オレはくれるっつーもんは病気以外なら何でももらうかんなーーーコラァ!とは、遠慮なく貰い物を受け取る(ただし病気以外)精神である。
オレはくれるっつーもんは病気以外なら何でももらうかんなーーーコラァ!
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part4ダイヤモンドは砕けないに登場する、虹村億泰の台詞。
東方仗助と虹村億泰が新たに出会ったスタンド使いは、仗助たちの後輩にあたる中学生の「矢安宮重清(あだ名:重ちー)」。彼は、小さくてたくさん数がいるスタンド能力「ハーヴェスト」を使って杜王町中に落ちている100円以下の小銭を働き蜂のように集めて小遣い稼ぎをしていた。
初めて同じスタンド使いに出会った重ちーは人懐っこく仗助と億泰に接し、(あまり他人から褒めてもらえず友人と呼べるような人がいない)重ちーは友情の印として今集めて来たおよそ5千円相当の小銭を半分山分けしようとしてきた。
懐さびしい仗助と億泰は思わずラッキーと手を出そうとするが、重ちーにそのつもりはないとはいえ金銭で友情を買うようなマネをしてる事に仗助は重ちーを制止させようとするが、億泰は納得がいかず仗助と2人で相談タイム。
重ちーが拾ってきたお金は一応誰の物でもないんだから貰っておけと主張する億泰に、プライドが許さないと反論する仗助。そして涙ながらに億泰はこう主張する。
オレはくれるっつーもんは
病気以外なら何でももらうかんなーーー
コラァ!
さすがにここまで言うとちょっと意地汚い。しかし虹村家の経済状態を考えてみれば、父親が肉の芽の暴走で知性のない不死身の化け物になり、億泰はその世話に追われ収入源となるものがなく、父がDIOの手下時代にため込んでいた5~6年ほど生活できる貯金を切り崩して生活している。この後偶然にも拾った当選賞金500万円の宝くじを山分けしようとなった際にも「預金する」と言ってるので結構深刻な事情でもある。
そこで仗助が代案として「小銭を拾って来るよりもっと稼げるアイデア」を提案。重ちーとの友情を深め、仗助・億泰の小遣いも増える悪知恵ビジネスとなるが、それが大きなトラブルの元になってしまうのだ。
使う時ちょっと意地汚い感じもするが、人が気前よく「あげる」と言って来るなら(悪い病気以外なら)遠慮なくもらう時に言ってみたくなる台詞である。
もらえるものは病気以外ならなんでもイタダくぜ…タイム・ボーナスはとくにな~~
Part7「スティール・ボール・ラン」では、主人公のひとりジャイロ・ツェペリが上述のセルフパロディとなる台詞を発言した。
ついに開催された「スティール・ボール・ラン・レース」。北米大陸を9つのチェック・ポイントに分けそれぞれのチェック・ポイントまでのレースを「STAGE」と設定し、それぞれのSTAGEの入賞順にポイントが振り分けられ、最終STAGE時に総合ポイントが最も高い者が優勝となる。そして各STAGEの優勝者にもボーナスとして『1万ドル(120万円)』と『タイム・ボーナス1時間』が与えられる。
特にこの『タイム・ボーナス』は重要で、例えば9th.STAGE(Final)のニューヨーク最終ゴールに2位でゴールしても1位との差が1時間以内であればタイム・ボーナスを申請する事で優勝扱いになる(実際には8th.STAGEまでにタイム・ボーナスを使用しなければならないルールがあり、この例えのような事は実際に起きない)。参加者全員が生ツバゴクリもので欲しがるボーナスだが、たった1頭の馬で全行程2~3カ月以上のレースを最初から過酷な最前線に持って行けばイキナリ馬をつぶしかねないという思案の為所でもある。
その解説を聞いている間にも3600頭の群れから1頭だけ加速して躍り出たのがジャイロ・ツェペリ。優勝するために最短の道を行くが、独走をさせまいと追いついてきたのが優勝候補のディエゴ・ブランドーとウルムド・アブドゥル。特にアブドゥルは馬以上の体格を持つラクダに騎乗しての参加者で、ジャイロの馬に体当たりを仕掛けてきた(体当たりはルール違反にならない。カウボーイは牛の体当たりをかわして群れを操作するので体当たりはかわすのが当然だから)。
「誰かが「タイム・ボーナス」をてにするというのならそれはこのアブドゥルだ」と豪語し、木立ちにジャイロを追いこんで最後の一撃を放つが、なんとアブドゥルは陰に隠れた群生サボテンに突っ込んで転倒、リタイアとなってしまう。ジャイロはその群生サボテンの位置を「鉄球」の回転を使って見つけ、逆にアブドゥルを誘い込んでいたのだ。そしてジャイロはこうつぶやく。
もらえるものは
病気以外ならなんでもイタダくぜ
もらえるものは病気以外もらっておけばいいんだ
2016年に放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」でも似たような発言が登場した。
第27話で本作の主人公真田信繁(演:堺雅人)は、兄の真田信之(演:大泉洋)と共に官位を賜るのだが、本来は信繁だけ官位を賜るはずだったのを「兄を差し置いて官位を頂くことはできない」と答えた為、兄弟そろって叙任する事になり、その事実は父真田昌幸(演:草刈正雄)も知っていたのだが信之にバレてしまい、激怒するが…。
信之「弟の情けで貰っても、嬉しくも何ともない!!」
昌幸「バカな事を言うもんではない、もらえるものは病気以外もらっておけばいいんだ」
確かにプライドは傷つくが、せっかくの恵まれたチャンスでもある。そのチャンスを生かすことも大切だと言えよう。
「真田丸」は「ジョジョ」とは関係ないのだが、奇しくも本記事の台詞が登場する「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」のアニメは同じく2016年に放送し、本作で虹村億泰を演じた高木渉は「真田丸」に小山田茂誠として出演。(明確にジョジョの台詞のパロディとは言えないが)二作品を同時に観ていたジョジョラーは何か「引力」を感じただろう。
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関連項目
- ジョジョの奇妙な冒険
- ダイヤモンドは砕けない
- スティール・ボール・ラン
- 虹村億泰
- ジャイロ・ツェペリ
- 真田丸
- ジョジョの奇妙な冒険 関連項目一覧
- 日常会話に使えるジョジョの奇妙な冒険の台詞集
- ニコニコ大百科の旧基準である三十二文字制限を超えた三十三文字以上の長い記事名を持つニコニコ大百科の単語記事および生放送記事の一覧
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