にぎにぎと ゆきゆきて 単語

ニギニギトユキユキテ

7.5千文字の記事

にぎにぎと ゆきゆきて』とは、スマートフォンゲームブルーアーカイブの期間限定イベントである。

概要

開催期間

2024年3月27日2024年4月11日
2025年5月14日2025年5月21日 (復刻)

参加条件

任務2-3クリア済み

イベント方式

カードめくり

PUキャラクター

ミカ / 春日ツバキガイド)
朝比奈フィーナ(ガイド)※復刻時に実装

2024年3月27日から4月11日まで開催されていた期間限定イベント

2024年3月24日に行われた公式生放送ブルアカらいぶ!はるうらら、新生活の準備いかがですか?SP」にて情報開された。
イベントを機に実装された里ミカは、名前自体の初出はお祭り運営委員会のグループストーリーで、登場を果たしたのは「出張海の家FC計画」である。ここから実装までに616日を要した。
また、春日ツバキ朝比奈フィーナの別衣装3キャラ化したのもこのイベントである。

一方イベントメインチルでも確認でき、ストーリーに登場する夜桜キララと旗見エリカ、勇美カエデガイド)は実装されなかった。夜桜キララに関してはイベント開催から約1か後に実装されている。
イベント復刻時には実装されるか話題に上がったが、選ばれたのは朝比奈フィーナだった。
なお、旗見エリカに関してはティザー登場キャラクター(2020年7月17日)かつクローズベータテスト版(同年8月6日)から登場しているのにも関わらず未だに実装されていないキャラクターである。実装期間は驚異の約1,800である。

シナリオテキストに関して、日本語不自然さなどからかなりの批判を受けた作品であり、シナリオローライズを一から見直し、後日シナリオテキストが大幅に修正されたイベントとして多くのプレイヤー記憶に残っている。(後述)

イベント紹介

百鬼夜行修学旅行にやってきたゲヘナ生徒たち。

一方、何の準備もできぬまそれを迎えることになったお祭り運営委員会!

観光グルメ、そして大乱闘

彼女たちは果たして、やんちゃなゲヘナ生徒たちをガイドすることができるのか!?

2024年3月26日15:01 ブルーアーカイブ公式X(@Blue_ArchiveJP)のツイートより引用exit

ブルーアーカイブ 5th PVexitゲヘナ学園百鬼夜行修学旅行に行くシーンが映っており、それがイベントとして実装されたものである。
イベントキーキャラクターである里ミカは、グループストーリーにて「ゲヘナ地区のお祭りの調に行っている」と言及されてたため一応繋がりはある模様。

「はい、それは良い選択です!」

イベントを語るに欠かせないフレーズとして、里ミカ名言(?)である「はい、それは良い選択です!」が挙げられる。

これはイベントショップにて、ドロップアイテムと商品を交換した際にランダム再生されるボイスのうちのひとつで、まるで外国語日本語に直訳したような不自然さが立つ台詞である。

ブルーアーカイブNexon Gamesという韓国の会社が開発しており、それをYostarという日本企業ディベロッパーとして運営を行っている。ストーリーNexon Gamesシナリオを書き、それをYostar翻訳するという形で制作していた。よって元々(おそらく)韓国語で書かれていたものを日本人でも読めるようにローライズしているのだ。

他の台詞には「わあ、私でもそれを選んだと思います!」や「私、うまくやれるでしょうか?うまくやれているでしょうか……?」などがあり、ガバガバ翻訳ちょっぴりおかしな翻訳立っている。
なお、これら全て里ミカ台詞である。ウミカ……。

特に「はい、それは良い選択です!」は多くのプレイヤーの印に残り、ミカの代名詞として定着してしまった。Xで検索するとexitミカの画像や関連するポストが大量に投稿されているのが確認できる。

ローカライズについて

なぜこのような翻訳が生まれたのか。これについてはブルーアーカイブ公式がX上で言及している。

いつも「ブルーアーカイブ」をプレイしていただき、ありがとうございます
現在開催中のイベント「にぎにぎと ゆきゆきて」のシナリオテキストに関して、
先生方(=ブルーアーカイブユーザー)の混乱を招き、ご心配をおかけする事態となってしまい、大変申し訳ございません。

本来であれば、先生方のご意見が届いた時点でご説明すべきではありましたが、より継続的に安心して「ブルーアーカイブ」を楽しんでいただくため、内部における今後を含めた実装スケジュール調整及びこの後ご説明させていただく更新対応についての議論に時間を要してしまいました。
結果として一週間も経ってからのご報告となってしまったことを、心よりお詫び申し上げます。

