サッカークロアチア代表とは、クロアチアサッカー連盟(HNS)によって編成されるサッカーのクロアチア代表チームである。愛称はヴァトレニ(炎の男)。ユニホームはホームが赤白の市松模様。アウェイが青。
サッカーのナショナルチーム | |||
クロアチア代表 | |||
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基本情報 | |||
国旗 | |||
協会 | HNS | ||
大陸 | UEFA(ヨーロッパ) | ||
FIFAコード | CRO | ||
FIFA加盟 | 1992年 | ||
監督 | ズラトコ・ダリッチ | ||
FIFAワールドカップ | |||
出場 | 6回 | ||
最高成績 | 準優勝(1回) | ||
UEFA欧州選手権 | |||
出場 | 6回 | ||
最高成績 | ベスト8(2回) |
1991年にユーゴスラビアからクロアチアとして独立したことに伴い発足した代表チームであり、それ以前の選手たちはユーゴスラビア代表としてプレーしていた。初出場となった1998 FIFAワールドカップで3位と大躍進するサプライズを起こし、2018 FIFAワールドカップでは準優勝という結果を残している。ユーゴスラビアから分裂した国々の中ではもっとも成功を収めた国である。
「東欧のブラジル」と称されたユーゴスラビアの流れを汲んでいるため、選手の質は高く、欧州のトップクラスのチームで主力を担っている選手もいる。2018年にはルカ・モドリッチがクロアチアの選手としては初のバロンドールを獲得。
人口450万人の小国であるため、世代によってはタレント不足に陥ることもあるが、国外で生まれた移民にクロアチアを選択させ、戦力を確保している。中盤にタレントが集まることが多く、中盤の構成力を活かしたハイテンポでスピーディーなスタイルを志向している。
また、精神的にタフで走り負けないチームとして知られ、2018年と2022年のワールドカップでは驚異的な粘りによってしぶとく勝ち上がっている。同時にPK戦に強いのが特徴的であり、ワールドカップでPK戦までもつれ込んだ試合は4試合全て勝利している。
なお、1990年にチーム自体は誕生しており、1991年にクロアチアがユーゴスラビアから独立する前に、すでに活動はしていた。
初の試合は1990年のアメリカ戦。ユーゴスラビア代表としてプレーしていたズヴォニミール・ボバン、ダヴォール・シュケル、ロベルト・プロシネツキらが続々とクロアチアを選択したことによって発足間もないチームながらもタレントが豊富なメンバー構成となった。初の国際大会となったEURO1996の予選では強豪イタリアを相手に勝利し、首位で突破。本大会でもベスト8入りと健闘している。
初出場のFIFAワールドカップは1998 FIFAワールドカップ・フランス大会。ヨーロッパ予選から苦戦を強いられていたが、プレーオフでウクライナに勝利し本大会出場権を掴み取る。本大会ではジャマイカ、日本、アルゼンチンと同組になったグループリーグを2勝1敗の2位で突破、ラウンド16でルーマニアを破ると、準々決勝ではEURO96で敗退に追いやられたドイツを相手に3-0で快勝し、世界を驚かせる。結局準決勝でフランスに敗れたが、3位決定戦でオランダに勝利。初出場ながらも3位という好成績を収めた。さらに6得点を記録したシュケルが大会得点王に輝いている。
歴史的快挙を遂げたワールドカップ後、98年組と呼ばれる主力の高齢化が問題となり、ピークを過ぎてしまったチームはEURO2000予選で敗退。2002 FIFAワールドカップ・日韓大会ではイタリア相手に勝利したものの、グループリーグ敗退に終わる。この時点でシュケルやボバンら1998年大会のメンバーは大半が代表を退くことになる。その後は内戦の影響もあって育成に力を注げなかったこともあり世代交代に失敗。EURO2004と2006 FIFAワールドカップ・ドイツ大会では1勝もできずにグループリーグ敗退に終わっている。
EURO2008では、ルカ・モドリッチがチームの中心として君臨するようになり、イヴァン・ラキティッチ、ニコ・クラニチャールら新たな世代が台頭。予選ではイングランド相手に連勝し、本大会でもドイツ相手に勝利するなどグループリーグ全勝で突破。準々決勝でトルコを相手にPK戦の末に敗れたが、大きな収穫のある大会となった。しかし、2010 FIFAワールドカップでは主力に怪我人が相次いだこともあって初の予選敗退を経験。本大会出場を逃す。
3大会連続出場となったEURO2012はグループリーグ敗退。2014 FIFAワールドカップ・ブラジル大会ではプレーオフでアイスランドを下して2大会ぶりに本大会出場を果たすが、ブラジル、メキシコという強豪と同じ組に入ったこともありグループリーグ敗退。4大会連続出場となったEURO2016では、スペイン相手に勝利しグループリーグを首位で通過するが、ラウンド16でポルトガル相手に敗戦。
2018 FIFAワールドカップ・ロシア大会では、欧州予選で敗退の危機に直面していたが、予選途中で就任したズラトコ・ダリッチ監督がチームの建て直しに成功し、プレーオフでギリシャを破って本大会に出場。モドリッチ世代が円熟期に入った本大会では、ナイジェリア、アルゼンチン、アイスランドを相手に3戦全勝でグループDを首位で通過。決勝トーナメントは1回戦のデンマーク、準々決勝のロシア、準決勝のイングランド戦のいずれも先制されながら同点に追いつき、3戦連続延長戦(うち2戦がPK戦決着)を勝ち抜くという脅威のしぶとさで旧ユーゴスラビアを通じても初の決勝進出を果たす。決勝のフランス戦でもリードを許しながらも追いすがるしぶとさを発揮したが、2-4で敗れ、ワールドカップ王者には手が届かなかった。もっとも、準優勝という戦前は誰もが予想できなかった堂々の成績を残し、伝説となった1998年大会の記録を塗り替える。キャプテンとしてチームを牽引してきたモドリッチは大会最優秀選手とこの年のバロンドールを受賞する。
マリオ・マンジュキッチ、ラキティッチら2018年の主力が抜けたことで苦戦が予想されたEURO2020だったが、モドリッチの奮闘もあって決勝トーナメントに進出。ラウンド16のスペイン戦では試合終盤に2点のビハインドを追いつくが、延長戦で力尽き敗退となる。
2022 FIFAワールドカップ・カタール大会では、グループリーグでは第2戦のカナダ戦に快勝し、モロッコとベルギー相手にはスコアレスドローで終え、全体的にやや低調な出来ではあったが2位で通過。ラウンド16の日本戦では先制されながらも追いつきPK戦までもつれこむと、GKドミニク・リバコビッチが3度のPKストップの大活躍を見せ勝利する。準々決勝では優勝候補最有力とされるブラジルを相手に互角以上に渡り合うが、延長に入ってネイマールにゴールをこじ開けられ万事休すかと思われた。しかし、またしても驚異的なしぶとさを発揮し、終了3分前にブルーノ・ペトコビッチが同点ゴールを決める。そして得意のPK戦ではまたもリバコビッチが活躍し、2大会連続でのベスト4進出を果たす。準決勝ではリオネル・メッシ擁するアルゼンチンに敗れるが、3位決定戦ではモロッコを破り、3位で大会を終える。
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最終更新:2024/05/09(木) 19:00
最終更新:2024/05/09(木) 19:00
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