ノースブリッジ (North Bridge) とは、2018年1月24日生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
トレセンでの在厩調整が話題を呼び”美浦の主”とも呼ばれた馬。
主な勝ち鞍
2022年:エプソムカップ(GⅢ)
2023年:アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)
2024年:札幌記念(GⅡ)
父モーリス、母*ラヴァリーノ、母父Unbridled's Songという血統。
父モーリスは国内と香港でGI6勝の名馬であり、ノースブリッジはその初年度産駒の1頭。
母アメージングムーンはファンタジーステークス(GⅢ)で3着であり、半兄にGI馬ローレルゲレイロ。1929年輸入のセレタに端を発する牝系で、アメージングムーンの母母モガミヒメの子孫からはその他にもディープボンドなどが輩出されている。因みにアメージングムーンは2歳における札幌芝1200メートルのコースレコードを保有していたが、ロードカナロアとの産駒アメージングサン(ノースブリッジの半兄にあたる)によって塗り替えられることとなった。
母父アドマイヤムーンはGI3勝馬で、ダーレー・ジャパンに高額で売却されたことでも有名。
村山牧場生産、馬主は井山登。
馬名の意味は「北+橋。人名より」おそらく北橋さんが由来だと思われるが、筆者の調べた限りでは具体的に誰を念頭に置いたものなのかはわからなかった。因みに香港名はそのまま「北橋」である。
2019年にモーリスの初年度産駒として北海道セレクションセールに出品され、3456万円で落札された。因みに同じ価格で落札された同年齢のモーリス産駒に後のGI馬ジャックドールがいる。
美浦の奥村武厩舎に入厩し、最初に登録した芝1600mの競争は除外されて、2020年9月の芝2000mのデビュー戦を迎える。鞍上は武豊。母が名牝シーザリオのモーリス産駒ルペルカーリア(結果は4着)が1番人気に支持される中、ノースブリッジは逃げて1馬身半差で1着となった。
2020年11月7日に美浦トレセン入りして調整を始め、次走は、12月の1勝クラス、芝2000mの葉牡丹賞。母母が名牝エアグルーヴのモーリス産駒カランドゥーラ(結果は5着)が1番人気に支持される中、岩田康誠騎手を鞍上に逃げて後続を突き放し4馬身差の1着。母や半兄が1200mで強かったことから調教師も半信半疑であったようだが、この勝利で芝2000mに適性があるという確信を抱く結果となった。
次走は1月の芝2000m重賞である京成杯に決定…と思いきや2月の芝1800m重賞である共同通信杯に変更。かとおもったら、それも変更。実は両前肢に挫石を患い2ヶ月以上調教もできない状況であったのだ…というわけで脚元の不安に対応しやすいトレセンに在厩したまま、次走は5月の芝2400mの重賞である青葉賞(GⅡ)となった。横山和生を鞍上として4番人気に支持され、2連勝している戦術である逃げを打ったがここは13着に敗れた。
在厩で調整したまま、芝1800mのラジオNIKKEI賞(GⅢ)[1]に出走。出走前の調教師のコメントでは、前向きで凄く正直な性格の馬で折り合いもいいと性格面を評価しつつ、1600mから2000mが適距離で前走は距離も長かったと述べていた。鞍上は岩田康誠に戻って7番人気で臨み、想定通りハナへ行く逃げを打ちラスト200mで交わされたもののヴァイスメテオール[2]の3着となった。
引き続き放牧はせず在厩で調整となったため、エアコンの効いた厩舎の馬房で夏を過ごし、次に臨んだのはセントライト記念(GⅡ)。逃げなくても良い馬だがハナに行ってしまうと騎手がコメントしていたようであるが、通過順位は初めて[1-1-1-1]ではなく[2-5-4-5]。ただ、2200mの距離と前が壁となったこともあり、8番人気で10着。
次走は10月の2勝クラスで芝2000mのtvk賞。逃げではなく好位から進めて直線を抜け出し1馬身半差で勝利。
次走は、この年からジャパンカップの帯同馬が走れるように国際競争に指定された4競走の一つでもある(けど2024年8月現在1頭も走ったことはない)11月の3勝クラス、ウェルカムステークス。芝2000mで2番人気に支持されるも出遅れて12着。因みに勝利したのは先述のジャックドールである。
3勝クラス勝利を次の目標とし、在厩のまま3歳を終えることとなった。
4歳初戦は2月の芝2000mの3勝クラスであるアメジストステークス。落ち着きが今までとは違うことに調教師が馬の精神的成長を感じる中で3番人気に支持されたが、単騎で逃げて1馬身以上の差をつけ勝利。
次走は3か月半の在厩での休養を挟み、6月の芝1800mの重賞であるエプソムカップ(GⅢ)。4番人気に支持されたが、重馬場で迎えたレースでは掛かりそうになるのを6戦連続騎乗の岩田騎手に宥められて好位を追走し、見事重賞初勝利。
