ヴァンラーレ八戸FC 単語

ヴァンラーレハチノヘエフシー

6.4千文字の記事

ヴァンラーレ八戸FCとは、青森県八戸市十和田市三沢市・五戸町・三戸町・階上町・南部町おいらせ町・田子町・新郷・七戸町・六戸町・東北町・野辺地町・横浜町・六ヶ所ホームタウンとするJ3リーグ所属のサッカークラブである。

チームの呼称は「ヴァンラーレ八戸」。

概要

日本プロサッカーリーグ
ヴァンラーレ八戸
基本情報
創設年 2006年
クラブカラー
所属 J3リーグ
ホームスタジアム ライフーズスタジアム[青森県八戸市]
ホームタウン 青森県八戸市十和田市三沢市・五戸町・三戸町・階上町・南部町おいらせ町・田子町・新郷・七戸町・六戸町・東北町・野辺地町・横浜町・六ヶ所
前身 ・南郷FC
八戸工業SC
サッカークラブテンプレート

2006年八戸工業SCと南郷FCが統合して創設。東北リーグ2部からスタートし、2013年Jリーグ準加盟クラブとして承認され、2019年Jリーグに加盟。

チーム名はイタリア語で「起」を意味する「デリヴァンテ」と「南の郷」を意味する「アウストラーレ」を組み合わせた造語で、チームの起は「八戸と南郷」にあるという意味が込められている。

クラブエンブレムは、八戸と南郷の特産物である、イカとその足を南郷のそばに見立ててボールをキャッチしている。背景八戸、南郷のをあしらっている。

クラブマスコットは、八戸スルメイカ妖精という設定の「ヴァン太」。

ホームタウンはプライフーズスタジアム(八戸市多賀多運動天然芝球技場)。略称プラスタ。当初は八戸市のみがホームタウンだったが、現在青森県下北地方を除く南部地方(県南地方・三八上北)全域の311町2に拡大している。

歴史

前史

元々は旧・南郷にあった南郷FCというサッカーチーム体。南郷2005年八戸市に編入されると、翌2006年八戸工業サッカークラブ八戸工業SC)と合併して現在チームが出来上がる。

トップチームの前身は八戸工業SCである。これはヴァンラーレ発足当時(2006年)のカテゴリにおいて、八戸工業SC東北リーグ2部北所属で、南郷FC青森県リーグ1部所属であったため。南郷FCトップチームヴァンラーレのセカンドチームヴァンラーレS八戸」として活動していくが、その後消滅した模様(具体的な解散年は不明・・・というかそもそもクラブ体である八戸工業SCと南郷FC、両方の創設年自体すら不明である)

2008年Jリーグ参入の意思を表明はしたが、なかなか東北2部リーグから上がれなかった。2011年には東日本大震災のために南北が統合された統一2部リーグで全勝優勝を飾るが、やはり震災ので1部リーグから降格チームが特例で出なかったために1年足踏みを強いられる。

2012年にようやく東北1部リーグ昇格を決めると、Jリーグ2013年はいきなり2位に食い込む(優勝したグルージャ盛岡とは勝ち点で並んでいた)。この年にJリーグ準加盟が承認され2014年発足のJ3リーグ参入の意思を見せていたが、スタジアムで要件を満たせずに、JFLへと回ることになった。

2015年でのJFL初タイトル、そして初チャンピオンシップ出場。しかし・・・

2015年アスルクラロ沼津監督であった望月一仁が就任すると、中位に彷徨ってた前シーズンとは打って変わって不敵なチームに生まれ変わる。

1stステージは途中まで中位に彷徨っていたが、前シーズン優勝Honda FCにアウェイ完封勝ちし、また、ソニー仙台FCFC大阪など上位が勝ちをこぼすなどのこともあり、最終節前の第14節で首位に浮上、そして最終節の第15節にて、勝って猛追してきたHonda FCを、そして得失点差でソニー仙台を、それぞれ振り切って勝ってステージ初制覇&年間成績2位以内を確保。あとは、J3ライセンスの確保と年間のホーム均観客動員数2,000人以上をクリアするだけのはずだったのだが・・・

9月24日、そのJ3ライセンスを確保するには至らなかった。それは新しいホームスタジアムとして申請していた球技場の完成2016年10月であったのが原因だった(なお、この年のJ3昇格は、ライセンス不交付であった八戸が年間成績2位以内を確保したために1だけになった)。

