概要
早稲田大学第二文学部在学中『アニメック』11号より副編集長に就任し、その後独立。フリーの編集者として『月刊ニュータイプ』の創刊に副編集長として参加する。発行誌を通じてキャラクターボイス(CV)という造語を普及させた。
1987年に『月刊ニュータイプ』を発行するザテレビジョン社(後に角川書店に吸収合併)に正式に入社し、同誌編集長を務める。ニュータイプの付録やニュータイプ本誌に漫画連載コンテンツやノウハウを溜め、月刊少年エースを立ち上げ初代編集長を歴任し、新世紀エヴァンゲリオンのコミカライズを招聘する。
角川書店アニメ・コミック部長を経て、株式会社角川書店代表取締役社長、富士見書房取締役会長、角川グループホールディングス常務取締役等を歴任。
2015年4月より株式会社KADOKAWA 代表取締役(専務執行役員)。[1]
2019年6月の定時株主総会にて角川グループ統括会社のKADOKAWAの代表取締役副社長に就任し、その後、KADOKAWAのアニメコンテンツを統括するChief Anime Officer(CAO)の役職にも就いていたが、2021年6月22日に開かれたKADOKAWAの定時株主総会で代表権とともに取締役ほかその他の役職を退任する。合わせてKADOKAWAの上級顧問・フェローに就任して経営の一線から退いた。
役職を退いた後も、ところざわサクラタウンの角川武蔵野ミュージアムにあるマンガ・ラノベ図書館のディレクターなどは引き続き就いていた。
2024年にはKADOKAWAの上級顧問やフェローも退任し、KADOKAWAから籍を抜いて完全に退職し、合同会社『ENJYU』を設立し代表に就任した。ドワンゴと提携しつつインタビューを通したアーカイブ事業や小説家としての著述活動、プロデューサーとしての活動を行っていきたい旨を述べている。
著述活動
2021年には角川アーキテクチャが発行する漫画ノベルゲーム情報も集約する実験雑誌『みたいな!』にてSF小説『コンタクティー・ケース・セブン』(挿絵:益子リョウヘイ)の連載を開始し小説家デビューを果たす。
2025年には自伝を星海社新書から『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』(聞き手・解説:宇野常寛)を出版した。
2025年3月にはカクヨムでライトノベル『エンタメ霊媒師ナルの怪事件』の連載を開始している。
エピソード
- 新世紀エヴァンゲリオンの碇ゲンドウの容姿のモデルと言われる。
- ファイブスター物語の初代担当編集だった永野護とはアニメック時代からの知己で縁が深く、自伝の表紙の装画も担当している。
- 角川お家騒動の際には、角川春樹による角川歴彦追放後、角川歴彦が所管していたザテレビジョン社も独立の動きがあったものの、角川メディアオフィス側に独立を先を越されたため残留することになったが井上本人は転職を考えており実現直前までに至った事を自伝で明かしている。
- 2008年の東京都の青年育成条例改正の際には、あまりにも石原都政の無礼な振る舞いから角川書店代表取締役社長としてボイコットを表明した。その際親会社の角川グループホールディングスの角川歴彦会長や佐藤辰男社長に事前に話は通さなかったという。
関連項目
関連リンク
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt