キュベレイとは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、モビルスーツ(MS:Mobile Suit)と呼ばれる架空の人型機動兵器 / 人型ロボット兵器である。
名前の引用元、アナトリア地方の大地母神「キュベレー」に付いてはウィキペディア等を参照されたし。
概要
型番 | AMX-004 |
---|---|
頭頂高 | 18.4m |
本体重量 | 35.2t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
ジェネレータ出力 | 1,820kW |
スラスター推力 | 61,600kg |
センサー有効半径 | 10,900m |
武装 | ・ファンネル×10 ・ビームガン / ビームサーベル×2 ・大型ビームサーベル×2 |
所属 | アクシズ / ネオ・ジオン |
搭乗者 | ハマーン・カーン |
グリプス戦役期にアクシズで開発されたニュータイプ専用モビルスーツ。実質的なハマーン・カーン専用機であり、アクシズひいてはその後のネオ・ジオンの象徴的機体。メカニックデザインは永野護。ハマーン・カーンの乗機としてデザインされ、機体色は搭乗者であるハマーンのイメージに合わせて配色されている。
『Ζガンダム』終盤に登場し、主人公カミーユ・ビダンが所属する反地球連邦組織「エゥーゴ」や、その敵対組織である地球連邦軍の特殊部隊「ティターンズ」と戦う。続編の『機動戦士ガンダムΖΖ』では、最後の敵として主人公ジュドー・アーシタと一騎討ちを繰り広げる。
一年戦争中に開発されたサイコミュ搭載モビルアーマー、MAN-08 エルメスをMS化するというコンセプトで設計された機体であり、設定画でも背部に“L-MES2”と描かれてある(エルメスの綴りは本来“ELMETH”なのだが、これはキュベレイをデザインした永野護が同じくデザインしたエルガイム(L-GAIM)と引っ掛けた一種の言葉遊び)。開発は一年戦争後にアクシズへと身を寄せた、元フラナガン機関関係者が主導となっておこなわれている。開発時のコードネームは「エルメス2」だった。
エルメスの小型後継機である本機は「ファンネル・ビット」という無線遠隔操作兵装を採用。一年戦争時のサイコミュ搭載機であるMS-06ZやMSNナンバーの開発コンセプトも突き詰め、より高度なサイコミュ機として完成した。
甲虫のような曲線の多いフォルムで、配色は白を基調に紫をアクセントにしている。大きく張り出した肩部バインダーが外見上の特徴となっているが、これはスラスターとAMBAC肢を兼ねた物となっており、運動性の向上に一役買っている。推力自体は標準的なMSのそれを超えるものではないが、バインダーの方向を状況に応じて変えることで高い加速力を得られるようになっている。また、ファンネルポッドは尾っぽのような部位にある。
さらにバインダーはシールドとしての機能も有しており、機体を覆って防護姿勢を取ることもできる。また、装甲の表面には高品質の耐ビーム・コーティングが施されており、通常のビームであればほぼ防ぎ切ることが可能とされている。
腕部の指先には頭部後方のものと設計概念の異なるサイコ・ウェーブ端末が装備されており、そのためマニピュレータの形状が独特のものとなっている。これは、サイコミュを遠隔誘導装備として使用する場合の最大の問題であった「混信」あるいは「共感」現象を極力排除するための装備であるとされる。つまり、思考のみでファンネルをコントロールするのではなく、行為としてファンネルを指差す事で、「操る」という行為により指向性を持たせていた。
上半身と下半身でエネルギー系統が分かれており、下半身は上半身のものとは別にジェネレーターとプロペラントを持っているため、上半身のエネルギーをすべて消費した場合でも戦闘継続が可能である。脚部はコ・ジェネレーターとプロペラントを独立して搭載しており、下半身そのものが巨大なリザーブタンクとしても機能する構造を有している。
グリプス戦役当時、最高水準のNT専用機であると同時に圧倒的な機動性と運動性および高レスポンスを実現した高性能機ではあったが、その特殊な仕様のためバリエーションは殆ど存在せず、キュベレイMk-IIや量産型キュベレイなどが存在する程度である。しかし、本機で確立されたシステムはこれ以降開発されるニュータイプ専用機に大きな性能を与えている。