まず本イベントシナリオテキストに関する問題の発生経緯をご説明させていただきます
かねてからコンテンツ実装の際に、ローライズ及びカルチャライズを行う過程で「原作の意図・設定を十分に反映されていないものになっているのか」という点が幾度も議論・協議されていました。
議論を重ねた結果、本イベントにて、一度ローライズ及びカルチャライズ段階で手を加えていた要素を排除した形のシナリオテキストをお届けすることを決定いたしました。
このような新しい試みに対する不安はありましたが、原文をよりダイレクト提供することで、作品への理解の深化につなげられるかもしれないと考えておりました。

しかし、従来と較して、先生方にイベントを十分にお楽しみいただけない結果になってしまったと認識しております。
つきましては、この事態を重く受け止め、至急各所への確認と緊急対応作業を進めており、まず現在開催中のイベントシナリオを、4月5日(金)のアップデートにて、本イベント以前の調整方針に可な限り沿う形のシナリオテキスト更新いたしました。
そして、4月11日(木)実装予定のメインシナリオ更新及び、今後提供予定のシナリオについても、最大限に努力を果たし、ご満足いただけるサービス提供のために、努めてまいりたい所存です。

今回は、先生方に多大なるご心配をおかけしたお詫びとして、下記を配布いたします。

輝石×1200 (=ブルーアーカイブガチャ10連分)

改めて今回のシナリオテキストの件について先生方にご心配をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。
今後はより一層気を引き締め、先生方が生徒との物語を楽しむことができるよう尽力してまいりますので、引き続き「ブルーアーカイブ」をよろしくお願いいたします。

2024年4月5日17:22 ブルーアーカイブ公式X(@Blue_ArchiveJP)のツイートより引用、一部加筆exit

かな~~~り長い文章のため読むの諦めた方へ、ざっくり要約するとこのようになる↓

以前からブルアカストーリー原作(韓国語シナリオ)と日本語シナリオ若干内容が違ってたのが問題として上がっており、それを改善するために「にぎにぎと ゆきゆきて」から翻訳を見直しました。

これで、シナリオをより原作に近い形で楽しんでいただけると思いましたが、予想以上にシナリオ翻訳がとんでもないことになったので4月5日アプデで従来の翻訳に戻しました。

これからも従来通りのプロセス翻訳を行います。

詫び石は1,200個です。

実は、里ミカ台詞だけでなくイベントシナリオ全体が不自然翻訳だらけであったことが判明。

当時、イベントシナリオを読んだユーザーからかなり読みにくいと不満が続出していた。シナリオの評判が高いブルーアーカイブにとってはかなり致命的なことであり、これを踏まえ運営は約一週間(正確には9日)後にお詫びと共にシナリオアップデートを行っている。

修正前のシナリオを知らない人も多いと思うので補足するが、この「シナリオ更新」は一部を変更した……というレベルではなく、「別のシナリオライターになった?」と思うレベルの大修正が行われている。というかほぼ全文が加筆や修正、何らかの修正がなされている。イベントシナリオの表題すらも修正されている。

現在ゲーム内で閲覧できるシナリオは修正後のものであり、修正前のシナリオは閲覧することができない。

なお、「はい、それは良い選択です!」などは恐らくがあてられている箇所であったため修正されなかった。修正せずにそのままにする……それは良い選択です

本記事では修正された箇所について解説したいが、とんでもない量になるため、修正前が特に不自然であった箇所や話題に上がった箇所をピックアップして記載する。

修正箇所① 「僭越ながら……」

【修正前】
カホ
「静かで、事故く、騒動劇も起こらず、それに隣には……。

はぁあああ……僭越ながら、このまま時間が止まってしまえばいいのに……。」

【修正後】
カホ
「これといった事件や事故し。
静かで落ち着いた時間、その上、何より隣には——

このまま時が止まってしまえばいいのに……。」

プロローグ 青天の霹靂予感」より桑上カホの台詞
「僭越ながら」という言葉がかなり引っかかっていたが修正後シナリオではしっかり削除されている。「時間が止まってしまえばいい」という言い回しはちょっとな感じがするが、ここも「時が止まってしまえばいい」に修正された。

