『にぎにぎと ゆきゆきて』とは、スマートフォンゲーム・ブルーアーカイブの期間限定イベントである。
|
開催期間 |
|
|
参加条件 |
任務2-3クリア済み |
|
イベント方式 |
|
2024年3月27日から4月11日まで開催されていた期間限定イベント。
2024年3月24日に行われた公式生放送「ブルアカらいぶ!はるうらら、新生活の準備いかがですか?SP」にて情報が公開された。
本イベントを機に実装された里浜ウミカは、名前自体の初出はお祭り運営委員会のグループストーリーで、登場を果たしたのは「出張!百夜堂海の家FC計画」である。ここから実装までに616日を要した。
また、春日ツバキ、朝比奈フィーナの別衣装&星3キャラ化したのもこのイベントである。
一方イベントメインスチルでも確認でき、ストーリーに登場する夜桜キララと旗見エリカ、勇美カエデ(ガイド)は実装されなかった。夜桜キララに関してはイベント開催から約1か月後に実装されている。
イベント復刻時には誰が実装されるか話題に上がったが、選ばれたのは朝比奈フィーナだった。
なお、旗見エリカに関してはティザー登場キャラクター(2020年7月17日)かつクローズドベータテスト版(同年8月6日)から登場しているのにも関わらず未だに実装されていないキャラクターである。未実装期間は驚異の約1,800日である。
シナリオテキストに関して、日本語の不自然さなどからかなりの批判を受けた作品であり、シナリオのローカライズを一から見直し、後日シナリオテキストが大幅に修正されたイベントとして多くのプレイヤーの記憶に残っている。(後述)
一方、何の準備もできぬままそれを迎えることになったお祭り運営委員会!
ブルーアーカイブ 5th PV
にゲヘナ学園が百鬼夜行へ修学旅行に行くシーンが映っており、それがイベントとして実装されたものである。
本イベントのキーキャラクターである里浜ウミカは、グループストーリーにて「ゲヘナ地区のお祭りの調査に行っている」と言及されてたため一応繋がりはある模様。
本イベントを語るに欠かせないフレーズとして、里浜ウミカの名言(?)である「はい、それは良い選択です!」が挙げられる。
これはイベントショップにて、ドロップアイテムと商品を交換した際にランダムに再生されるボイスのうちのひとつで、まるで外国語を日本語に直訳したような不自然さが目立つ台詞である。
ブルーアーカイブはNexon Gamesという韓国の会社が開発しており、それをYostarという日本の企業がディベロッパーとして運営を行っている。ストーリーはNexon Gamesがシナリオを書き、それをYostarが翻訳するという形で制作していた。よって元々(おそらく)韓国語で書かれていたものを日本人でも読めるようにローカライズしているのだ。
他の台詞には「わあ、私でもそれを選んだと思います!」や「私、うまくやれるでしょうか?うまくやれているでしょうか……?」などがあり、ガバガバ翻訳ちょっぴりおかしな翻訳が目立っている。
なお、これら全て里浜ウミカの台詞である。ウミカ……。
特に「はい、それは良い選択です!」は多くのプレイヤーの印象に残り、里浜ウミカの代名詞として定着してしまった。Xで検索すると
里浜ウミカの画像や関連するポストが大量に投稿されているのが確認できる。
なぜこのような翻訳が生まれたのか。これについてはブルーアーカイブ公式がX上で言及している。
いつも「ブルーアーカイブ」をプレイしていただき、誠にありがとうございます。
現在開催中のイベント「にぎにぎと ゆきゆきて」のシナリオテキストに関して、
