クリストフ・スミヨンとは
ベルギー出身の騎手であり、ブエナビスタ信者・オルフェーヴル信者である。
1997年にデビューするが、3年目(1999年)に最多勝見習い騎手になり、4年目(2000年)には1日5勝のフランス競馬タイ記録を達成するという紛れもない天才。
5年目の2001年6月3日にジョッケクルブ賞で初GI制覇を達成し、さらに翌月の7月25日には5月13日開催のプール・デッセ・デ・プーランに遡ってGI2勝目を挙げた[1]。
それ以降は、年間200勝、最多勝利騎手(リーディングジョッキー)を3回取るなど、輝かしい実績を残していく。
しかし、性格や騎乗態度に疑問符が付くところが多く、各国で降着や失格になったり、トラブルを起こしてその国に二度と来なくなったりもしている(直近では2022年9月30日のトーマ・ブリョン賞において肘打ちをかましてロッサ・ライアン騎手を落馬させた問題で、アガ・カーン陣営の主戦騎手契約が解除されている)。
性格には、子供っぽさによるものもあり、その振る舞いや言動には賛否両論がある。
2001年に初来日したが、さっそく阪急杯で降着を起こし、その暴れん坊っぷりを発揮する。
それからしばらく香港で騎乗していたが、2009年に再来日。
・ブエナビスタとの出会い
2010年にブエナビスタに出会い、その強さに惚れ込む。
天皇賞・秋で日本G1初制覇を成し遂げると
「乗りやすさならザルカヴァ(凱旋門賞を圧勝した名牝)よりも上だ」とベタ褒めした。
この後、ジャパンカップで2馬身差つけて1着入線し、ウイニングランまで行って観客を盛り上げた。ところが最後の直線でローズキングダムの進路を妨害したとして、2着に降着となる。
この結果にスミヨンは激高する。
しかし「馬に罪はない。罪を受けるのは僕だけでいい」とブエナビスタを擁護した。
2011年、東日本大震災が起こる。
その際、ちょうどブエナビスタの妹がデビュー前であり、やたら惚れこんでいたスミヨンに命名を依頼した。
日本への思いも込めて「ジョワドヴィーヴル(生きる喜び)」という名前を付けた。
・オルフェーヴルとの出会い
2012年に、三冠馬オルフェーヴルが凱旋門賞に挑戦した。
主戦だった池添騎手は凱旋門賞の経験がないので、凱旋門賞を2回勝っている(ダラカニ、ザルカヴァ)スミヨンに交代となった。
ずっと乗ってきた池添を降ろして外国人のスミヨンに渡すということで、この交代劇には批判が飛んだ。
しかしスミヨンは、オルフェーヴルがフランスに来て乗ってみた時に、「これは凄い馬かもしれない」と察したという。
前哨戦のフォア賞を快勝し、オルフェーヴルの強さを認識。
凱旋門賞では、大外18番枠という超不利な枠に入れられたが、最後の直線で大外からすごい末脚で一気に先頭に出る。
ものすごい末脚ゆえに勝利は確定かと思われたが、最後の最後で脚が止まり、ソレミアという牝馬にかわされて2着に敗北した。
この敗北にはスミヨンの早仕掛けが原因だったという批判も多く飛んだ。
しかしスミヨンも悔しかったらしく、その後のパーティで奥さんと泣いてしまったという。
親友であるメンディザバル騎手との対談で、オルフェーヴル信者っぷりをあらわにする。
スミヨン
「凱旋門賞の、本番の肝心なところで、口向きの悪さを出してしまったんだ。
オルフェーヴルは最後に疲れ果ててラチに寄ってしまったわけじゃない。
ゴール前で早めに1頭抜け出したところで、持ち前の悪癖が出ただけ……あれは本当に残念だったというしかない。
ただ、能力の高さは疑いようがないね。あのまま真っ すぐ走っていれば、もっと伸びたはず。オルフェーヴルはマジで強い馬だし、世界中のどんなビッグレースでも勝てる力を持っている馬さ。これは間違いない!」
スミヨン
「僕は、これまで乗った日本馬では(右手の人差し指から順に、中指、薬指、小指を指しながら)ブエナビスタ、ルーラーシップ、トーセンジョーダン、あと、乗ったことはないけれどヴィクトワールピサ。この4頭がベストだと思ってたんだ。
でもね、オルフェーヴルは……(口笛を「ヒューッ」と吹きながら、右手の指 を押さえていた左手を遠くに離し)完全に別次元のランクだったよ。
凱旋門賞の直線で、他馬を一気に引き離した時に見せたギアチェンジ……あの加速は僕がこれ まで経験したことのない威力で、信じられないものだった。
