始まりの台地とは、ゲーム『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下『BotW』)及びその続編『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(以下『TotK』)に登場する地名である。
また、『TotK』に登場する地名である「始まりの空島」についても当記事で解説する。
概要
ハイラル王国南部に位置する台地で、ハイラル王国建国の地とされている。
北をハイラル平原、南東をハイリア湖、南西をゲルドキャニオンと接する。
台地から飛び降りようものなら間違いなく即死するほどの高さがある。下に降りる通路は存在するが、大厄災後に台地への敵の立ち入りを防ぐためにリンクを回生の祠に寝かせたシーカー族たちにより意図的に崩壊させられたため、『BotW』では通常の手段で出入りすることは不可能である。裏技などで出ようとしても奈落判定扱いとなりHPが減ったうえで台地の上に戻されてしまう。
そのため、リンクと、ここで住みリンクを導いてくれる老人の2人以外は誰もいない無人の台地である。
プレイヤーの分身でもあるリンクがゲーム中で最初に探索することになる地でもあり、ダブルミーニングな地名となっている。
ゲーム冒頭の地形はチュートリアルのためにプレイヤーの行動を制限するためのものである必要があったが、谷や盆地にするとせっかくの広大な景色が見えなくなってしまうので「台地」という地形を採用したとのこと。実際に、ゲームクリアに最低限必要なアイテムは全てこの台地で手に入り、シーカータワー・試練の祠・女神像・料理鍋・コログなど、このゲームにおける主だった要素もほとんどこの台地内に存在し、この台地を探索しているうちに自然に操作方法とゲームのルールを理解できるように作られている。
『TotK』において
『BotW』と舞台を同じくする続編『TotK』では始まりの台地と同様の他所から隔絶されたチュートリアルステージである「始まりの空島」が登場する。
始まりの台地の東、ハイラル平原の南東の遥か天空に位置する浮島で、『TotK』のオープニングで発生した「天変地異」後にハイラルの空に現れた「空島」の中で最大である。
多くの空島がそうであるように島全体がハイラル建国時代の遺跡となっており、かつての住民であるゾナウ族によって作られたゴーレムが現在も活動している以外は無人の地となっている。生息する魔物の種類は少ないが、この地を警備している兵隊ゴーレムがリンクにも見境なく襲い掛かる。
『BotW』における始まりの台地と同様チュートリアル終了までは脱出が不可能であり、多くのゲーム内要素を学ぶことができるが、暗に「推奨の攻略順」が示されている直線的なマップデザインである、全ての攻略必須アイテム・要素が手に入る訳ではないなど対照的な面も存在する。
始まりの台地も引き続き登場するが、封鎖が解かれてしまったせいか大きく様変わりしている。
始まりの台地の主な地名・施設
※:『BotW』のみで存在
*:『TotK』のみで存在
- 回生の祠
- リンクが大厄災によって受けた傷の治療のために100年間の間眠らされていた祠。古代シーカー族がガノンとの戦いで傷ついた戦士のために造ったコールドスリープ装置がある。この装置の副作用によりリンクは一切の記憶を失ってしまう。
『BotW』における最重要アイテムである「シーカーストーン」と当面の間着ることになるとりあえずの衣服がこの祠内で手に入る。
- この祠を出た直後に初めてタイトルが表示されオープニングテーマが流れる演出は多くの人々の印象に残っており、「親の顔より見たOP」と評される。
- 『Totk』では壁や装置が消滅し通常の洞窟のような見た目になっているほか、最深部はイーガ団の拠点に改造されてしまっている。何故か温泉が湧いている。
- 時の神殿跡
- 従来シリーズにおける同名の神殿との関連性は不明だが、ハイラル王国建国の地とされている始まりの台地に立っている神殿なのでハイラル王国にとって非常に重要な施設であると思われる。