先生方(=ブルーアーカイブのユーザー)の混乱を招き、ご心配をおかけする事態となってしまい、大変申し訳ございません。本来であれば、先生方のご意見が届いた時点でご説明すべきではありましたが、より継続的に安心して「ブルーアーカイブ」を楽しんでいただくため、内部における今後を含めた実装スケジュール調整及びこの後ご説明させていただく更新対応についての議論に時間を要してしまいました。
結果として一週間も経ってからのご報告となってしまったことを、心よりお詫び申し上げます。まず本イベントのシナリオテキストに関する問題の発生経緯をご説明させていただきます。
かねてからコンテンツ実装の際に、ローカライズ及びカルチャライズを行う過程で「原作の意図・設定を十分に反映されていないものになっているのか」という点が幾度も議論・協議されていました。
議論を重ねた結果、本イベントにて、一度ローカライズ及びカルチャライズ段階で手を加えていた要素を排除した形のシナリオテキストをお届けすることを決定いたしました。
このような新しい試みに対する不安はありましたが、原文をよりダイレクトに提供することで、作品への理解の深化につなげられるかもしれないと考えておりました。しかし、従来と比較して、先生方にイベントを十分にお楽しみいただけない結果になってしまったと認識しております。
つきましては、この事態を重く受け止め、至急各所への確認と緊急対応作業を進めており、まず現在開催中のイベントのシナリオを、4月5日(金)のアップデートにて、本イベント以前の調整方針に可能な限り沿う形のシナリオテキストに更新いたしました。
そして、4月11日(木)実装予定のメインシナリオ更新及び、今後提供予定のシナリオについても、最大限に努力を果たし、ご満足いただけるサービスの提供のために、努めてまいりたい所存です。今回は、先生方に多大なるご心配をおかけしたお詫びとして、下記を配布いたします。
改めて今回のシナリオテキストの件について先生方にご心配をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。
今後はより一層気を引き締め、先生方が生徒との物語を楽しむことができるよう尽力してまいりますので、引き続き「ブルーアーカイブ」をよろしくお願いいたします。
かな~~~り長い文章のため読むの諦めた方へ、ざっくり要約するとこのようになる↓
以前からブルアカのストーリーは原作(韓国語版シナリオ)と日本語シナリオで若干内容が違ってたのが問題として上がっており、それを改善するために「にぎにぎと ゆきゆきて」から翻訳を見直しました。
これで、シナリオをより原作に近い形で楽しんでいただけると思いましたが、予想以上にシナリオの翻訳がとんでもないことになったので4月5日のアプデで従来の翻訳に戻しました。
詫び石は1,200個です。
実は、里浜ウミカの台詞だけでなくイベントシナリオ全体が不自然な翻訳だらけであったことが判明。
当時、イベントシナリオを読んだユーザーからかなり読みにくいと不満が続出していた。シナリオの評判が高いブルーアーカイブにとってはかなり致命的なことであり、これを踏まえ運営は約一週間(正確には9日)後にお詫びと共にシナリオのアップデートを行っている。
修正前のシナリオを知らない人も多いと思うので補足するが、この「シナリオ更新」は一部を変更した……というレベルではなく、「別のシナリオライターになった?」と思うレベルの大修正が行われている。というかほぼ全文が加筆や修正、何らかの修正がなされている。イベントシナリオの表題すらも修正されている。
現在ゲーム内で閲覧できるシナリオは修正後のものであり、修正前のシナリオは閲覧することができない。
なお、「はい、それは良い選択です!」などは恐らく声があてられている箇所であったため修正されなかった。修正せずにそのままにする……それは良い選択です!
