生命科学研究所とは、文字通り生命について科学する研究所である。
現実でも研究所が「生命科学」を冠することは多いが(例:三菱化学~、東京大学~)、
ここではゲーム「サガフロンティア」中に現れる施設について説明する。
概要
「サガフロンティア」にて、あまたあるリージョン(世界とか地域みたいなもの)の一つ「シュライク」の一角にそびえる研究施設である。余談だがシュライクは大阪府堺市がモデルになっており、マップで見れる古墳のデザインからもそれが伺える。
この研究所で起こるイベントが没になったため、ゲームでここに必ずしも訪れる必要はない。
だが、ここに現れる敵は通常よりも強力であり、かつゲーム中に1匹しか存在しないレアモンスター「地竜」が存在するため、自己能力の強化やモンスター能力を吸収するためにここに通う者は少なくないとか。
解説すると、本作には敵レベルという隠しパラメータがあり、戦闘の度に抽選でレベルの上昇判定が行われている。この生命科学研究所は、現在の敵レベルより2段階上の敵が出現する設定になっているため苦戦を強いられる代わりに戦闘後にパラメータが上昇しやすい上技もひらめきやすく、序盤にある程度装備を整えた後はここでキャラクターを鍛えることが定石となっている。余談だが、敵レベルはラスボスの強化基準にもなっており、敵レベル最大の状態で挑むと基本パラメータから大幅に強化を施された強敵となる。それを防ぐため、ここである程度鍛えたら敵レベル上昇判定が行われない時空妖魔のリージョンに強化の場を移されることが多い。
これらの事前情報なしにここに入り、訳も分からないままタイトルメニューに戻されたプレイヤーは少なくないだろう。
満ちる狂気
この研究所の最大の特徴は、その所員が悲惨な人体実験により精神崩壊寸前の状態になっているところだろう。
そのためか、プレイヤーが接触すると救いを求めながら肉体が変貌し、魔物と化して襲いかかってくる。
中には研究熱に逃避しているようなセリフもあるが、過去を惜しむキャラの病的なセリフがふるっている。
特に「家に帰りたい」という言葉からは、この研究所からにじみ出る狂気が垣間見える。
- 私はただ、真実が知りたかったのだ。
- もう元に戻れないのだ。
・・・殺してくれ! - 赤い血の流れる体が欲しいよう。
- せめて、私に理性があるうちに・・・
頼む! - そんな目で見ないでくれ!
- 何故こんな事に・・・、俺は間違っていたのか?
- 家に帰りたい・・・母さんに会いたいよぅ。
alone
またこの研究所のBGM「alone」は、静かで穏やか、自然と生命の驚異を感じさせつつ
ここを経験した者にとっては忘れがたいトラウマを植えつけるような狂気性を兼ね備えており、
作中でも屈指の名曲と評されることもある。
曲自体は清廉な曲のため、ゲームをやったことがない人からは異なる評価を受けることが多い。
ボツイベント
元々ここは主任研究員ナシーラ率いる「長命長寿」の研究所であったが、ゲーム中に現れる魔物、特に妖魔と
人間の血をかけあわせる事で延命効果が得られるというデータが取れた事から悲劇が始まる。
所員は次々と妖魔や植物、液体金属などと掛け合わされた結果、発狂寸前で来訪者を襲うようになる。
更にはナシーラさえも狂気の虜となり、「妖魔の血を吸った青いバラを咲かせる」という妄執に捕らわれてしまう。
アセルス編のイベントにて、彼女の血に混ざった「上級妖魔」としての性質がナシーラの目に止まり、
実際に実験と称してバラに妖魔の血を吸わせ、バラが変色することを確認するイベントがあった。
また妖魔と人間の関係、アセルスの「半妖」の性質など、設定を解説・補強するイベントでもあったようだ。
だが、ディスク内ににテキストデータまであるこのイベントは、製品版では一切発生しなくなった。
おそらくナシーラの歯に衣着せぬ非人道的なセリフが何かに引っかかったのだろう。
かくして、アセルスの強力な能力に合わせた魔物がうごめく奇怪な研究所を装ったダンジョンのみが
データとして残され、現在に至っている。
サガシリーズでは毎度のことではあるが、没イベントや作りこみすぎて結局お蔵入りとなってしまったデータがソフト上に残っており、有志によって解析がされている。本イベントもそうやって発見されたもののひとつである。
2021年夏配信予定の『サガフロンティア リマスター』(N.Switch,PS4,ios,Android,PC)版にて、
没となったアセルス編限定のイベントが実装決定!
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関連項目
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- 0pt
- ページ番号: 4297662
- リビジョン番号: 2866463
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