ブレークアップ(Breakup)とは、2018年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2022年:アルゼンチン共和国杯(GII)
2018年4月17日に谷川牧場で生まれ、阿部東亜子氏が馬主となった。
父ノヴェリストはモンズーン産駒のアイルランド産馬で欧州でG1を4勝した。
1833年生まれのBirdcatcher(バードキャッチャー)の産駒のうち、The Baronの直系子孫が現代競走馬の大多数を占めるファラリス系であるのに対し、Oxfordの直系子孫がモンズーンである。Oxfordの直系は6代後のBlandfordから別れた系統がいくつか残る程度で衰退傾向であるが、その内ドイツの土着血統ともいえる系統から生まれたモンズーンが種牡馬として世界的な成功を収めていた。そんなモンズーン産駒の1頭としての異系血統に注目したであろう社台スタリオンステーションによって輸入されたのがノヴェリストである。
母リトルジュンはJRAの未勝利戦で2着5回の未勝利馬。Push a Buttonの牝系からはロックオブジブラルタルや善戦マンのディープインパクト産駒フィエロなどが輩出している。
母父クロフネは現役時代に芝とダートの両方でGIを制覇したことでも知られる大種牡馬。
美浦の黒岩陽一厩舎に入厩し、10月に横山和生鞍上で芝2000mの新馬戦に出走するも後方からの競馬で9番人気9着に終わった。
1月の芝2000mの未勝利戦に内田博幸鞍上で出走するも後方からの競馬で12番人気8着[1]。同月の芝2000mの未勝利戦に柴山雄一鞍上で出走すると、9番人気だったものの追い上げて半馬身差の2着。3月の芝2200mの未勝利戦に再び柴山雄一鞍上で出走して今回は3番人気に支持されたが、上がり最速も3着。
4月の芝2200mの未勝利戦では横山武史鞍上で単勝4.4倍の3番人気に支持され、逃げた上に上がり最速を出して3馬身半差の圧勝。
5月には京都新聞杯(GⅡ)に出走し、団野大成鞍上に11頭中の7番人気に支持された。番手に付けたもののレッドジェネシスの10着に終わった。
8月には芝2200mの1勝クラスに丸山元気鞍上で出走。5番人気に支持され、4番手に付けたものの他馬の斜行の影響もあり10着。
10月には芝2200mの1勝クラスに横山武史鞍上で出走して単勝5.5倍の3番人気に支持されると、逃げて2馬身半差の快勝[2]。
12月には芝2500mの2勝クラスに田辺裕信鞍上で出走し初めて1番人気に支持されたが、逃げたものの2頭に交わされ3着。同月には更に芝2500mの2勝クラスであるグッドラックハンデキャップに横山武史鞍上で出走し、3番人気で番手に付けたが枠の影響もありここも3着。
1月に芝2200mの2勝クラスに出走。永野猛蔵を鞍上に単勝4.2倍の4番人気に支持されると、逃げて1馬身差以上付ける1着。
3月に芝2200mの3勝クラスである湾岸ステークスに武豊鞍上で出走したが、ハナに拘らないという陣営コメントの通り中団に付けて8番人気10着。
4月は芝2500mの3勝クラスであるサンシャインステークスに戸崎圭太鞍上で出走。6番人気に支持されると番手に付けて、1着パラダイスリーフには1馬身以上の差があったものの3着ヴェラアズールからは1馬身差以上を付けて2着。
5月の芝2200mの3勝クラスである三方ヶ原ステークスは斎藤新鞍上で5番人気に支持され、番手に付けたが失速して11着。
6月の芝2400mの3勝クラスであるジューンステークスは戸崎圭太鞍上で6番人気。逃げたものの1番人気ヴェラアズールには交わされて1馬身半差以上付けられ2着。
暑さを考慮して夏は休養に充てた後、10月には芝2400mの3勝クラスである六社ステークスに出走。戸崎圭太鞍上で単勝4.4倍の2番人気に支持されると、逃げるはずが3番手追走となり進路取りに苦労しながらもアタマ差でマリノアズラとの接戦を制して勝利。
オープン馬となって、11月には重賞のアルゼンチン共和国杯(GⅡ)に出走。「いい意味で枯れてきた」「スピードよりもスタミナというタイプ」と黒岩調教師がコメントする中、田辺裕信鞍上で単勝17.7倍の6番人気となった。3番手でレースを進め、最後は横一戦の叩き合いから抜け出しハーツイストワールに1馬身差以上付けて勝利。鞍上も思わず「まさか勝てるとは」と語った。