本記事では修正された箇所について解説したいが、とんでもない量になるため、修正前が特に不自然であった箇所や話題に上がった箇所をピックアップして記載する。
【修正前】
カホ
「静かで、事故も無く、騒動劇も起こらず、それに隣には……。はぁあああ……僭越ながら、このまま時間が止まってしまえばいいのに……。」
【修正後】
カホ
「これといった事件や事故も無し。
静かで落ち着いた時間、その上、何より隣には——このまま時が止まってしまえばいいのに……。」
「プロローグ 青天の霹靂な予感」より桑上カホの台詞。
「僭越ながら」という言葉がかなり引っかかっていたが修正後シナリオではしっかり削除されている。「時間が止まってしまえばいい」という言い回しはちょっと歪な感じがするが、ここも「時が止まってしまえばいい」に修正された。
【修正前】
カホ
「それに加えて、私は先ほどゲヘナ風紀委員会から百花繚乱紛争調停委員会との業務会談および立ち合い要請のお知らせを受け。私たち陰陽部と百花繚乱の間の実務の協議体を構成するように頼まれました。」
【修正後】
カホ
「修学旅行と同時に「ゲヘナ風紀委員会」と「百花繚乱紛争調停委員会」との会合が行われる予定……。
「プロローグ 青天の霹靂な予感」より桑上カホの台詞。
「お知らせを受け。」という謎の文末と、かなり難解な台詞が、修正後にはすっきり読みやすくなっている。
【修正前】
チセ
「あ、また倒れそうになってる~。」カホ
「いいえ……違います。チセちゃん。私はまだ倒れません。少なくともこの仕事をきちんと仕上げるまでには……。百花繚乱の良さを!一つでも多く、ゲヘナ学園の皆さんに知らせるまでは……!」
カホ
「いえ、眩暈がしてるだけです……
チセ様の前で倒れるわけには。それに、この事態を疎んでいる訳でもありません。
何せ観光が自慢の百鬼夜行を修学旅行先に選んでくれたのですから、
これは頑張らねば……!」
「プロローグ 青天の霹靂な予感」より和楽チセと桑上カホのやり取り。
百鬼夜行の修学旅行の話から唐突に「百花繚乱の良さ」というワードが飛び出しているが、おそらく百鬼夜行の間違いだと思われる。修正後ではしっかりと百鬼夜行と書き直されている。
【修正前】
ニヤ
「というわけでよろしくね~、お祭り運営委員会の皆さん。物理的には一緒にいられないけど、精神的には皆さんのそばにいるから~にゃはは~」
【修正後】
ニヤ
「ま、というわけでよろしくお願いしますね。
お祭り運営委員会のみなさん♪そばで手助けはできませんけど、心だけは近くにおりますので~
にゃはは。」
「第1話 公平で公正で良い感じの」より天地ニヤの台詞。
「物理的」「精神的」と言いたいことは分かるが、かなり不自然すぎた台詞。修正後ではニュアンスをうまくくみ取った文章になっている。
【修正前】
フィーナ
「デハやっぱり!ここでは任侠の王道から始まって!映画村を活用した任侠体験!義理と友情体験!悲壮さと覚悟と決断の場体験!体験!体験!体験!デハ!?」
【修正後】
フィーナ
「ではフィーナから提案デス!修学旅行といえば、やはり友情!
一度きりの青春の思い出!となれば……!
「第1話 公平で公正で良い感じの」より朝比奈フィーナの台詞。
修正前の台詞では「体験!」というワードが6回も繰り返されており非常に読みづらかった。修正後では「たくさん体験させる→体験漬け」という言葉の置き換えが行われており、少ない文字数でまとめることが出来ている。
【修正前】
ウミカ
「はい?行政処理業務?それなら確かに、社長がいる時にもたくさん分担しましたが……。わかりました、先生。まず思い浮かぶ書類リストから整理してみようということですね?
今思いつくだけでも……基本計画書や金額算出予想書、見積書と事業提案要請書、スケジュール表と配置図、献立表、総合診断表、施設状況表、随意契約または競争契約書……。」
【修正後】
ウミカ
「私の普段の作業……書類周り、でしょうか?
