ピザ(イタリア語: pizza)とは、丸い薄手の生地(クラスト)の上に様々なソースをひきトマトなどの具やチーズを乗せてオーブンや専用の竃などで焼き上げた、みんなが大好きなあの食品である。イタリア語の発音に近いピッツァとも呼ばれる。また、イタリアがらみだからといってピサ(ピーサ)の斜塔(La torre pendente di Pisa)は関係無い。
概要
本来は18世紀の南イタリアのナポリで生まれた大衆料理で(原型は古代ギリシアまで遡る)、当時スペイン領であったナポリにはピザにおなじみの新大陸食材が豊富にあった。なおチーズを載せるようになったのは19世紀末ごろからで、現在では地域によって大きさやトッピング等が変わるご当地ピザも存在する。
19世紀半ばのイタリア独立戦争後の国土荒廃と長い不況により土地を追われた南イタリア系移民たちによってアメリカにもたらされたピザ(里帰りと言えなくもない)は「安くてカロリーの高い料理」にアレンジされ、イタリア系マフィアの隆盛と共に独自の進化を遂げてパターン化した。現在では日本を含め世界的に広く食べられるまでに至り、ハンバーガーや厚切り牛ステーキと並ぶ世界に誇るアメリカの国民食である。アメリカ人のピザに対する情熱は焼きたてのホットドッグのように熱く凄まじいものがあるが、冷凍食品にもクリスピー生地のカットピザが広く普及している。
2009年、米国のピザ・チェーン大手パパ・ジョンズ(Papa John's)の創業者・スポークスマンのジョン・シュナッター(John H. Schnatter)が英BBCのラジオ番組で「ピザの食べ過ぎはよくない」という趣旨の発言をし話題となった。
「適切な量のピザは健康に良いが、食べ過ぎは良くない。5─6切れも食べてはいけない。栄養学的には1─2切れ」とのことだそうだ。案外少ない。ちなみにピザのカロリーはトッピングにもよるが、Mサイズ1切れ(1/8)で約150~200kcal前後、Lサイズ1切れ(1/12)で約180~250kcal前後となる。1食500~700kcalを目安に考えると、食べる量は多くとも1食につき3切れ以内に留めておいた方が良いことがわかるだろう。なお、宅配ピザでは通常Mサイズ1枚が2~3人前、Lサイズ1枚が3~5人前と言われており、前述の計算とほぼ合致している。
日本ではアメリカ(シカゴ)風ピザを「ピザ」、イタリア風ピザを「ピッツァ」と区別して呼び分ける人もいる。
ただし英語での pizza の発音も「ピーツァ(píːtsə)」であって「ピザ」ではないので注意。いわば「アイロン」等と同じく綴りに引かれて読み誤った和製英語にあたる。
以下は日本国内における「ピザ」と「ピッツァ」の区別を表したものだが、個人によって定義にかなりの差異があるため、一概にこうだと言えるものではない。
名称 | 特徴 |
---|---|
ピザ | 厚めのパン生地を一気にオーブン焼き。具・味ともに大味でソースはケチャップ入り。仕上げはペッパーソース。 |
ピッツァ | 薄めの生地を一枚ずつ窯焼き。具・ソースは新鮮素材が多く用いられ素朴で健康的。仕上げはオリーブオイル。 |
インターネット上における「ピザ」
主に2ちゃんねるで「ピザ」と言った場合は、太った人を罵倒する言葉として使われる。
「ピザでも食ってろデブ」が省略された形で、同人用語の基礎知識によると、2004年頃から使われているようである。
いかにも高カロリーなピザをむしゃむしゃ食いながらキーボードを叩くキモいデブが容易に想像できるからであろうか。
ただ、ネット上では基本的に相手の姿は見えないため、その人が本当に太っているかは関係なく、単に煽り文句として使われる。太った人が自虐的に自分のことを指すことも。
元ネタは某外国映画のワンフレーズ(一説によれば『ニューヨーク東8番街の奇跡』らしいが未確認)。
ちなみに、ニコニコ動画にはコメント欄に「@ピザ」と入力すると、ピザを注文できるというサービスがあった(→@ピザ)。
関連動画
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関連項目
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