- 現在では大きく崩壊しており、周囲には大量のガーディアンの残骸がある。建物後部にある大型の女神像はいまだ健在であり、『BotW』ではここで初めてのハート or がんばりゲージupを行うことになる。
- 始まりの塔※
- ゲーム中で初めて訪れることになるシーカータワーで、ここで始まりの台地の地図が手に入る。元々は地中に埋まっていたが大厄災の影響で頂上部が露出しており、ここを起動することによりハイラル各地のシーカータワーと祠が起動することとなる。
- 多くのリンクがここで転落死したと思われる。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』においてステージとして採用された。何故か屋根部分が破壊でき、自動修復機能まで備わっている。
- マ・オーヌの祠/ジャ・バシフの祠/ワ・モダイの祠/トゥミ・ンケの祠
- 『BotW』で初めて訪れることになる試練の祠。他のハイラル各地の祠と異なり謎解きの前にシーカーアイテムを入手することができ、それらのアイテムのチュートリアルの役割も果たしている。祠に祀られている導師の名前は本作の主要な4人の開発スタッフから取られている。
- 『TotK』では全て消滅しており、跡地は小さな深穴となっている。とあるエピソードチャレンジで訪れることになる。
- 東の神殿跡
- 『BotW』ではジャ・バシフの祠がある神殿跡だが、それ以上にまだ生きているガーディアンと初めて遭遇する場所として多くのプレイヤーの記憶に深く刻まれる。多くのリンクがここでガーディアンのレーザーに焼かれたと思われる。
- 老人の小屋
- 『BotW』で老人が住んでいる小屋。。「ピリ辛山海焼き」の断片的なレシピが書かれた老人の日記が置いてある。この近くで老人が木を切っており、暗に木を切って橋を架けるテクニックを教えてくれる。『BotW』ではあまり使わないが、様々な物を自由に動かし組み合わせる「ウルトラハンド」の能力が登場する『TotK』では多用することとなる。
- また、マスターモードでは何故か小屋の近くでライネルが徘徊している。
- 『TotK』ではイーガ団の支部となっている。中ではファッションマニアのパージルがイーガ団の装備を作るために拘束されており、救出するとお礼にイーガ団のマスクを貰える。
- 精霊の森
- 『BotW』ではここで老人が狩りをしており、狩りと料理を教えてくれる。前述の「ピリ辛山海焼き」を渡すと防寒着をくれる。
- また、ゲーム中で初めて遭遇することになるフィールドボスであるはじまりのイワロックが存在する。このゲームに登場するフィールドボスは通常「(地名)の(モンスター名)」となっている名前を持つが、このイワロックのみ登場するシチュエーションが肩書となっており、その登場演出と巨体、派手な攻撃方法と合わせて存在感がある。多くのリンクがここで圧死したと思われる。
- 黄泉の川
- 台地内を流れる川で、浸かると急速にハートが減少するほど冷たい。様々な方法で渡れるようになっているが、多くのリンクがここで渡河に失敗して凍死したと思われる。
- ハイリア山方面から注いでいる滝の裏には小さな空間があり武器や宝物が隠されている。『TotK』では天変地異により空間が広がり黄泉の川の滝裏洞窟と呼ばれており、その最奥にはタダロクンの祠『火と水』がある。
- ゲルドキャニオン入口でヒメガミ川と合流する。
- ハイリア山
- 始まりの台地最高峰の雪山。女神の名を冠しているが宗教的に重要な山であるかは不明。山頂には大厄災の犠牲者を弔うための簡素な墓が建っており、『TotK』では王家の大剣が供えられているがリンクは引っこ抜いて持ち去っていく。『BotW』では前述の方法で防寒着を受け取っていなかった場合ここで老人から防寒着をもらえる。
- 始まりの台地麓の洞窟*
- 天変地異により台地の北の壁面に空いた洞窟。最奥にはキョクゴニの祠『天地の円』が建っている。
