機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハントとは、TVアニメ『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』のスピンオフ作品である。公式の略称は「ウルハン」。
概要
2019年1月に開催されたイベント「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 3rd Anniversary THE REFLECTION」で発表された。
スマホアプリ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG」内でサンライズが作る新規アニメーションとして配信され、時系列としてはTVアニメシリーズ一期と二期の間のエピソードとして描かれた。
物語は金星で暮らす少年ウィスタリオ・アファムを主人公にしたもので、ウィスタリオを含む3人のキャラクターと、ウィスタリオが駆る機体“ガンダム・端白星（はじろぼし）”が公開された。“端白星”というガンダム・フレームは、長井監督のこだわりで金星の古名から取ったという。
アニメ映像は長井龍雪監督を始めとしたTVシリーズスタッフが再集結し、制作を手掛けている。シリーズ構成は２度もアニメ化された「さくら荘のペットな彼女」、「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の原作者。公式外伝作品で『月刊ホビージャパン』と『月刊ガンダムエース』の同時連載である「鉄血のオルフェンズ 月鋼」でシナリオを担当している鴨志田一が担当。
ゲームは全編アニメではなく、アニメーションパートとゲームパートが交互に入る形で物語が進行していく。ウィスタリオをメインにしたストーリーの他に、鉄華団のメンバーたちを含めたTVシリーズのキャラクターが登場するモードもあり、新規エピソードが用意される。
「鉄血のオルフェンズG」は2022年11月にサービスを開始したが、2024年1月にサービスを終了。その後、配信されていた全12話を再編集して新規カットを加えた特別編集版「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント -小さな挑戦者の軌跡-」が2025年10月末に劇場公開された。
ストーリー
――P.D.323 ギャラルホルンによるアーブラウ中央議会への政治介入事件は、モビルスーツを使った武力行使にまで発展。
事件を終結に導いたのは、鉄華団と呼ばれる火星から来た少年たちだった。
金星に浮かぶラドニッツァ・コロニーで生まれ育ったウィスタリオ・アファムの耳にも、
鉄華団の活躍は届いていた。火星との開拓競争に敗北した金星は、
四大経済圏も興味を示さない辺境惑星。
住人はIDすら持たず、今は罪人の流刑地として使われるだけ。
そんな生まれ故郷の現状を変えたいと願うウィスタリオの前に現れたのは、
“ウルズハント”の水先案内人を名乗るひとりの少女だった。
登場人物
- ウィスタリオ・アファム
両親に先立たれてしまい、コロニー管理会社「アファム設備」の若き跡継となった少年。明朗快活で判断力に長けた性格をしている。
流刑地と化し行き詰まってしまった金星を憂いており、現状を打破するため観光客を誘致し、故郷を人々の訪れる豊かな場所にしてやりたいという願いを持っている。
三日月の息子ではない、似てるけど。
- コルナル・コーサ
“ウルズハント”の水先案内人にして、不思議な雰囲気を漂わせた少女。落ち着いた物腰や気品ある仕草など、年頃の少女らしからぬ振る舞いが目立つ。
お茶を淹れるのが好き。
- デムナー・キタコ・ジュニア
ウィスタリオの教育係兼世話係。左目にかけて大きな疵が走った厳つい男で、どう見てもカタギには見えない面構えをしている。
お目付け役としてウィスタリオには毅然と接するものの、最後には甘やかしてしまうらしい…
実は祖父から受け継いだガンダムを秘匿し、密かに整備し続けていた。
登場機体
- ガンダム・端白星
ラドニッツァ・コロニーの奥深くに隠されていたMS。三本角と左腕に装着したシールドが特徴的な機体である。
ガンダムであるにも関わらず悪魔の名が冠されていないが、それ自体に何らかの意味があるらしい。ただ、起動シーンのモニターには72柱の一柱を表す紋章が浮かび上がっており、その模様から悪魔としての名は『マルコシアス』ではないかと推察されている。
スタッフ
| 企画 | サンライズ |
|---|---|
| 監督 | 長井龍雪 |
| シリーズ構成 | 鴨志田一 |
| キャラクターデザイン原案 | 伊藤悠 |
| キャラクターデザイン | 千葉道徳 |
| メカデザイン | 鷲尾直広・海老川兼武・形部一平・寺岡賢司・篠原保 |
| 美術 | 草薙 |
| 音楽 | 横山克 |
| プロデューサー | 小川正和・藤原康則 |
| アニメーション制作 | SUNRISE BEYOND |
関連動画
主題歌「The Over」
関連項目
外部リンク
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