タイガーマスクとは、プロレスを題材とした漫画及びアニメ作品である。原作は梶原一騎、作画は辻なおき。
概要
孤児院「ちびっこハウス」で育った主人公・伊達直人が悪役レスラーの養成所「虎の穴」にスカウトされ、苦しいトレーニングを積んだ後にタイガーマスクとしてプロレスデビューする。
デビュー後、ファイトマネーを経営難に陥る孤児院にのみ寄付し、「虎の穴」への上納を怠ったとして裏切り者と扱われ、さまざまな悪役レスラーの刺客を送り込まれ、デスマッチを挑まれることとなる。
悪役レスラーとして育て上げられたタイガーマスクだが、(正体を明かしていないものの)孤児院の子供たちのために正統派レスラーとして戦っていく。
アニメは『タイガーマスク』と『タイガーマスク二世』の2作品が放映された。1作目は原作に展開が追いついてしまったため、オリジナルの話が挿し込まれ、最終回の展開も原作と大きく異なるが、原作者からは絶賛されている。
前作終了の10年後となる1981年に続編が制作されたが、アニメではなく原作の続編となっており、第一話で主人公が「伊達直人が子供を庇って交通事故死した」ことを告白している。放送局がテレビ朝日となり、新日本プロレスとの全面タイアップにより、アントニオ猪木ら実在のプロレスラーが実名で登場している。
また、第一話放送の3日後に初代タイガーマスクがデビューしている。
2016年には、東映アニメーション創立60周年の一環として久々のアニメ化作品「タイガーマスクW」が製作された。こちらは新日本プロレスリングと親会社のブシロードも企画に関わっており、オカダ・カズチカをはじめとする所属選手が実名で登場する。
実在のプロレスラー
アニメ作品の2作目である『タイガーマスク二世』とのタイアップで、現実にもタイガーマスクの名を持った覆面レスラーが存在する。
- タイガーマスク(初代タイガーマスク、ザ・タイガー、スーパータイガー、タイガーキング、ザ・マスク・オブ・タイガー)
- 正体は佐山聡(佐山サトル)。漫画『プロレススーパースター列伝』に逆輸入のような形で登場している。
- 四次元殺法と称された現代の観点でも別次元の空中技、スピーディな攻防などで当時のちびっこたちを席巻。その後のジュニアヘビー級のレスラーに多大な影響を与えた。
現在もリアルジャパンやIGFなどにレジェンドとして登場している。 - タイガーマスク(二代目)
- 正体は故・三沢光晴。唯一ヘビー級での活動経験があり、現時点で故人となっている。
- 初代に隠れるものの、2代目を推すファンも多い。
ちなみに梶原一騎没後10年追悼記念興行では、金丸義信が代打を務めている。 - タイガーマスク(三代目)
- 正体は金本浩二。歴代の中で活動期間が最も短い。
タイガーマスクとしての正式デビュー戦も最後の対戦相手も獣神サンダーライガーだが、このライガーの存在というのが三代目にとっては不幸としかいいようがなかった。 - しかし、この時身につけた必殺技は金本の躍進に一役買った。
- タイガーマスク(四代目)
- 現在のタイガーと言えばこの虎を挙げることが多い。
デビュー当時からタイガーを名乗る、のり塩タイガー。詳細は当該記事を参照。 - タイガーマスク(五代目)
- 2010年7月18日の梶原一騎24回忌追悼興行でデビュー。
全日本マットに度々登場していたが、瞬く間に表舞台から離れた。目撃したファンはかなり貴重。
なお、大阪プロレスには主力選手として「タイガースマスク(中の人は丸山敦、現在はイザナギとして活動中)」が存在したり、初代タイガーが現在所属するリアルジャパンプロレスには「スーパータイガー」や「タイガー・シャーク」など、タイガーをモチーフにした覆面選手が登場する。
他にも大日本プロレスの別ブランド・横浜プロレスには「オリエンタルタイガー」、「シャイニングタイガー」、SMASHに参戦したフィンランドの団体・FCFにはタイガーをベースとした「カゲマングロ」がいるなど、タイガーの"亜種"はプロレス界に多数存在するという。
ちなみに女子にもタイガーがおり、初代の佐山公認としてキャンディー奥津が1998年に女子初の本格的タイガーマスクとなる「タイガードリーム」に変身しているが、奥津が怪我による欠場が多いため、1999年にマスクを脱いでいる。
2021年には佐山聡の弟子として「タイガー・クイーン」がデビューした。
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