ジャパンカップ[3]も考慮されたが次走は12月の有馬記念(GI)に決定。ファン投票でも4304票を獲得し62位となったが、枠順抽選会では最後の1頭となり抽選前に鬼門とされる8枠15番に選ばれたことが確定した。サッカーワールドカップでアルゼンチンが優勝していたことから一部サイン馬券派の支持は集めたものの11番人気。戸崎圭太鞍上で番手に付けたが3角の馬場の悪いところで躓いた後手応えがなくなり、最下位16着に終わった。
1月に栗東の吉岡辰弥厩舎へ転厩。次走は転厩前と変わらず日経賞とされていたが変更され、3月の阪神大賞典(GⅡ)に出走することとなった。3000m以上の距離は初となるが、松山弘平鞍上で5番人気に支持されると好位に付けてジャスティンパレス、ボルドグフーシュに次ぐ3着と好走した。
続いて4月の天皇賞(春)(GI)に出走。松山弘平を鞍上に7番人気となり、中団に付けた結果ジャスティンパレス、ディープボンド、シルヴァーソニックに次ぐ4着。
6月の宝塚記念(GI)に出走を決めると、ファン投票では5539票を獲得し43位。 川田将雅を鞍上に12番人気に支持され3番手に付けたが結果は12着。
宝塚記念後には、秋のオーストラリア遠征が発表された。北海道での休養を挟んで出国し、10月のコーフィールドカップ(G1)にダミアン・レーン騎手を鞍上に出走。中団追走から4コーナーまで手応え良く進んだが最後に脚色が鈍り8着。
続いて11月のメルボルンカップ(G1)に出走。松山弘平を鞍上に後方でレースを進めたが16着に終わった。
1月に栗東の森田直行厩舎へ転厩し、2月にサウジアラビアで行われるレッドシーターフハンデ(G3)への出走を表明。ジョアン・モレイラ騎手が鞍上となったが9着に終わった。ドバイゴールドカップにも出走を予定していたが歩様が悪く回避して帰国することとなった。
以降はレースに出走せず、9月にJRA競走馬の登録を抹消した。
当初は何故か地方競馬へ移籍予定と発表されたものの、JRAから訂正があり改めて種牡馬入りが発表された。繋養先は未定。
父ノヴェリストは2024年9月現在ブレークアップが代表産駒といった状況であまり成功せず、結果的に継続することとなったものの2024年には一時種牡馬引退予定であった。
父の初の後継種牡馬として、珍しいこの血統を引き継ぐ馬をどれくらい誕生させることができるかは分からないが、今後に期待したいところである。
X(旧Twitter)に馬主の家族によるというブレークアップのアカウントが存在する。
*ノヴェリスト 2009 黒鹿毛 |
Monsun 1990 黒鹿毛 |
Konigsstuhl | Dschingis Khan |
Konigskronung | |||
Mosella | Surumu | ||
Monasia | |||
Night Lagoon 2001 鹿毛 |
Lagunas | *イルドブルボン | |
Liranga | |||
Nenuphar | Night Shift | ||
Narola | |||
リトルジュン 2007 芦毛 FNo.10-a |
*クロフネ 1998 芦毛 |
*フレンチデピュティ | Deputy Minister |
Mitterand | |||
*ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | ||
Eliza Blue | |||
*ベストタッセルド 2002 栗毛 |
*キングズベスト | Kingmambo | |
Allegretta | |||
Tasseled | Tate Gallery | ||
Push a Button | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 5×5(6.25%)、Literat 5×5(6.25%)
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最終更新:2024/11/08(金) 16:00
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