小川一水 単語


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小川一水(おがわ いっすい)とは、日本のSF作家。 

概要

1993年、第3回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞において、河出智紀名義で応募した「リトルスター」で佳作を受賞するが、刊行には至らず。本人は当時17歳であった。ちなみに公式サイトで読むことができる。

1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で、第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞の大賞を受賞し、河出智紀としてデビュー。ちなみに乙一『夏と花火と私の死体』との同時受賞である。『ポプラパレス』はジャンプノベルに第4話まで掲載され、第1話が1巻、第2話と第3話が2巻として単行本化。単行本未収録の第4話は「リトルスター」同様公式サイトに掲載されている。

1998年、第3作の『アース・ガード ローカル惑星防衛記』から小川一水に改名。以降しばらくソノラマ文庫が活動の中心となる。当時はドタバタSFやファンタジーなどあまりジャンルは一定しなかったが、『こちら郵政省特配課』『回転翼の天使』『ここほれONE-ONE!』など、SF風味の職業ネタの作品が中心であった。また『イカロスの誕生日』はNHKでラジオドラマ化されている。

2002年、ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズから『導きの星』シリーズを開始。文明開拓SFとして一定の評価を得る。翌年、『導きの星』を全4巻で完結させるとともに、ハヤカワ文庫から『第六大陸』を発表。第35回星雲賞日本長編部門を受賞し、本格的にハードSF作家として歩み始める。2005年には中編集『老ヴォールの惑星』で「SFが読みたい!」国内第1位を獲得、収録作の「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞した。

以後、朝日ソノラマの倒産もあって早川書房に活動の中心を移し、『復活の地』や『天涯の砦』、『時砂の王』などを刊行。またSFマガジンを中心に短編・中編を発表、他社でもコンスタントに新作を発表しており、朝日ノベルズではライトノベル的な作品も書き続けている。「SFが読みたい!」の国内編では2003年から2008年まで6年連続ベスト10入り。

2009年からはハヤカワ文庫JAにて全10巻予定の大長編『天冥の標』シリーズを刊行中。

多作のため何か読めばいいか解らない、いきなり『天冥の標』はハードルが高いという人は、1冊完結の長編である『天涯の砦』か『時砂の王』、または短編集の『老ヴォールの惑星』あたりから手に取るといいだろう。

作品リスト

  1. まずは一報ポプラパレスより (1996年、ジャンプジェイブックス、河出智紀名義)
  2. まずは一報ポプラパレスより2 (1998年、ジャンプジェイブックス、河出智紀名義)
  3. アース・ガード ローカル惑星防衛記 (1998年、ソノラマ文庫)
  4. アマリアロード・ストーリー 復讐銃騎アンジェラ (1999年、ソノラマ文庫)
  5. こちら郵政省特配課 (1999年、ソノラマ文庫) ※のちに9と合本してソノラマノベルズから再刊
  6. イカロスの誕生日 (2000年、ソノラマ文庫)
  7. 回転翼の天使 ジュエルボックス・ナビゲイター (2000年、ハルキ文庫)
  8. グレイ・チェンバー (2000年、ジャンプジェイブックス)
  9. 追伸・こちら特別配達課 (2001年、ソノラマ文庫)
    → こちら、郵政省特別配達課! (2005年、ソノラマノベルズ、5と合本)
  10. ここほれONE-ONE! (2001年、スーパーダッシュ文庫)
  11. 導きの星(全4巻)
    1. 導きの星Ⅰ 目覚めの大地 (2002年、ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ)
    2. 導きの星Ⅱ 争いの地平 (2002年、ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ)
    3. 導きの星Ⅲ 災いの空 (2003年、ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ)
    4. 導きの星Ⅳ 出会いの銀河 (2003年、ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ)
  12. ここほれONE-ONE!2 (2002年、スーパーダッシュ文庫)
  13. 群青神殿 (2002年、ソノラマ文庫→2011年、朝日ノベルズ)
  14. レインボウ・プラネット 灼熱の竜騎兵シェアードワールズ (2002年、EXノベルズ)
  15. 強救戦艦メデューシン (2002-2003年、ソノラマ文庫、上下巻)
  16. 第六大陸 (2003年、ハヤカワ文庫JA、全2巻)
  17. ハイウイング・ストロール (2004年、ソノラマ文庫)
  18. 復活の地 (2004年、ハヤカワ文庫JA、全3巻)
  19. 疾走!千マイル急行 (2005年、ソノラマ文庫、上下巻→2007年、ソノラマノベルズ、上下合本)
  20. 老ヴォールの惑星 (2005年、ハヤカワ文庫JA)
  21. ファイナルシーカー レスキューウイングス (2006年、MF文庫J→2008年、MF文庫ダ・ヴィンチ)
  22. 天涯の砦 (2006年、ハヤカワSFシリーズJコレクション→2009年、ハヤカワ文庫JA)
  23. 時砂の王 (2007年、ハヤカワ文庫JA)
  24. 妙なる技の乙女たち (2008年、ポプラ社→2011年、ポプラ文庫)
  25. フリーランチの時代 (2008年、ハヤカワ文庫JA)
  26. 風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記 (2008年、角川春樹事務所→2011年、ハルキ文庫、上下巻)
  27. 不全世界の創造手 (2008年、朝日ノベルズ)
  28. 煙突の上にハイヒール (2009年、光文社→2012年、光文社文庫)
  29. 天冥の標(全10巻予定)
    1. メニー・メニー・シープ (2009年、ハヤカワ文庫JA、上下巻)
    2. 救世群 (2010年、ハヤカワ文庫JA)
    3. アウレーリア一統 (2010年、ハヤカワ文庫JA)
    4. 機械じかけの子息たち (2011年、ハヤカワ文庫JA)
    5. 羊と猿と百掬の銀河 (2011年、ハヤカワ文庫JA)
    6. 宿怨 (2012-2013年、ハヤカワ文庫JA、全3巻)
    7. 新世界ハーブC (2013年、ハヤカワ文庫JA)
  30. 博物戦艦アンヴェイル (2010年、朝日ノベルズ)
  31. 博物戦艦アンヴェイル2 ケーマの白骨宮殿 (2010年、朝日ノベルズ)
  32. 青い星まで飛んでいけ (2011年、ハヤカワ文庫JA)
  33. トネイロ会の非殺人事件 (2012年、光文社)
  34. コロロギ岳から木星トロヤへ (2013年、ハヤカワ文庫JA)
  35. 臨機巧緻のディープ・ブルー (2013年、朝日ノベルズ)

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