ステラヴェローチェ(Stella Veloce)とは、2018年生まれの日本の競走馬である。名前の由来はイタリア語で「星」+「速い」。
2020年: サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)
2021年: 神戸新聞杯(GⅡ)
父バゴ、母オーマイベイビー、母父ディープインパクトという血統。父はフランス産の種牡馬で、現役時代は凱旋門賞を始めとしてGⅠ5勝を上げた優駿。種牡馬としてもグランプリ3連覇のクロノジェネシスや菊花賞馬ビックウィークなどを輩出している。母は未勝利馬でその第3仔にあたる。
ゴールドシップやジャスタウェイ、同期ではソダシなどでも知られる栗東・須貝尚介厩舎に入厩し、2歳7月に札幌競馬場で川田将雅騎手を背にデビュー。最内枠から好スタートを切り、そのまま終始先頭を走ると1番人気のグルーヴビートをクビ差抑えて勝利。
放牧を挟んで2戦目には重賞挑戦となるGⅢサウジアラビアロイヤルカップ を選択。台風の影響で不良馬場となった当日は後方を進み、直線で大外に持ちだすと全馬を抜き去り3馬身差つける快勝。乗り替わった横山典弘騎手からも「能力が違う」と太鼓判を押される結果となった。
3戦目にはGⅠ朝日杯FSを選択。2番人気に押され、レースでは中団後方から上がり3ハロン33.5秒の足で猛追をかけるも、先に抜け出したグレナディアガーズに3/4馬身差の2着に終わる。
放牧を挟み、2月の共同通信杯に出走。実績充分ということもあり1番人気に。しかしこの舞台にはエフフォーリア、シャフリヤールといった後々因縁深い関係となる馬たちも出走してきたのである。当日はエフフォーリアの後ろにつけるも、1キロ重い斤量が響いたか直線でエフフォーリアに置いて行かれ、2位争いに加わるのが精いっぱいの5着。須貝調教師も「馬の調子は悪くなかった」と首をひねる結果となった。
その後トライアルレースをパスしてGⅠ皐月賞へ直行。鞍上はこの年ソダシで桜花賞を制した吉田隼人騎手に乗り替わり。前走で評価を落とし6番人気となったが、レース本番では中団を内ラチに沿って回り、1着を取ったエフフォーリアと同じ2位タイの上がり36.7秒の末脚で最終直線伸びて3着に食い込む。鞍上も「ダービーに向けた競馬ができた」と評した。
続けてクラシック2冠目の日本ダービーに参戦。エフフォーリアやオークスを蹴って出走してきたサトノレイナスや毎日杯2着も同レース上がり最速でやって来た重賞未勝利馬グレートマジシャンが人気上位に入り、ステラヴェローチェは皐月賞において好走していたものの、エフフォーリアの勝ちっぷりに『格付け済み』と見做されたか、また前走から-12kgもの体重減が響いたか、人気を落として9番人気となる。レース本番は後方3番手で足をため、直線に入ってから上がり3F33.4秒の足で外から強襲。シャフリヤールとエフフォーリアも同じ上がりを前の位置から出したため熾烈なたたき合いには加われなかったが、サトノレイナスとグレートマジシャンの3頭による3着争いをハナ差制して1と1/4馬身差の3着となった。
夏の放牧を経て秋は神戸新聞杯 より始動。日本ダービーを制したシャフリヤールとの再戦となり、2番人気に押される。当日は雨が降りしきる不良馬場となった。すでにサウジアラビアロイヤルカップで結果を出しているステラヴェローチェにとってはもってこいの状況である。いつも通り後方からレースを進め、シャフリヤールが伸びを欠くのを横目に2着レッドジェネシスを捉え、半馬身差をつけて勝利。重賞2勝目を挙げた。
本番となる菊花賞では、春クラシック馬2頭が回避したこともあり一時期は1番人気となり、最終的には2番人気に。しかしながら本番ではタイトルホルダーの逃げに翻弄され、最速タイの上がりを出しながらも2着争いに加わるのが精いっぱいの4着に終わる。結局クラシックでは3着、3着、4着と、掲示板は確保しながらも冠には届かなかった。
初の古馬相手の勝負には年末の風物詩有馬記念を選択。枠順抽選で逃げ馬のタイトルホルダーが大外枠にあたったこともあり、エフフォーリア・クロノジェネシスに次ぐ3番人気に押される。レースでは最終コーナーでエフフォーリアとともに上がっていくも突き放され、クロノジェネシスにも差されて4着と相成った。
年が明け古馬となった4歳、有馬記念の激走も早々に出走が明言される。中山金杯との両にらみの末に中2週で日経新春杯からの始動に。本番では1倍台の本命に押され、直線半ばで先頭に立ったものの、57kgのトップハンデを背負った影響か、先行したために脚を使ってしまったのか、同期ヨーホーレイクとの叩きあいに敗れて2着となった。
次走は海外遠征となるドバイシーマクラシック。折しもこの間、オーナーであった大野剛嗣氏が急逝されるという出来事もあり、陣営も「いつものレースとは少し違う意味合いを感じている」「天国にいるオーナーに良い結果を報告できれば」と意気込んでいた。しかし未体験の国外レースでポテンシャルが発揮出来なかったのか、最初の出遅れを始めとしてさまざまな要因が畳かけた結果、初めて掲示板を外す9着の惨敗。同じ日本勢であるシャフリヤールの勝利を横目に、オーナーへの弔い合戦はならなかった。
帰国後は短期の放牧と入厩を挟み再び放牧、長期休養に入る。天候や馬場等の想定などから期待されていた宝塚記念は、近年でも稀にみる豪華メンバーが集結する中、彼は放牧中であったためそもそも投票対象外となっていた。それ以降は音沙汰無く、しばらくその動向は不明になった。
実力はあるはずなのに、GⅡやGⅢは勝てているのに……「星」には手が届かないまま、ステラヴェローチェの姿は見えなくなったのだった。