その後、2ndステージは6位に終わり、年間勝ち点は4位となる。なお、年間のホーム均観客動員数は1,000人にすら及んでおらず散々な結果となった。

JFLチャンピオンシップでは2ndステージ覇者ソニー仙台との東北ダービーとなった。第1戦では1-0とレギュラーシーズンでは勝てなかった相手に完封勝ちするも、第2戦にて後半に失点し合計得点1-1となる。延長戦突入も決着付かず、PK戦となったが、サドンデスまでにもつれた結果、ソニー仙台に年間王者を譲る結果となった。

念願の参入に向けて(2016年~2018年)

2016年は元サッカー日本代表市川を獲得。1stステージまで負けなしで進んでいたが、その後はを落として5位。2ndステージは8位に終わり、年間順位は7位で終えた。この年を以って望月一仁監督は退任し、市川も現役を引退した。なお、この年の10月ダイハツスタジアムが完成こけら落としされた。これにより初めてJ3ライセンスが交付される。

2017年は柱哲二が監督に就任。1stステージは5位で折り返し2ndステージでは条件付きながらもJ3参入が見えてきたが、最終節の対栃木ウーヴァFC戦で敗戦し惜しくも逃した。これを理由に柱哲二は監督を辞任。

2018年ラインメール青森監督を退任した監督に就任。同時にラインメール青森から酒井大登・中村太一・秋吉を獲得。1stステージは3位で終え、11月の対ヴィアティン三重戦で勝利してJ3参入の条件の一つであるJFL年間4位以内を達成。最終節の対テゲバジャーロ宮崎戦で同じくJ3参入の条件の一つである均入場者数2,000人を達成し、J3参入の条件を達成。1週間後の理事会でJ3参入が承認された。

J3(2019年~2025年)

2019年

J3参入は達成できたものの、JFA認S級コーチライセンスを持っている者でなければ監督になれないと規定されているため、ライセンスを所持していない監督を退任し、強化本部長に就任。代わって藤枝MYFCを退任した大石篤人が監督に就任。

良一、三田尚希、小牧成、上形洋介金子優希シーズン途中に差波勇人が加入。

3月の開幕から6月までホームで勝ちが挙げられずにいたがアウェイでは9勝3分5敗と勝ち越し、総合的に14勝6分14敗で10位の成績を収めた。

監督大石篤人が契約満了で退任。代わってMIOびわこ滋賀揮していた中口史が監督に、強化本部長ヘッドコーチに就任。

2020年

新型コロナウイルス6月27日に開幕。第4節までは2勝2敗とそれなりの滑り出しを見せたが、17節から22節まで6連敗を喫し、10月10日中口監督の今季限りでの契約満了を発表(事実上の解任)。それからはヘッドコーチを務めていたチーム揮。

最終的には8勝9分17敗で15位の成績を収めた。

のS級ライセンス取得に処がついたため、改めてヴァンラーレ八戸の監督に就任することが発表された。

2021年

前半戦の第15節終了時点で5勝5分4敗と勝ち越し。天皇杯ではJ1チーム横浜FCを倒すジャイアントキリングを演出。

8月に前半戦の好調を支えた哉が水戸ホーリーホックへ移籍。

8月28日からの後半戦が始まると大失速をし、2-7や0-5など一三スコアほどではないにしろ、サッカーとは思えないスコア記録

最終的には7勝8分13敗で15チーム中13位の成績を収めた。

2022年

開幕3試合で初勝利を挙げたものの、最初の10試合で2勝1分7敗と大きく負け越してしまう。第12節のガイナーレ鳥取戦に0-3で敗すると、翌日監督の退任が発表される。

後任にタイクラブコーチを務めていた志垣良が就任。しかし7月に4連敗、8月から9月にかけて3連敗と低迷が続き、第24節の時点で下から2番の17位に低迷していた。

ところが、第25節のFC岐阜戦に勝利し連敗を止めると、そこから3連勝と息を吹き返す。最後の10試合は8勝2敗とそれまでの低迷がのような上位チーム並の好成績を残す。

最終的には14勝1分19敗で18チーム中10位の成績を収めた。

2023年

志垣監督FC大阪監督に就任したため、後任にはJリーグ豊富監督経験を持つ石が就任。厳しいフィジカルトレーニングで知られる指揮官チームらしく、爆発力はないものの走り負けないしぶといサッカーで奮闘。前半戦は10位と中位で終える。

後半戦も中位に位置しながらも上位勢に喰らいつき、終盤戦になるまでJ2昇格の可性を残していた。第37節には優勝を決めた愛媛FC勝利。また、2位となった鹿児島ユナイテッドFCにはシーズンダブル記録するなど、上位キラーぶりがった。