修正箇所② 「~受け。」

【修正前】
カホ
「それに加えて、私は先ほどゲヘナ風紀委員会から百花繚乱紛争調停委員会との業務会談および立ち合い要請のお知らせを受け。

私たち陰陽部と百花繚乱の間の実務の協議体を構成するように頼まれました。」

【修正後】
カホ
修学旅行と同時に「ゲヘナ風紀委員会」と「百花繚乱紛争調停委員会」との会合が行われる予定……。

それを私たち陰陽部がセッティングすると。」

プロローグ 青天の霹靂予感」より桑上カホの台詞
お知らせを受け。」というの文末と、かなり難解な台詞が、修正後にはすっきり読みやすくなっている。

修正箇所③ 「百花繚乱の良さ?」

【修正前】
チセ
「あ、また倒れそうになってる~。」

カホ
「いいえ……違います。チセちゃん。私はまだ倒れません。少なくともこの仕事をきちんと仕上げるまでには……。

百花繚乱の良さを!一つでも多く、ゲヘナ学園の皆さんに知らせるまでは……!」

【修正後】
チセ
「カホ、フラダンス練習中~?」

カホ
「いえ、眩暈がしてるだけです……
チセ様の前で倒れるわけには。

それに、この事態を疎んでいる訳でもありません。
何せ観光が自慢の百鬼夜行修学旅行先に選んでくれたのですから、
これは頑らねば……!」

プロローグ 青天の霹靂予感」より和楽チセと桑上カホのやり取り。
百鬼夜行修学旅行の話から唐突に「百花繚乱の良さ」というワードが飛び出しているが、おそらく百鬼夜行の間違いだと思われる。修正後ではしっかりと百鬼夜行と書き直されている。

修正箇所④ 「物理的、精神的」

【修正前】
ニヤ
「というわけでよろしくね~、お祭り運営委員会の皆さん。

物理的には一緒にいられないけど、精神的には皆さんのそばにいるから~にゃはは~」

【修正後】
ニヤ
「ま、というわけでよろしくお願いしますね。
お祭り運営委員会のみなさん♪

そばで手助けはできませんけど、心だけは近くにおりますので~
にゃはは。」

第1話 正で良い感じの」より地ニヤの台詞
物理的」「精神的」と言いたいことは分かるが、かなり不自然すぎた台詞。修正後ではニュアンスをうまくくみ取った文章になっている。

修正箇所⑤ 「体験!」

【修正前】
フィーナ
「デハやっぱり!ここでは任の王道から始まって!映を活用した任侠体験!

義理と友情体験!悲壮さと覚悟と決断の場体験!体験!体験!体験!デハ!?

【修正後】
フィーナ
「ではフィーナから提案デス修学旅行といえば、やはり友情
一度きりの青春思い出!となれば……!

義理と人情に満ちた、映画での任侠体験漬けというのは!?

第1話 正で良い感じの」より朝比奈フィーナの台詞
修正前の台詞では「体験!」というワードが6回も繰り返されており非常に読みづらかった。修正後では「たくさん体験させる→体験漬け」という言葉の置き換えが行われており、少ない文字数でまとめることが出来ている。

修正箇所⑥ 「ウミカの普段の書類作業」

【修正前】
ミカ
「はい?行政処理業務?それなら確かに、社長がいる時にもたくさん分担しましたが……。

わかりました、先生。まず思い浮かぶ書類リストから整理してみようということですね?

今思いつくだけでも……基本計画書や金額算出予想書、見積書と事業提案要請書、スケジュール表と配置図、献立表、総合診断表、施設状況表、随意契約または競争契約書……。」

【修正後】
ミカ
「私の普段の作業……書類周り、でしょうか?

た、確かに。それすらもまだ処理してないので……。

全体の計画書はもちろんのこと、移動手段や食事の手配やら、細かいものを挙げるとキリがありませんが……。」

第1話 正で良い感じの」より里ミカ台詞
ここの台詞では大量の書類の名前が陳列しており、知識がない人にとっては何がなんだか状態に。修正後では分かりやすい物だけ軽く触れ、残りを全て「細かいもの」とし台詞量をバッサリ削ぎ落している。
なお、修正前のシナリオではこのような専門用語を陳列している場面が数回出てくるが、修正によって全て削ぎ落とされている。

修正箇所⑥ 「イブキちゃんも行くの?」

【修正前】
イブキ
お姉さんたち~!気をつけていってらっしゃい~!」

エリカ
「あ、イブキちゃん!」

キララ
「行ってくるね、イブキちゃ~ん!」

イブキ
「違うよ~!イブキも一緒に行くんだよ~!」

【修正後】
イブキ
「わーい、しゅっぱーつ!」

エリカ
「あ、イブキちゃん。」

キララ
イブキちゃん、じゃあねー!行ってくるね~!」

イブキ
「え、イブキも一緒に行くんだよー!?