ガンダムXのベルティゴやガンダム00のレグナント等、本機を彷彿とさせるデザインの機体が少なからず存在する。
武装
- ファンネル・ビット
通称はファンネル。漏斗(ファンネル)状の形状をしていることからこのように呼ばれる。
前身機であるエルメスのビットをより簡略・小型化したもので、ビットよりも機動性や隠密性に優れる反面、エネルギーCAP及びプロペラントの補給のため、定期的に帰還させる必要がある。とはいえサイコミュ技術の進歩により、エルメスのビット以上に動作精度に優れ、対MS戦におけるオールレンジ攻撃は脅威である。リアスカート部のファンネルポッドに10基を搭載する。 - ビームサーベル / ビームガン
前腕部に内蔵され、収納時にはビームガンとして使用可能。 - 大型ビームサーベル
左右の肩部バインダー内に格納された大型のビーム・サーベル。通常のビーム・サーベルより長大かつ高出力のビーム刃を形成し、柄自体も両手持ちしやすい長さに延長されている。作中で使用したのはグリプス戦役最終決戦での百式との戦いのみ。
サイコミュシステム
ニュータイプの感応波を使用したマンマシンインターフェース。アクシズで研究が進められた結果、一年戦争時の物からダウンサイジングを実現している。主にファンネルの制御に用いられ、頭部スタビライザーにもサイコミュ・アンテナが内蔵されている。本機のサイコミュを稼動させ最大限に運用するためには高いニュータイプ能力が必要不可欠であり、そのため実質的なハマーン・カーン専用機となっていた。新機体が続々開発される中でも、最後までハマーンがこの機体を使い続けたのは、本機体のニュータイプ専用機としての圧倒的な性能ゆえであった
サイコミュとハマーンの高いニュータイプ能力によって「サイコフィールド」というエネルギーフィールドを引き起こしており、第一次ネオ・ジオン抗争終盤、ΖΖガンダムのハイ・メガ・キャノンを防ぎきっている。
作中での活躍
テレビシリーズ『Ζガンダム』の第43話「ハマーンの嘲笑」で初登場。ティターンズ屈指のNTパイロットであり本作のラスボスであるパプテマス・シロッコの専用機ジ・Oと3対1での数的不利の中で互角の戦闘を行うなどポテンシャルの高さを見せている。しかし、カミーユ・ビダンZガンダムとの戦いでは左ウィング・バインダーを切断され損傷させられている。最終決戦では因縁深いシャア・アズナブルの百式を圧倒し追いつめているが、シャアが機転を利かせたことであと一歩のところで逃している。
『ガンダムΖΖ』では最終回のジュドー・アーシタのΖΖガンダムと一騎打ちとなで登場。死闘の末にニュータイプ能力を強化したジュドーに敗れて機体の両腕と下半身を切断されると、ハマーンは自身の敗北を認め、残った上半身をモウサの壁面に激突させみずから命を絶つ。
派生機
- AMX-004-2(3) キュベレイMk-Ⅱ
量産化を前提にしたマイナーチェンジ型で、ニュータイプ部隊の実戦テストを前提に開発された。
性能や武装はオリジナルと同一だが、各パイロットごとに調整が施されている。
第1次ネオ・ジオン戦争時に配備され、紫色の2号機はニュータイプパイロットであるエルピー・プルが、
赤の3号機はクローンのプルツーが搭乗した。最終的に2機とも大戦中に破壊された。また後日談にあたるOVAのEVOLVE../において2号機によく似た機体がファンネルで迎撃しながらネオ・ジオン残党から逃亡している。 - AMX-004G 量産型キュベレイ
NT部隊の専用機として10機が開発された。背部に可動式のアクティブ・カノンが追加され、
主力のファンネルは威力は低めだが、10基から30基に増設されるなど火力強化が施されている。
ハマーンに反旗を翻したグレミー・トト率いる反乱軍によって運用され、カラーリングはグレーで、パイロットはクローン達で構成されたプルシリーズであったが、強化人間となったキャラ・スーンとの相打ちでの形で全滅した。
後に数年後が舞台のガンダムUCにおいて、プルシリーズの生き残りであるマリーダ・クルス(プルトゥエルブ)を再調整する為の材料として、半壊した状態で彼女の前に姿を現している。 - プロトタイプキュベレイ
GジェネレーションFが初出のキュベレイの原型機。シュネー・ヴァイスやガザレロと異なり、小型サイコミュの搭載と戦闘能力を両立させた機体としてフラナガン系技術者が開発した。 - G-3(ゲー・ドライ)
