地獄先生ぬ〜べ〜とは、1993年から1999年にかけて集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載されていた少年漫画である。
原作:真倉翔・作画:岡野剛。単行本は全31巻、後に描き下ろしエピソードも加えた文庫本全20巻が刊行された。連載終了後もスピンオフや続編といった新作がたびたび執筆されている(後述)。
1996年にはテレビアニメ化され、劇場版やOVAも製作された。テレビアニメ版は2015年1月よりニコニコ動画でも公式配信されている。
また2014年10月には実写ドラマが放送されていた。
2025年には再度アニメ化がされ、同年7月より放送されている。こちらもニコニコ動画で公式配信されている(1話無料、最新話が期間限定無料)。
漫画のジャンル自体はオカルトコメディと位置付けられているが、ホラー描写も本格的であったことから子供たちにトラウマを植えつけた作品としても認知度が高い。そのため、動画では「これトラウマw」などのコメントも多い。
1990年代の『週刊少年ジャンプ』を支えた人気漫画の一角。霊や妖怪が登場する類似したジャンルの作品は他に「幽☆遊☆白書」があったが、「幽白」がバトルメインだったのに対し、「ぬ〜べ〜」は純粋なホラーものとして始まった。基本的に1話完結式で、怪談や妖怪、都市伝説、UFOやUMAなど、オカルトなテーマを幅広く扱っている。
東映アニメーション製作によりTVアニメ化もされている(後述)。また、プレイステーションでゲーム化もされている。
現在の『週刊少年ジャンプ』などの少年誌では掲載できそうにないエロシーンも多く、胸や局部にジャンプマークを貼り付けて自主規制を行いつつ、全裸の女の子が登場するシーン等が有名。
しかしその一方で、妖怪などはやたらと写実的な劇画調で描かれており、見開きの2ページを丸ごと使って妖怪の顔を描写したり、モノローグなどでモブの子供がさらっと妖怪に襲われ死んでいたりするなど、グロいシーンにおいても今の少年誌には掲載できなさそうなものも多く、あらゆる面で特徴が立っている為、作品内のバランスは意外と取れている。
連載後半は怪奇物というよりも、バトルメインの話や連続モノが増えていった。ギャグ・コメディ漫画がバトル漫画へとシフトするという、いわゆる「ジャンプのテコ入れ」としてではなく、作者自身が人気取りのためにやった模様。一応伏線はすべて回収して大団円を迎えている。
後に発売された文庫版では、描き下ろしで再登場までの間のゆきめの話が補完された。
連載終了後、文庫本に描き下ろし新作漫画が収録されたのをはじめとして、いくつかスピンオフや続編といった新作が描かれている。
本作で登場したイタコ霊媒師・葉月いずなを主人公としたスピンオフ作品。
2007年から2011年まで「現代都市妖鬼考 霊媒師いずな 〜the spiritual medium〜」として『オースーパージャンプ』や『スーパージャンプ』に連載されていたが、『ビジネスジャンプ』との統合に伴う『スーパージャンプ』の休刊により、タイトルを「霊媒師いずな Ascension」と改題し、後継雑誌の『グランドジャンプ』に移籍、さらに『グランドジャンプ』増刊誌の『グランドジャンプPREMIUM』に移って2018年の休刊まで連載された。
『スーパージャンプ』系列の連載が第1部、『グランドジャンプ』系列の連載が第2部となっている。第1部・第2部がそれぞれ全10巻、休刊に伴う未収録作品が3話あり、未収録分は「霊媒師いずな 特別編」として電子書籍化されている。
前作「ぬ~べ~」より3年後を舞台としているが、途中までは前作のキャラクターは玉藻を除いてほとんど登場せず、いずなも謎の女子高生として描かれているため、「ぬ〜べ〜」との繋がりはほとんどないような状態であったが、第2部の途中より前作との繋がりが明らかとなった。
青年誌連載のためか、エロいシーンが多くなっている。
逆に恐怖シーンは少なく、どちらかといえば現代社会の病理や、人情ネタを扱った話が多い。
舞台を前作より12年後に移し、再び鵺野鳴介が主役を務める作品。
「地獄先生ぬ〜べ〜NEO」は、『グランドジャンプ』系列にて2014年より2019年まで連載された。単行本は全17巻。
また、「NEO」は連載途中の2016年に『最強ジャンプ』に出張掲載され、その後正式連載に昇格。『グランドジャンプ』版との同時連載となった。
『最強ジャンプ』版は途中より「地獄先生ぬ〜べ〜S」と改題。こちらは2021年まで連載されたが、最終回はYouTubeでの公開となった。全4巻。
前作との繋がりが少なめであった「霊媒師いずな」と異なり、大人となった5年3組の生徒達やかつての童守小学校教師陣が登場している。特に稲葉郷子は5年3組の副担任となり準レギュラー化しており、実質本作におけるヒロインのような立ち位置になっている。
前作より12年後とはいうものの時代設定は連載開始当時に合わせており、そのため前作で細かく設定されていたキャラの生年設定は「NEO」では「19XX年」となっている。
学級崩壊やモンスターペアレント、ネグレクトなど時代に合わせた児童を取り巻く社会問題や時事ネタも取り扱っており、序盤は若干暗い部分もあるものの、生徒達の悩みを解決して打ち解けはじめてからは明るいノリの話も多くなっていく。
「地獄先生ぬ~べ~怪」は『最強ジャンプ』2025年6月号より連載中。同誌2024年9月号掲載の読み切りを前日譚としている。怪談が起きた時代へ飛ばされた5年3組の生徒をぬ~べ~達が救いに行く話である。
「地獄先生ぬ~べ~PLUS」は『ジャンプ+』にて2025年5月14日より6月25日まで短期集中連載された作品である。単行本全1巻。作者によれば、本編の中にあっても不思議はない「プラス」の話を描いているとのこと。
