「やっときたんだ!」(私の記事が!!)
松実玄(まつみくろ)とは、「咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A」の登場人物である。アニメ版声優は花澤香菜。
概要
阿知賀女子学院高等部2年。インターハイ団体戦では先鋒を務める。
姉は学年が1つ上の松実宥。新子憧や高鴨穏乃から見ると、学年が1つ上の上級生にあたる。
二つ名は"阿知賀のドラゴンロード"
阿知賀こども麻雀クラブの実力NO.1だった(原村和が加わった後、この地位を保てたのかは不明)。和との初対面の際には自分のことの様に得意げに紹介されるなど、小学生時代の新子憧、高鴨穏乃にとっては自慢の先輩だった様子。
初対面の和に対して胸を見ながら、「お若いのにうちのおねぇちゃんかそれ以上の物をおもちで」と、いきなりセクハラ全開だったが、本人も中学一年生とはとても思えない巨乳の持ち主である。渋谷尭深をはじめ巨乳を全ておもちと評しているようだ。「おもち」は「お餅」と「お持ち」を掛けていると思われる。
幼少期には、DQN小学生たちに宥の服が剥かれそうになった時には間に割って入って助けるなど、普段は温厚な雰囲気だが姉想いで正義感が強い一面もある。
赤土晴絵の実業団入りで阿知賀こども麻雀クラブが閉鎖された後も教室を掃除しながら2年以上穏乃たちを待ち続け、阿知賀麻雀部復活を誰よりも望んでいた。
「松」と「待つ」は古来より和歌で用いられる典型的な掛詞言葉である。彼女の名前と、ストーリー上の立ち回りを鑑みるに、"松実"と"待つ身" が掛けられているのではないか、との噂が一部にあるが真相は不明。
能力
「ドラを支配する者」。ドラが手牌に集中する能力を持つ(いわゆるドラ爆)。全国大会1回戦で解説者を務めた三尋木咏プロより“ドラゴンロード”と命名された。能力の大まかな特性は下記の3点。
ドラを独占するだけでなく優先的に引き込んでいるらしく、配牌の段階ですでに数枚のドラを持ち、十順もする頃にはほぼ全てのドラを手にしている。裏ドラとの関係は不明。槓ドラは作中にて、手牌の刻子に槓ドラが乗る様が描写されている。インターハイ準決勝までのドラ占有率は驚異の100%であり、彼女と同卓した場合他家にはドラが一切来ない。その相手には全国トップクラスの選手もおり、玄もまた魔物と呼ばれる程の能力の持ち主である。
絶大な破壊力を持つが、ドラを切れないため手が窮屈になりやすく、全国大会2回戦先鋒戦においては千里山女子高校の園城寺怜他、各選手に狙い撃ちにされ4万点近い大量失点をしてしまう。準決勝での園城寺怜との再戦、さらには高校生最強の宮永照との戦いでもその読まれやすい手でなかなか和了することができず、先鋒後半戦オーラスまで焼き鳥状態だった。しかしドラを抱え込むことで宮永照の連続和了の点数上昇を抑えていたため、ある程度照を封じ込められていた。後半戦オーラスで勝負手が来たとき、奮戦する花田煌と自身の限界を超えて能力を使用する園城寺怜による場の形成に気付き、ドラを捨てることを決意しリーチ。直後に照から直撃をとり、照の高校麻雀歴でも最大の直撃ダメージを与えた。(直撃でない場合は片岡優希が決勝先鋒前半戦でその後取り返されるものの単発で16100オール(1本場の天和)をツモ和了している)
準決勝先鋒戦後はドラゴンロード復活のため、ひたすら控室で対局を繰り返した。赤土晴絵の分析によると、復活までにかかる局数は過去の例から見てほぼ同じであり、その間の対局人数も問わない。全然ドラが来ない状況に涙目になりながらも決勝開始までに能力を復活させることに成功。決勝先鋒戦では前半戦から活躍、倍満と跳満を1度ずつ和了している。
更に決勝先鋒前半戦では照の下家に座ってしまったため、照にツモ番を回さないための鳴き役も引き受けた。これは準決勝での花田煌の打ち方と試合後の晴絵のフォローで培った経験を活かしたもの。
能力考察
ドラゴンロードの能力から導き出される長所・短所は以下の通り。
- 長所
- 短所
和了すれば赤ドラ無しでもほぼ確実に満貫クラス、赤ドラ4枚入りなら平均して倍満クラスの絶大な破壊力を持つ。さらに相手はドラ無しのため満貫を作ることすら困難になり、和了しても点数が伸びにくくなる。
相手はドラが全く来ないため、そこにドラの壁があることを前提に打つ必要がある。能力が知られていない場合は「見えない4枚壁」となるため、この妨害効果はさらに凶悪なものになる。