近藤和久のガンダムワールドに登場する機体。キュベレイのパラレル機体であり、より昆虫チックな造形になっている。
関連動画
関連静画
キュベレイMk-Ⅱ エルピー・プル専用機(2号機)
キュベレイMk-Ⅱ プルツー専用機(3号機)
量産型キュベレイ
関連項目
キュベレイMk-Ⅱ
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- アカツキ(MS)
- アッガイ
- アッザム
- アッシマー
- アーガマ
- R・ジャジャ
- RGM-79
- イフリート(ガンダムシリーズ)
- イモータルジャスティスガンダム
- インパルスガンダム
- インフィニットジャスティスガンダム
- イージスガンダム
- ウイングガンダムゼロ
- ウイングガンダム
- ボール(機動戦士ガンダム)
- エンデのガンダム
- カバカーリー
- カラミティガンダム
- ガザC
- ガザD
- ガ・ゾウム
- ガブスレイ
- ガルスJ
- ガルバルディβ
- ガンキャノン
- ガンタンク
- ガンダム
- ガンダムアストレイ ミラージュフレーム
- ガンダム・エアリアル
- ガンダム・キャリバーン
- ガンダム・シュバルゼッテ
- ガンダムジェミナス
- ガンダムGファースト
- ガンダムディフォルティータ
- ガンダム・ファラクト
- ガンダムプルトーネ
- ガンダムヘビーアームズ
- ガンダムMk-Ⅲ
- ガンダムMk-Ⅱ
- リ・ガズィ
- ガンダム・ルブリス
- ガンダム・ルブリス・ウル
- ガンダム・ルブリス・ジウ
- ガンダム・ルブリス・ソーン
- ガンドノード
- ガンヴォルヴァ
- キュイ(ガンダム)
- ギャプラン
- ギャン
- ギャンシュトローム
- クィン・マンサ
- MS-01
- クロスボーン・ガンダム
- グフ
- グフ・カスタム
- グラブロ
- グロムリン
- グワジン
- ゲルググ
- ゲルググメナース
- ゲルズゲー
- ゲーマルク
- ゴッグ
- ゴッドガンダム
- サイコガンダム
- サラミス
- ザウォート
- ザク
- ザクIII
- 水中用ザク
- ザクレロ
- ザクI
- ザムドラーグ
- ザンジバル
- ザンネック
- シャイニングガンダム
- ジェガン
- ジ・O
- ジオング
- GM(機動戦士ガンダム)
- ジムⅢ
- ジム・スループ
- ジムⅡ
- ジュピトリス
- ジン(MS)
- Gディフェンサー
- ストライクガンダム
- ズゴック
- ズゴック(ガンダムSEED)
- ズサ
- Ζガンダム
- ゾック
- ゾロアット
- エンデのジムII
- ダハック
- ダブデ
- ΖΖガンダム
- ダリルバルデ
- ダーマ(MA)
- チベ
- ディランザ
- ザク・デザートタイプ
- デスティニーガンダム
- デストロイガンダム
- デビルガンダム
- デビルガンダム四天王
- デプ・ロッグ
- デミトレーナー
- デュエルガンダム
- ドダイ
- ドップ
- ドム
- ドムトルーパー
- ドライセン
- ドロス
- ドーベン・ウルフ
- ネェル・アーガマ
- ネモ(機動戦士Zガンダム)
- ハイザック
- ハイペリオンガンダム
- ハインドリー
- ハンブラビ
- ハンマ・ハンマ
- バイアラン
- バウ(ガンダムシリーズ)
- バウンド・ドック
- バスターガンダム
- バーザム
- パゾク
- パプア
- パラス・アテネ
- 百式
- ビグ・ザム
- ビグロ
- フォビドゥンガンダム
- フライ・マンタ
- フリーダムガンダム
- ブラウ・ブロ
- ブリッツガンダム
- プロドロス
- プロヴィデンスガンダム
- ベギルベウ
- ペズン・ドワッジ
- ホワイトベース
- ボリノーク・サマーン
- マスターガンダム
- マゼラアタック
- マゼラン
- マッドアングラー
- マラサイ
- ミカエリス(機動戦士ガンダム 水星の魔女)
- ミストラル(MA)
- ムサイ
- メタス
- メッサーラ
- ユークリッド(MA)
- ユーコン
- ライジングフリーダムガンダム
- エルメス(機動戦士ガンダム)
- ラー・カイラム
- ラーディッシュ
- リック・ディアス
- RFシリーズ
- レイダーガンダム
- 61式戦車(機動戦士ガンダム)
- Vガンダム
▶もっと見る
- 4
- 0pt