オルフェーヴルは凱旋門賞で一番強い競馬をした。多分それは、あのレースを見た人ならわかってくれると思うけどさ。
だって負け惜しみに聞こえるかもしれないけど、もしソレミアが外枠発走だったら、オルフェーヴルの競馬はできなかったはずだから。
僕はあの馬を、現時点における世界最強馬だと思っている。
これはリップサービスでもなんでもない。紛れもない本心さ。」
さらにメンディザバルと、2ちゃんねるでの信者同士の煽り合いのような議論を繰り広げる
スミヨン
「フランケルもスーパーホース中の スーパーホースであることは間違いない。
でもフランケルを世界一だとは言いたくないね。
あの馬はラッキーな馬だよ。生涯ずっとイギリス国内のレースに専念し、引退レースもチャンピオンSを選択して一度も負けなかったんだから。
もしあの馬が凱旋門賞に出ていたら、みんなが行かないあの展開の中、フランケルは4コーナーで前に来ていたと思うね。
俺は、前を行くフランケルをゴール前でとらえるシーンを鮮明にイメージできる。
うん、絶対に差し切れるね。( ・´ー・`)
オルフェーヴルの末脚はそれだけの威力がある。
俺はこれまで、自分が乗った馬の中ではザルカヴァが最強馬だと思ってきた。
あと1年現役を続ければ、あのシーザスターズだって負かせたはずだと思っていたくらい。
だけど、オルフェーヴルはその上をいく馬だとわかったわ。」メンディザバル
「( ゚Д゚)ハァ? お前マジでそう思ってんの!?
俺にとってはフランケルこそ世界一だよ。
あの馬は全ての距離をこなすオールラウンダーで、負けるわけがない。
あの馬が今年の凱旋門賞に出ていたら、簡単に勝てていたと思うわw」スミヨン
「お前、分かってないわ…
俺は実際にオルフェーヴルに乗って、彼の本気を出した走りを体感したんだぞ?
あの走りは、まさに世界一だったんだから!!(大興奮)
ザルカヴァやダラカニより、すげえんだって!!」メンディザバル
「だってダラカニはともかく、ザルカヴァ は牝馬じゃねえかwww
とにかく俺が見た限りでは、フランケルがナンバーワン。
去年、たった1度だけアスコットであの馬を見たけど、あれは貴重な体験だったな。
2mの距離まで近づいたけど、本当に素晴らしい馬。ああいう馬は30年、40年に1度現れるかどうか。
小さい馬だけど力強くて、スプリンターみた いな体型なのに、あのパフォーマンス。
お前だってクイーンエリザベス2世Sで一緒にレースをして感じてたはずだろ?」スミヨン
「いや、あんなもんじゃないって、オルフェーヴルは。
お前も乗ってみればナンバーワンだってことがわかるはず!
あの闘争心と瞬発力は末恐ろしい。つか去年の有馬記念で、イオリッツ(メンディザバルの名前)も一緒にレースをしてたっしょ?」メンディザバル
「いや、クリストフが何といおうと、俺が見ていて本当に凄いと思ったのはフランケルの方だわ。
これだけは譲れない!」スミヨン
「確かにフランケルは凄いけど、オルフェーヴルはもっと凄い。
あの馬はシーバード、パントルセレブル、ザルカヴァ、フランケル。
そういった歴史的名馬と肩を並べるだけの存在だと断言できるね!」
この二人は、これでも親友同士です。
さらに、スミヨンは「ディープインパクト信者」でもある。
2006年に凱旋門賞に来た時にその走りを見て惚れこんだ。
「日本に行って乗ってみたい馬はどれ?って言われたらディープインパクトだね。
あれは素晴らしい馬だよ。
ただ、あの後ディープのレースをまとめて見たけど、鞍上の騎乗がイマイチ。
僕が乗れてたなら3歳の有馬記念も、凱旋門賞も勝てる自信がある。」
と暗に武豊の騎乗を批判した。
ただ、武豊については尊敬もしている。
「あれだけ上手くて実績ある人が日本にいるとは思わなかった。
だけどフランスに来た時、全然いい馬に乗せてもらえてなかった。あれじゃ勝てないよ。」
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最終更新:2024/11/23(土) 11:00
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