「第2話 Like a roller coaster」より丹花イブキ、旗見エリカ夜桜キララのやり取り。
修正前では、丹花イブキの前後の台詞が噛み合っておらず不自然なやり取りになっていた。修正後は一部の台詞を丸々変更することにより違和感を解消している。

修正箇所⑦ 「馬子にも衣装」

【修正前】
カエデ
「へへへ。どう、先生?これなら十分大人レディーみたいに見えるよね?」

選択肢子にも衣装って、この時のための言葉だったのか……!」

【修正後】
カエデ
「えへへっ、どうかな?
私、いつも以上の大人レディーって感じじゃない?」

選択肢々しくて大人っぽい!最高!」

「第2話 Like a roller coaster」より勇美カエデ先生のやり取り。
今回のイベントシナリオの修正を決定的にした箇所である。子にも衣装」とは、日本ではどんな身分の人間であっても外見さえよければ立に見えるというであり、褒め言葉ではない。それどころか他人に対して使うと非常に失礼な言葉にあたるため、この場にいてかなり不適切な発言である。

韓国語でも似たようなニュアンスで「옷이 날개다」という言葉が存在するが、日本と少し違う意味で使われており[1]、これを直訳した結果このような台詞が生まれたと推測されている。

修正箇所⑧ 「水平滑り台」

【修正前】
ゲヘナ生徒E
「こうなった以上、ここの床全体をできるだけ磨いて、一つの滑り台を作っちゃおう!」

【修正後】
ゲヘナ生徒E
「一か所じゃなくて、全面滑り台にしちゃえばいいの!」

第3話 この出会いはどこまでも」よりゲヘナ生徒Eの台詞
ストーリー実装当時より扱いされていた「一つの滑り台」の箇所である。滑り台ってなんなんだ……?

修正箇所⑨ 「警覺心」

【修正前】
アラタ
「だ!か!ら!もう少し確実に警覚心を持ちなさいよ!!!」

【修正後】
アラタ
「だ~か~ら~~!!」

「第7話 それぞれにかかえるもの」よりアラタの台詞
「警覺心」(ここでは「警覚心」となっている。)は「경각심」という単語を直訳した韓国語独自のフレーズ心ではない。修正版では、日本語に置き換えられる言葉が見当たらなかったのかまるまる削られている。
意味は「気を引き締めて注意深く調べて警する気持ち」らしい。[2]

修正箇所⑩ 「何かを仕込むフィーナ」

【修正前】
フィーナ
大丈夫デス!神木祭で使う花火は、かなり大きな花火なので、ある程度仕込んでありマスから!

ちょっと火がついたぐらいじゃ打ち上がることはないデス!」

【修正後】
フィーナ
「だ、大丈夫デス!神木祭で使う花火巨大!

ちょっとやそっとの火では、打ち上がりマセン!」

「第9話 このお祭りのもの?」より朝比奈フィーナの台詞
誤って花火に火がついてしまった場面での台詞だが、修正前は「ある程度仕込んである」という発言に対して何を仕込んだのか詳細が不明で、修正後で判明するかと思いきやまさかのカット
結局何を仕込んだのかはフィーナのみぞ知る結果となった。

反響

今回のシナリオテキストの修正により、実質的にローライズにより手が加えられているものとそうではないもので本記事のように較して読むことが出来るという、かなり稀なシナリオとなった。

特にメインストーリーシナリオテキストなどは海外ゲームということを忘れさせるほどの秀逸な翻訳がなされており、最近のシナリオでは日本独自のスラングなどもシナリオに取り入られているため、ブルーアーカイブ開発チーム翻訳の質の高さを身をもって体感したプレイヤーも少なくない。

逆にこれまでリリースされてきたストーリーの中で、いわゆる「ガバガバ翻訳」と呼ばれるような箇所は非常に少なく、以前からゲームじゃないのにローライズ完璧すぎると話題に上がっていた。そんなゲームだったからこそ今回の翻訳がより違和感の強いものなったと考えられる。

公式アナウンスでもあった通り、ブルーアーカイブローライズは、これ以降は以前と同じ方針に戻っている。

関連動画

関連静画

関連項目

脚注

  1. *参照サイト옷이 날개다とは、馬子にも衣装の韓国語ページ | 韓国語辞書Kpedia(ケイペディア)exit
  2. *参照サイト警戒心とちょっと違う警覚心。 ”경각심" | かわいい韓国語・ハングル(귀여운 한국어・한글)exit
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