続いて10月の毎日王冠(GⅡ)に出走。ゲートの遅れもあり5番人気で5着。
毎日王冠を勝てば香港カップにという案もあったようだが、11月の天皇賞(秋)(GI)に出走。井山登オーナーが応援している騎手でもある岩田騎手が、葉牡丹賞以来素質に惚れ込む馬に乗っての初GIとなった。11番人気で臨んだレースであったが、パンサラッサの大逃げに対して積極的に2、3番手で位置を取りに行ったものの力尽き、3歳馬イクイノックスが1着で初のGI勝利となり、パンサラッサも2着、ついでにジャックドールが4着となる中で11着。岩田騎手もレース中の斜行で2日間騎乗停止となるなど厳しいレースとなった。
現代競馬において中2週で重賞を使ったことの影響もあるとみて、年内は使わない方向で在厩を続けることとなった。
5歳初戦は1月のアメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)に出走。芝2200mとやや長めの距離だが、今ならちょうどいいと調教師は自信を覗かせたが、4番人気となったレース本番は先団の後ろで脚を溜めて直線に入って抜け出して勝利。重賞2勝目を岩田騎手とのコンビで決めた。
在厩も2年に及ぶ頃になると話題に挙がることが増えてきたが、怪我の影響で在厩しているうちに馬の方が慣れてきているように見えたのが発端であるという。3冠牝馬アパパネのように在厩で過ごした先例もあることから、環境を変えない方が良いかもしれないと怪我の影響が無くなった後もそのまま在厩することとなった。調教師がトレセンに持つ馬房の数が限られているという問題や、放牧よりオーナーの金銭的な負担が大きくなるという問題もあるため、珍しい事例である。
次走は4月の大阪杯(GI)に7番人気で臨むも8着。輸送慣れしてないだけあってか装鞍所の段階で不調だったようだが、GIの壁を感じる結果となった。
9月は芝2200mのオールカマー(GII)。攻めた競馬をしたが競りかけられるロスもあり、6番人気で7着。
アルゼンチン共和国杯も候補に挙がったものの、再び10月の天皇賞(秋)(GI)に出走。天皇陛下のご来場があり天覧競馬となる中レースが行われた。大逃げを打ったジャックドールが11着となり、イクイノックスがレコードで連覇を果たしたが、ノースブリッジは10番人気10着に終わった。
この後は定例の在厩のままの調整でこの年を終えた。
選ばれなかった場合は小倉大賞典と言っていたが、無事にカタールのローカルG1で高額賞金で知られる芝2400mのアミールトロフィー(G3)に選出。約3年5か月慣れ親しんだトレセンを離れての海外行きとなったが、勝ち馬のレベルスロマンスにハナを譲り、結果日本勢3頭が2着3着4着となる中の4着となった。
次走は4月の香港で行われる芝2000mのクイーンエリザベス2世カップ(G1)に選出され出走。6番人気も、この後日本に遠征しGIを勝利した香港馬ロマンチックウォリアー、日本馬プログノーシスに次ぐ3着。
イギリスのプリンスオブウェールズステークスに予備登録はしたものの春は全休し、秋は香港を目標にすることとなった。
次走は8月の札幌記念。(以降は今日中に編集予定)
| モーリス 2011 鹿毛 |
スクリーンヒーロー 2004 栗毛 |
*グラスワンダー | Silver Hawk |
| Ameriflora | |||
| ランニングヒロイン | *サンデーサイレンス | ||
| ダイナアクトレス | |||
| メジロフランシス 2001 鹿毛 |
*カーネギー | Sadler's Wells | |
| Detroit | |||
| メジロモントレー | *モガミ | ||
| メジロクインシー | |||
| アメージングムーン 2010 鹿毛 FNo.1-b |
アドマイヤムーン 2003 鹿毛 |
*エンドスウィープ | *フォーティナイナー |
| Broom Dance | |||
| マイケイティーズ | *サンデーサイレンス | ||
| *ケイティーズファースト | |||
| ビッグテンビー 1998黒鹿毛 |
テンビー | Caerleon | |
| Shining Water | |||
| モガミヒメ | *カコイーシーズ | ||
| モガミポイント |
クロス:サンデーサイレンス 4×4(12.50%)
▶もっと見る
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/13(土) 13:00
最終更新:2025/12/13(土) 12:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。