年が明けて尚もステラヴェローチェは行方知れず。彼を応援しその身を案じる少なくないファンの声だけが、主にnetkeibaの掲示板に怪文書となって星のない虚空に響いていた。
ドバイ遠征を共にしたヴェローチェオロ(後述)はステラヴェローチェ同様に遠征後長期休養に入り、先に復帰したもののその復帰戦で再び故障し引退してしまった。クラシック戦線を争った同期たちも次々と苦難に直面し、ついには同期同厩の女王・ソダシまでもが脚部不安により進退を迫られていた中……
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ようやく、彼は帰ってきた。
須貝師曰くやはりドバイ遠征時に故障していたようである(その後屈腱炎であったことが明かされている)。
1年7ヶ月ぶりの復帰戦となる富士ステークスは道中2番手で進めるも伸びきれずに8着。続いて「今後の選択肢のために」とダート初出走となる武蔵野ステークスはシンガリ入線。鞍上のデムーロ騎手も「ダートの走り自体はきれいだったけど、今日は集中して走れなかった」と語った。
明けて6歳初戦は鞍上に初タッグの酒井学を迎えて大阪城ステークスへ。、リステッドながらアリストテレスやオニャンコポンをはじめ重賞馬・GⅠ好走馬といった重賞級のメンバーが集う中、トップハンデ58.5kgを背負い5番人気。先行して好位を取り、直線で迫るデビットバローズとの叩き合いをアタマ差制して、神戸新聞杯以来2年5カ月ぶりの復活勝利を挙げた。
そして引き続き坂井学と実に2年ぶりのGI出走となる大阪杯へ。前年の日本ダービー馬タスティエーラ、皐月賞馬ソールオリエンスらが参戦する中7番人気とそこそこ人気を集める。そしてレースは出が良くなかったこともあり中団で控える形をとり、最終直線で粘りこみを図るベラジオオペラとローシャムパークをルージュエヴァイユと共に強襲…したけど結局届かず4着。いつもの
次走は宝塚記念…かと思いきや朝日杯以来のマイル戦となる安田記念へ。鞍上は前週に最年長ダービージョッキーとなった横山典弘騎手に乗り替わった。レースはというと1番人気のロマンチックウォリア―をがっちりマークしながら進めたものの久々のマイルは勝手が違ったか、直線沈んで9着。
次走は引き続きノリさんと札幌記念へ。上がり2位の34.9秒をたたき出すも前が0.1秒遅いだけのノースブリッジとジオグリフをどうにかできるわけもなく、かといって上がり最速の34.4秒で追い込んだプログノーシスはしのぎ切っての3着。
次走も引き続きノリさんとオールカマー。だが特に見せ場はなく6着。
クラシックを競った同期も次々引退する中、星を目指して戦いは続けたが、佐々木大輔に乗り替わった天皇賞(秋)9着ののち、屈腱炎を再発、無念の引退となった。
父のバゴと同じ日本軽種馬協会で種牡馬入り。種付け料は30万円。
2025年からの種付けに期待したい。
* バゴ 2001 黒鹿毛 |
Nashwan 1986 栗毛 |
Blushing Groom | Red God |
Runaway Bride | |||
Height of Fashion | Bustino | ||
Highclere | |||
Moonlight's Box 1996 鹿毛 |
Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Coup de Genie | Mr. Prospector | ||
Coup de Folie | |||
オーマイベイビー 2011 鹿毛 FNo.4-r |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ウインドインハーヘア | Alzao | ||
Burghclere | |||
*オールザウェイベイビー 2000 黒鹿毛 |
Grand Slam | Gone West | |
Bright Candles | |||
Lustily | Kris S. | ||
Shahriza |
クロス: Highclere4×5(9.73%)、Mr. Prospector 4×5(9.73%)、Halo 4×5(9.73%)、Busted 5×5(6.25%)
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掲示板
226 ななしのよっしん
2024/12/05(木) 11:19:24 ID: ihZknZbMYi
ステラヴェローチェが種牡馬入り
バゴの引退に合わせる形になったな
227 ななしのよっしん
2024/12/22(日) 19:53:11 ID: MQu7eMwF4G
エフフォーリア、シャフリヤール、タイトルホルダーのありま最高着順がそれぞれ1、2、3着なのが話題になった結果、有馬最高着順4着のこの馬がほんのり話題に上がるのジワジワくる。
228 ななしのよっしん
2025/01/12(日) 16:34:43 ID: K0sTy7TvgC
ステラヴェローチェ、何故か毛色が変更されててワロタ(Wikiなどは黒鹿毛のままだけどネトケなどでは青鹿毛になってる)
競走馬デビュー前に変わったパターンはあった気がするけど、種牡馬になってからは初めてでは
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最終更新:2025/02/14(金) 21:00
最終更新:2025/02/14(金) 21:00
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