「PLUS」最終話は「NEO」の未来を広たちが垣間見る話となっており、「NEO」との繋がりが示唆されている。
「PLUS」「怪」は原作のその後を描いた「NEO」「S」と異なり、再び広たちがクラスメイトの話となっている。ただし、現代に合わせた描写(スマホや生成AI等)が登場する。
この他、DVDやBlu-rayボックスの特典で描き下ろし漫画も執筆されており、DVDボックス特典の「一夜だけの復活」は単品で電子書籍として発売されている。
1996年4月~1997年6月にテレビ朝日系の土曜日19時半枠で全国放送。全48話だが、後にTVSPが1998年に放送されたためこれを併せて全49話とする事もある。東映アニメーション製作。
一応ゴールデンの番組の為か過激なエログロ要素はマイルド改変或いは排除されている為、序盤のお色気エピソードでよく話題になる速魚や弥々子河童等は未登場である。しかし作風は概ね原作の雰囲気を丁寧に描写しており、作画も大手の東映動画らしく高い水準を維持しており評価が高い。
妖怪に動きやうめき声が付いたことや、アニオリ描写の追加によって原作よりも恐ろしい事になっている描写(どどめきや人面疽など)、郷子のお風呂の描写は自主規制どころかパワーアップしているのではと言われる等、アニメにおいても今の地上波では出来ないであろう描写が結構あるのも特徴。
声優陣には当時の人気若手声優・置鮎龍太郎を主演に起用。その他の面々も比較的実力派のベテラン声優が多く起用されており、前番組である「SLAM DUNK」から続投している声優が多いのも特徴。
ビーイング系列のアーティストによる主題歌も定評があり、『バリバリ最強No.1』や『ミエナイチカラ-INVISIBLE ONE-』など、現在でも人気の高い楽曲を生み出している。
このテレビアニメ版の他、劇場版作品が1996年から1997年にかけて3作品が作られており、鬼の手等のグッズ販売も積極的に行われるなどメディアミックスの様相を呈し、作品全体としても最盛期を迎えた。
劇場版3作目以降は、後日談のOVA作品が1999年までに3作品作られた。なお、アニメ化としては最後の作品にあたるOVA3作目において、デジタル作画に移行している。
…と、原作と並んで結構な評判の良さにもかかわらず、アニメではそれ程大きなメガヒットにはならなかった。
岡野氏によれば当初はシリーズ化も視野に入れていたようだが(実際同枠の前番組「SLAM DUNK」は2年半の長期放送だった)、結局そのような事はなかった。また、1クール目以降の7月からは報道特番により、ほとんど毎月に1度以上放送が休止になっており隔週のような月もあった他、1997年5月には野球中継の影響で放送が休止するなど、全国ネットでありながら不安定な放送に見舞われていた。
これに関連して、「ぬ~べ~」のアニメ版がシリーズ化できなかった原因は実は視聴率だけではなく、1996年当時にあった外資系企業によるテレビ朝日買収騒動に関連する番組改編の煽り(当時のガンダムXの打ち切りや戦隊シリーズの枠移動)によるものとする説もあり、実際本作の後番組「忍ペンまん丸」は、番組改編期でもないのに開始1ヶ月で枠移動となった。
テレビアニメ版は2015年1月よりニコニコ動画でも公式配信されている(リンクは下記を参照)。その他各所の配信サイトでも視聴可能である。また2006年にはDVDBOXが、2021年にはBlu-rayBOXが発売されている。劇場版やOVAはこれらの作品にも収録されている。
2024年7月21日、新作アニメ制作が発表された。制作会社はスタジオKAI。アクション監督として参加した加々美高浩をはじめ、1996年版に関わったスタッフも何名か参加している。
地上波は1996年版と同じくテレビ朝日系列の「IMAnimation W」枠で23:45より放送。また、ニコニコ動画をはじめとして各種配信サイトでも配信されている。
分割2クールでの放送予定となっており、第1クールは2025年7月より放送中、第2クールは2026年1月より放送予定である。また、第1話・第2話は1時間スペシャルという形で続けて放送された。
第1話作中では赴任してきたぬ~べ~が教室に入る際に『バリバリ最強No.1』が流れ、話題になった。
主人公の鵺野鳴介は置鮎龍太郎、玉藻京介は森川智之と1996年版から引き続き続投となったが、生徒をはじめとしたキャストは一新されている。
1996年版のリブートに当たる形であるが、舞台は現代設定となっておりスマホやタブレット等が登場する他、玉藻京介や細川美樹のカラーリングが変わるなど差異も見られる。
小学校の先生である鵺野鳴介(通称:ぬ〜べ〜)は、左手に鬼の手を持つ霊能力者。
学校や町などに起こる怪現象を鬼の手などを使って解決していく。
(2025年版)
掲示板
1400 ななしのよっしん
2025/11/08(土) 21:09:34 ID: saHixTqQ9N
原作の良い要素ほぼオミットしててガッカリした
エロもホラーも感動もバトルも何もかも中途半端じゃねえか
時代設定も連載当時から現代にしたせいで言動に違和感出てたし
1401 ななしのよっしん
2025/11/20(木) 19:37:35 ID: zoBDm6fjZh
公式ページリニューアルされてるな
レギュラーだけじゃなくて準レギュラーの連中もキャラ紹介とか増えてる
1402 ななしのよっしん
2025/12/03(水) 07:54:15 ID: VkxJJXCKm6
自分が大人になったからなのか当時ぬ~ベ~に感じてたエロとホラー感を全く感じない
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/07(日) 05:00
最終更新:2025/12/07(日) 05:00
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