短所はいずれもドラを切れないことから来る手の窮屈さ。手が進むほど窮屈になり降りるのも困難になるため、防御力は低い。ドラ切りすると対戦相手の三家に欠点無しのドラゴンロード能力を付与するようなものなので、例え手詰まりになってもオーラス以外ではドラ切りはしないほうが良い。
手が遅く読み易いと評されることもあるが、スピード自体はそれほど遅くもなく、当たり牌も完全に読むことは困難であるため園城寺怜のような特殊能力持ちでなければ狙い撃ちするのは大変危険である。
赤ドラ4枚の場合の基本的な戦略
麻雀は「4面子+1雀頭」の5つのパーツによって構成されているが、作中の大会ルールでは3種4枚の赤ドラがあるため、3つのパーツには数牌の赤5が含まれることを前提に打つ必要がある。さらに通常のドラが1種4枚あり、刻子、雀頭+順子、刻子+順子といった形で使うことになる。この時点で4~5パーツの形が決められてしまうため、ほとんど手の自由度はない。逆に言えば最初から決め打ちができるので面前での聴牌速度は通常よりも早いと思われる。
ロンが可能な手役はドラにもよるが、三色同順・役牌・断ヤオ・平和・一盃口・対々和・三暗刻あたり(ただし平和以降の役は限定的な状況)。役無し聴牌でも門前でツモれば門前清自摸和が付き和了できる。よって玄に対抗するためには、一撃が強力な玄に振り込まないように注意しつつ、玄がツモる前に早和了していく必要がある。
ドラの種類ごとの影響
- オタ風
- 一番良くないパターン。ドラが刻子(まれに雀頭)に限定されるためロンの手役は三色くらいしか狙えない。4枚引いたらカンするしかなく、カンすると三色同順の可能性も薄くなるので、相手側はツモを止めるために攻めるべき局面となる。他家への妨害効果は極めて薄く、逆に他家が無駄な字牌を引く可能性を減らすことになる。
- 役牌(+場風・自風)
- ドラでロンの手役を手中に出来るため対戦相手からすれば極めて怖いドラ。4枚引いたらカンするしかないのはオタ風と同じだが、すでに役が存在しているので相手からすると無理に攻めるには危険が伴う。他家への妨害効果はほぼ無いといってもよいレベル。
- 老頭牌
- ロン役は三色以外は狙いにくい。字牌と異なりもし4枚引いてきた場合でも刻子+順子の一部といった形で使える可能性がある。他家への妨害効果は多少手が狭くなる分字牌よりはマシといったところ。
- 中張牌
- 断ヤオが狙え、手が柔軟になるため強力なドラ。ドラを絡めた鳴きを入れての速攻も現実的なものとなる。更に3~7の牌なら赤ドラと塔子になるので手が早くなり、5の牌なら赤ドラと被るため縛られる面子が減り手が柔軟になる。中張牌が壁となるため他家への妨害効果も高い。他家から見た場合、ドラと赤ドラの両方が絡む牌は非常に危険度が高いので早めに切っておくべきである。欠点は中膨れに陥りがちなこと。
ドラ壁により狂う牌効率の一例
極端な例を出すとがドラの場合、の両面塔子はドラ受けかつ赤受けで通常最優先で持つべき面子候補だが、玄がいる場合はとが来ないため2枚切れのペンチャンと同等となり、加えてドラ傍であるが故に玄の危険牌になるため、玄の能力を知っていれば最優先に捨てるべき塔子になる。しかし能力がばれていない場合最後まで手牌に残してしまう危険性が高く、凶悪な初見殺し能力と言える。
まとめ
とにかくドラの支配による強大な破壊力と他家の破壊力低下が強烈すぎるため、普通の卓であれば玄が一回・二回和了した時点で勝ち抜けがほぼ確定する。玄は多少の振り込みは覚悟してでもガンガン攻めるだけで強い。対局者は、常に玄より先に和了したり、玄の和了を妨害できるような能力を持たなければ対抗するのは困難と言える。平の打ち手の現実的な対抗策は、ドラ壁に注意しつつ玄より早く和了して場を流していくくらいである。尤もその場合、倍満クラスの手にゴミ手で突っ張ることになるのでかなりのリスクを伴うが。
ドラ壁による妨害効果の方は、その局のドラの種類によって妨害能力が大きく変わるトリッキーな能力になっている。能力を把握していなければ見えない壁に引っかかってしまい一瞬で点棒をむしり取られかねない。加治木ゆみがやっていたように壁があることを前提とした牌の取捨選択も重要だが、それが出来ても破壊力の差が埋められない限り、松実玄を完全に抑えこむことは難しいだろう。
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