た、確かに。それすらもまだ処理してないので……。
全体の計画書はもちろんのこと、移動手段や食事の手配やら、細かいものを挙げるとキリがありませんが……。」
「第1話 公平で公正で良い感じの」より里浜ウミカの台詞。
ここの台詞では大量の書類の名前が陳列しており、知識がない人にとっては何がなんだか状態に。修正後では分かりやすい物だけ軽く触れ、残りを全て「細かいもの」とし台詞量をバッサリ削ぎ落している。
なお、修正前のシナリオではこのような専門用語を陳列している場面が数回出てくるが、修正によって全て削ぎ落とされている。
【修正前】
イブキ
「お姉さんたち~!気をつけていってらっしゃい~!」【修正後】
イブキ
「わーい、しゅっぱーつ!」
「第2話 Like a roller coaster」より丹花イブキ、旗見エリカ、夜桜キララのやり取り。
修正前では、丹花イブキの前後の台詞が噛み合っておらず不自然なやり取りになっていた。修正後は一部の台詞を丸々変更することにより違和感を解消している。
【修正前】
カエデ
「へへへ。どう、先生?これなら十分大人のレディーみたいに見えるよね?」選択肢「馬子にも衣装って、この時のための言葉だったのか……!」
「第2話 Like a roller coaster」より勇美カエデと先生のやり取り。
今回のイベントシナリオの修正を決定的にした箇所である。「馬子にも衣装」とは、日本ではどんな身分の人間であっても外見さえよければ立派に見えるという諺であり、褒め言葉ではない。それどころか他人に対して使うと非常に失礼な言葉にあたるため、この場に於いてかなり不適切な発言である。
韓国語でも似たようなニュアンスで「옷이 날개다」という言葉が存在するが、日本と少し違う意味で使われており[1]、これを直訳した結果このような台詞が生まれたと推測されている。
「第3話 この出会いはどこまでも」よりゲヘナの生徒Eの台詞。
ストーリー実装当時より謎扱いされていた「一つの水平滑り台」の箇所である。水平滑り台ってなんなんだ……?
【修正前】
アラタ
「だ!か!ら!もう少し確実に警覚心を持ちなさいよ!!!」【修正後】
アラタ
「だ~か~ら~~!!」
「第7話 それぞれにかかえるもの」よりアラタの台詞。
「警覺心」(ここでは「警覚心」となっている。)は「경각심」という単語を直訳した韓国語独自のフレーズ。警戒心ではない。修正版では、日本語に置き換えられる言葉が見当たらなかったのかまるまる削られている。
意味は「気を引き締めて注意深く調べて警戒する気持ち」らしい。[2]
【修正前】
フィーナ
「大丈夫デス!神木祭で使う花火は、かなり大きな花火なので、ある程度仕込んでありマスから!ちょっと火がついたぐらいじゃ打ち上がることはないデス!」
【修正後】
フィーナ
「だ、大丈夫デス!神木祭で使う花火が超巨大!ちょっとやそっとの火では、打ち上がりマセン!」
「第9話 このお祭りは誰のもの?」より朝比奈フィーナの台詞。
誤って花火に火がついてしまった場面での台詞だが、修正前は「ある程度仕込んである」という発言に対して何を仕込んだのか詳細が不明で、修正後で判明するかと思いきやまさかのカット。
結局何を仕込んだのかはフィーナのみぞ知る結果となった。
今回のシナリオテキストの修正により、実質的にローカライズにより手が加えられているものとそうではないもので本記事のように比較して読むことが出来るという、かなり稀なシナリオとなった。
特にメインストーリーのシナリオテキストなどは海外産ゲームということを忘れさせるほどの秀逸な翻訳がなされており、最近のシナリオでは日本独自のスラングなどもシナリオに取り入られているため、ブルーアーカイブの開発チームの翻訳の質の高さを身をもって体感したプレイヤーも少なくない。
逆にこれまでリリースされてきたストーリーの中で、いわゆる「ガバガバ翻訳」と呼ばれるような箇所は非常に少なく、以前から国産ゲームじゃないのにローカライズが完璧すぎると話題に上がっていた。そんなゲームだったからこそ今回の翻訳がより違和感の強いものなったと考えられる。
公式のアナウンスでもあった通り、ブルーアーカイブのローカライズは、これ以降は以前と同じ方針に戻っている。
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 08:00
最終更新:2025/12/06(土) 08:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。