桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!とは、2016年12月22日発売のニンテンドー3DSゲームソフトである。
概要
桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!! | |
基本情報 | |
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ジャンル | ボードゲーム |
対応機種 | ニンテンドー3DS |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
発売日 | 2016年12月22日 |
対象年齢 | CERO:A |
人数 | 1-4人 |
容量 | 170KB |
セーブデータ | 5 |
通信 | |
ゲームソフトテンプレート |
1988年にハドソンよりファミリーコンピュータソフトとして発売された第1作から続く、ロングセラーゲームシリーズ『桃太郎電鉄』の一作。
2016年9月1日に、任天堂のプロモーション用ウェブ番組「Nintendo 3DS Direct」および公式Twitter
で、本作を開発中であることが発表された。この発表は「もう桃太郎電鉄の新作は出ないのではないか」と思っていた人も多かった日本中のゲームファンに驚きを与えた。
その理由については下記の「発売までの経緯」の節を参照。
制作の中核となるのはこれまでのシリーズと同じく、桃鉄シリーズの生みの親であるさくまあきら。その他、シリーズ第一作の『桃太郎電鉄』や第二作『スーパー桃太郎電鉄』に関わっていた桝田省治も、二十数年ぶりに桃鉄の開発に参加している。
キャラクターデザインは現代に合わせた新しいものに変更されており、これまでのシリーズとの目立った大きな違いとなっている。ただし主役の「桃太郎」や、シリーズおなじみのお邪魔キャラクター「貧乏神」は、従来の作品での土居孝幸によるデザインと同様のものとなっている。
「カード」「歴史ヒーロー」はシリーズ過去最大数に増加しており、名産怪獣も増えている。
発売までの経緯
ゲーム機向け作品では2010年12月に発売された『桃太郎電鉄WORLD』以来約6年ぶり、携帯電話機アプリ作品を数えても2012年2月に配信された『桃太郎電鉄TOKAI』以来4年ぶりの新作である。
『桃太郎電鉄』はこの「TOKAI」まではシリーズ各作品の間に2年以上間をおいたことがないほとんど毎年出ている人気シリーズだったので、妙に間隔が開いていることがわかるだろう。これには様々な事情が絡んでいる。
まず、2011年3月11日に東日本大震災が発生した。この大災害を受けて、開発中だったWii版『桃太郎電鉄2012(仮)』の開発中止が決定する。さくまあきらの公式サイト内の日記では、「被災地に、物件がないのは、悲しすぎるし、何事もなかったように、いままでの物件が堂々と登場するのも変だ」と理由が言及されていた。
だがこの時点ではあくまでこの一作品の中止であったし、その後も「東北復興編」が開発されていた。
しかし2011年にハドソンはコナミの完全子会社となっていたが、2012年にコナミに吸収合併され会社としては消滅。合併当初は「その後もハドソンブランドは継続する」とのアナウンスもあったが、ハドソン時代のスタッフの退社などもありブランドはそのまま自然消滅した。そんな経緯の中で、さくまがコナミからの対応に不信感を抱くなどの軋轢が生じ始め、さくまの日記などでは「桃太郎電鉄の新作がなかなか出せないのはコナミ側に問題があるためだ」と匂わせるような発言もあった。
そしてついには2015年6月にはさくまの公式Twitterで、コナミとの確執を露わにしつつ「ここに桃太郎電鉄は、正式に終了します」という発言がなされた。さらに、「東北復興編はもう完成していただけに残念です。」と、「東北復興編」をお蔵入りにすることを決定したかのようなツイートも行われた。
コナミからはこの宣言に対して終了を否定するアナウンスもなされた。だがその中の「弊社も長年かけて育ててきた大切なタイトルですので」というハドソン時代の事を無視しているともとれる文章がさくまの神経を逆撫でしたようで、「ゲームファンなら、誰も嘘と気づくようなことを平気で言える会社だと、みんなにわかってもらえて気がすんだ。さよなら、桃鉄。」とまでツイート。(コナミがハドソンの筆頭株主になったのが2001年、子会社になったのが2005年なので、「長年かけて育ててきた」というのも強ち間違いではないのだが)
これは制作者と発売企業との信頼関係が決定的に壊れていることを示す宣言であり、そしてゲームファンに「桃太郎電鉄シリーズはもう終焉を迎えてしまった」と考えさせるには十分な言葉だった。
そんな出来事からシリーズに関する発表がないままに一年以上経過した頃に、これまで基本的にはシリーズと無関係だったはずの任天堂からの上記の発表があったわけで、ゲームファンにとってはまさに驚きのニュースとして受け止められたのである。
その発表映像内で代読されたさくまあきらからのメッセージによれば、多数の桃鉄新作リクエストの声をもらったこと、テレビ番組[1]で桃鉄ファミリーの芸人たちが集まって盛り上がったこと、さらに東北大震災や熊本地震への復興支援を桃鉄でやりたかったことなどが、復活の理由であるという。
今回は開発をヴァルハラゲームスタジオが担当している。ヴァルハラゲームスタジオとしては任天堂との仕事は「デビルズサード」以来二作目となる。代表取締役である板垣伴信の手がけた「NINJA GAIDEN」「デッド・オア・アライブ」のイメージが強い会社だが、取締役には桃太郎シリーズにも関わった元ハドソン取締役の辻尚之が名を連ねており、さくまと親交があったことが伺える。
災害復興イベント
そんな本作を代表するイベントが、上記の経緯をもって生まれたこのイベントであろう。
開始当初、東日本大震災で被災した地域の駅は震災駅となっている。これらの駅に止まることでその場所は復興し、震災駅に止まると、その駅がプラス駅、物件駅、カード売り場駅のいずれかに解放され、さらにカードがもらえる。
また、年月が経つと熊本、および箱根で地震が発生することがあり、これによって周辺地域が通行止めになり、毎月のようにかなりの損害が発生し続ける。この地震被害は半年ほど続くが、それから5年ほど経過すると、その地域で一番多くの物件を所持していた国から援助金がもらえる復興イベントが発生する。
なお、自然災害イベントでは損害保険カードや渋谷の保険会社の物件を所持していると保険金が下りるが、これらの震災には下りないので注意。
関連動画
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関連項目
外部リンク
脚注
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