最終的には15勝11分12敗で20チーム中、7位とクラブ史上最高成績を残し、J3では初めて一桁順位でシーズンを終えた。

2024年

石崎体制2年2024年スタートダッシュに失敗し、第10節の時点では降格圏の19位に低迷。しかし5月になってが先行すると、第18節からは4連勝を記録。手堅く勝ち点を重ねる石崎監督チームらしい戦いぶりでJ2昇格プレーオフ進出が手の届く位置にまで浮上する。

終盤戦に入って負けないものの、勝ち切れない試合が続き、第37節で3位の富山との試合に敗れた時点で残り1試合を残してプレーオフ進出の可性が消滅。チーム火力不足がき、最後は11位に終わる。

この年を最後に地域リーグの時代から16年間在籍していた新井山祥智が現役を引退

2025年

2025年シーズンは開幕当初こそ躓きがあったものの、徐々に堅守を武器にしたスタイルがうまく噛み合うようになり、第10節から3連勝を果たすことで上位へと浮上。以降は安定した戦いで昇格争いに加わっていく。第17節からは破の7連勝によって首位に浮上。第28節からも5連勝を記録し、J2昇格はほぼ確実なものとなっていた。

ところが、第33節での栃木シティとの首位攻防戦に敗れると、ここからチームは急失速。第37節まで5試合勝利が続き、首位の座も奪われるどころか3位のFC大阪にも迫られる事態になる。それでも最終節で琉球相手に引き分け、何とか2位の座を死守し、J3参入8年で悲願のJ2リーグ昇格を決める。失点数23はリーグ断トツの最小失点だった。

主なタイトル

現在の所属選手

背番号 Pos. 選手名 生年月日 加入年 前所属 備考
- 監督 1958.3.14 2023 カターレ富山 監督
5 MF 稲積大介 1997.5.8 2023 高知ユナテッドFC
7 MF 佐藤 1997.9.25 2023 ソニー仙台FC
8 MF 音泉 1996.7.7 2024 AC長野パルセイロ
9 FW 澤上 1993.10.8 2025 福島ユナイテッドFC
11 DF 1996.6.9 2024 福島ユナイテッドFC
13 GK 大西(C) 1990.7.29 2023 鹿児島ユナイテッドFC
14 FW 妹尾直哉 1996.8.15 2023 ガイナーレ鳥取
15 DF 速水修平 2000.11.11 2025 いわきFC
16 MF 鏑木瑞生 2000.5.28 2024 いわきFC
17 FW 佐々木 1998.12.10 2025 FC岐阜
18 FW ピーダーセン世穏 1997.12.12 2025 Y.S.C.C.横浜
20 DF 広大 1999.8.10 2023 SC相模原 【レ】
21 MF ターレス 2001.6.29 2025 徳島ヴォルティス 【レ】
22 DF 白井達也 1997.4.25 2025 FC今治
24 MF 澤陸 2003.7.31 2025 八戸学院大学(在学中) 【特】
25 GK 谷口裕介 1995.8.15 2023 ブリオベッカ浦安
26 MF 高橋 1999.9.20 2025 AC長野パルセイロ
27 MF 國分 1995.5.14 2022 ブラウブリッツ秋田
29 DF 大樹 1995.8.9 2024 カターレ富山
30 FW 井波勇太 2002.8.29 2025 札幌大学 【卒】
34 MF 杉浦文哉 1999.9.23 2025 水戸ホーリーホック 【レ】
39 DF 近石哲 1989.1.31 2018 奈良クラブ
45 MF ガブリエル・エンリケ 2002.7.24 2025 カターレ富山 【レ】
47 MF 坂峻 1998.12.27 2025 Y.S.C.C.横浜
61 MF 安藤 1991.8.28 2024 カターレ富山
80 FW 永田一真 2000.4.26 2024 テゲバジャーロ宮崎
82 GK 後東尚 2002.4.26 2025 Y.S.C.C.横浜 【レ】
95 FW 流星 2003.11.20 2025 ガイナーレ鳥取
99 FW 中野 1995.7.23 2025 アスルクラロ沼津 【レ】

※備考欄は【】=全移籍での加入、【レ】=レンタル移籍での加入、【復】=レンタル先からの復帰、【新】=新任の監督、【昇】=トップチーム昇格、【卒】=新卒での加入、【特】=特別定選手、【2】=2種登録、【H】=ホームグロウン選手

過去に所属した主な選手

歴代監督

監督 在任期間 備考
寺地一美 2006年2008年
2009年 選手兼任
中村 2009年
山田 2010年2014年 東北リーグ2部優勝(2011年)
JFL昇格(2013年)
望月一仁 2015年2016年
哲二 2017年
2018年 J3昇格(2019年)
大石篤人 2019年
中口 2020年
2021年2022年6月
志垣良 2022年6月11月
2023年 J2昇格(2025年)

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