるようになった。司令官として就任したロックフォート島の別邸で、職員が遠目にアレクシアの姿を見かけたのはこの奇行による。
蟻の社会性に注目し、地球を蟻の巣に見立て、女王蟻として生態系の頂点に君臨しようとするアレクシアにとって、アルフレッドは「働き者だが無能な兵隊蟻」でしかなかった。『CV』では多少の情はあったのか、兄の死体を膝枕しながら子守歌を歌うが、『DC』では覚醒後に「お仕事から解放してあげる」と称し、触手を操って絞殺している。一方でアルフレッドはアレクシアに深く依存しており、自らの出生の秘密を知った彼女と共に、父アレクサンダーを開発途上の『t-veronica』の実験台にし、知性なき怪物『ノスフェラトゥ』に変えてしまっている。
クレア・レッドフィールドとスティーブ・バーンサイドの脱出行の最中、深手を負ったアルフレッドの前でコールドスリープから覚醒。雪上車で脱出しようとしたクレア達を巨大な触手で攻撃し、基地に引きずり戻した。兄を倒した二人に思う所があったのか、クレアは触手で拘束するにとどめる一方、スティーブには『t-veronica』を投与、怪物化させる。追い詰められたクレアを「とどめを刺しやすいように」触手で拘束した所でスティーブが辛うじて理性を回復。触手を攻撃するが返り討ちにあい、スティーブは人の姿を取り戻して死亡した。
一方でアレクシアの身柄と『t-veronica』の確保を目的として乗り込んできたアルバート・ウェスカーと、妹を救出に来たクリス・レッドフィールドと対面。人間をやめたウェスカー相手に互角に渡り合い(SS版では圧倒)、美しくも異形化した姿に変わり、クリスに襲いかかってくる。
第一形態では発火する血液を武器とし、拘束からの即死攻撃を繰り出してくる。ラストバトルでは第二形態となり、さらに異形化。女王蟻を髣髴とさせる下半身から「子」を産んで攻撃させるという、生々しい生態を見せる。第三形態となると下半身から分離、羽を生やして縦横無尽に飛び回りながら炎攻撃を仕掛けてくる。
一度は撃退されたものの、その後復活。レッドフィールド兄妹を抹殺するべく、制御室に姿を現す。しかし最期は父アレクサンダーがアレクシアの危険性を認知して用意していたリニアガンランチャーによって爆散。地球支配の野望とともに果てた。ちなみに彼女はシリーズ初の女性ラスボスである。
『ガンサバイバー2』ではストーリーが改変され、南極基地ではなくロックフォート島にて対決。プレイヤーもクレアとスティーブである。これによりスティーブが怪物化するルートには至らず、ラスボスの座も追跡者(ネメシス)に奪われるという扱いになっている。
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