始まりの空島の主な地名・施設
- 目覚めの間
- ガノンドロフの瘴気によって傷ついたリンクが治療の為に運び込まれた場所で、始まりの空島の南に浮かぶひときわ高所にある空島の内部に位置する。
- 瘴気によって朽ちたマスターソードが手に入るが少し使うと折れて使えなくなってしまう。
- この空島から脱出する為に下に向かってダイブすると同時に初めてタイトルロゴが表示されオープニングテーマが流れ、『BotW』同様に広大で、『BotW』とは異なり天空にまで広がる世界の冒険をプレイヤーに予感させる。
- 壁面で回っている大きな歯車は後述する「時の神殿」で手に入る能力「モドレコ」で逆回転させることで足場にすることができる。歯車を抜けた先にはナチョヤハの祠『戻す力』が建っており、その横にはゾナウバッテリーを拡張するバッテリー製造機がある。そこからさらに外に出た所には発射台のような施設があり、ゾナウギアの翼を使って時の神殿に帰還することができる。
- 時の庭
- 目覚めの間のはるか下方から北に位置する空島。かつては王国の祭事を執り行う場所であったが今では数体のゴーレムがいるのみである。
- 最初に訪れた際に、ゼルダが使っていた何故か古ぼけたプルアパッドを執事ゴーレムから受け取ることになる。
- 時の神殿
- 始まりの空島の北に建つ巨大な白い鳥居のような建造物。
- ハイラル建国の時代には始まりの台地の時の神殿跡と同じ場所に建っていたようである。
- ウコウホの祠『創造する力』
- 時の神殿の西の高台にある祠で、順当に進めた場合リンクが初めて訪れる破魔の祠になる。祠内では物を持ち上げ組み合わせるウルトラハンドの力が手に入る。
- 次のインイサの祠へ向かう道中にはレールやフック、帆ややたら風の強い湖などがこれ見よがしに設置されており、ウルトラハンドの使い方を探索しながら学ぶことが出来る。
- インイサの祠『組み合わせる力』
- 始まりの空島の南西に建つ祠。中では武器とアイテムを組み合わせるスクラビルドの力が手に入る。
- クリア後祠の外に出ると執事ゴーレムからゾナウバッテリーを渡され、池辺の洞窟へと誘導される。
- 池辺の洞窟
- インイサの祠からグタンバチの祠への道中、始まりの空島の南にある池の西にある洞窟。目覚めの間のようなゲームシステム上洞窟と見做されない空洞を除けば、順当に進めた場合リンクが最初に訪れることになる洞窟である。洞窟を抜けた先にある池辺では大工ゴーレム達がゾナウギアの「扇風機」を使った筏の修理をしており、ゾナウギアについて学ぶことが出来る。
- 採掘の洞窟
- インイサの祠からグタンバチの祠への道中、始まりの空島の南に位置する洞窟。中は地底のように真っ暗(他の洞窟が明るすぎる気もするが)であり探索にはアカリバナの種など光源が必須である。内部にはゾナウエネルギーの源であるゾナニウムの小規模な鉱床が存在し、今でも採掘ゴーレムによる採掘と製錬ゴーレムによる製錬が行われている。また、ゾナウカプセルを管理しているゴーレムも存在し、さらに出口から空中に向かって伸びるトロッコレールの先にある高台にはゾナウギア製造機も設置されており、ゾナウカプセルについて学ぶことができる。
- 高台の北にある円形の空島には始まりの空島唯一のフィールドボスである始まりの空島を守りしブロックゴーレムがいる。
- 竪穴の洞窟
- インイサの祠からグタンバチの祠への道中、始まりの空島の南東に位置する洞窟。抜けた先は『TotK』にて最初に訪れることになる寒冷地となっている。
- 底抜け洞窟
- 始まりの空島の東、グタンバチの祠の麓にある洞窟。その名の通り吹き抜けのような大穴が開いており地上が見える。
- グタンバチの祠『昇り上がる力』
- 始まりの空島の東の高台に位置する祠。中では天井をすり抜けて上昇する力「トーレルーフ」が手に入る。
- すぐ近くに発射台とゾナウギアの翼があり、時の神殿に帰還することが出来る。
関連動画
関連項目