1954年クラシック世代

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1954年クラシック世代とは、競馬において1951年に生まれ1954年にクラシック競走を走った（旧4歳、現3歳を迎えた）競走馬の世代である。

概要

一説には380㎏代とも言われる小柄な馬体にもかかわらず、後続を大差で突き放すスピード、60㎏を超える斤量を跳ね返すパワー、そして3000m以上の長距離レースを逃げ切るスタミナを併せ持ち、日本競馬最多タイとなる11連勝の記録を誇る「褐色の弾丸列車」ダイナナホウシユウを代表とする世代。

他にはそのダイナナホウシユウと並んで11連勝の記録を持ち同じく天皇賞を勝ったタカオー、変則三冠馬クリフジの娘で自身も牝馬2冠を達成しクラシック三冠をかけて菊花賞に挑戦したヤマイチ、大井競馬から移籍してきて史上初の地方競馬出身のダービー馬になったゴールデンウエーブ、外国産馬初の天皇賞勝ち馬ミツドフアームが有名。

海外にはイギリスのクラシック二冠馬で後に産駒のネヴァービートがきっかけで日本で大ブームを巻き起こすことになるネヴァーセイダイ、同じく産駒のテスコボーイがきっかけで日本でブームとなるプリンスリーギフトがいる。

50年代の日本競馬はまだ活躍馬に酷量を背負わせることが多く、大レースの勝ち馬が比較的早く引退したり逆に地方競馬に移ったりするなど^[1]長く現役を続ける競走馬が少なかった中で旧6歳まで第一線で活躍する馬が多かった世代である。11連勝の大記録を達成した馬が同世代に2頭現れる、牝馬が菊花賞で3着に食い込みクラシック三冠に手をかけるなど、記録の面からみてもとびぬけた強さを見せていた。晩年の56年には中山グランプリ(現有馬記念)も創設され国営競馬から中央競馬へと組織も一新されるなど、戦前～戦後の競馬から現在もよく知られる昭和の競馬へと移り変わる時期にに立ち会った世代であった。

勝利馬

中央八大競走

競走名	1954年(現3歳/旧4歳)	1955年(現4歳/旧5歳)	1956年(現5歳/旧6歳)
皐月賞	ダイナナホウシユウ	4歳馬限定戦
東京優駿競走 （日本ダービー）	ゴールデンウエーブ	4歳馬限定戦
菊花賞	ダイナナホウシユウ	4歳馬限定戦
櫻花賞	ヤマイチ	4歳牝馬限定戦
優駿牝馬	ヤマイチ	4歳牝馬限定戦
天皇賞（春）		タカオー
天皇賞（秋）		ダイナナホウシユウ	ミツドフアーム
中山グランプリ	1956年新設

中央障害重賞

競走名	1954年(現3歳/旧4歳)	1955年(現4歳/旧5歳)	1956年(現5歳/旧6歳)	1957年(現6歳/旧7歳)
東京障碍特別（春）	1956年新設		カネノボル
中山大障碍（春）		キタノイヅミ
京都大障碍（春）
東京障碍特別（秋）	1956年新設
京都大障碍（秋）
中山大障碍（秋）

代表馬

• ダイナナホウシユウ
  
  • '54:皐月賞(八大競走)、菊花賞(八大競走)、神戸盃、他京都盃2着、NHK杯3着　'55:天皇賞(秋)(八大競走)、京都記念(秋)　'56:阪神大賞典
  • '54啓衆社賞最優秀4歳牡馬
  • '55:最優秀5歳以上牡馬
  • 日本史上初の菊花賞、3200ｍの天皇賞を逃げて勝った競走馬^[2]
  • 国営競馬連勝記録最多タイ記録保持馬^[3]

• タカオー
  
  • '53:朝日杯3歳ステークス　'54:スプリングステークス、NHK杯、中山特別、他東京優駿競走(八大競走)2着、クモハタ記念2着　'55:天皇賞(春)(八大競走)、東京盃、函館記念、他金杯(東)2着
  • 国営競馬連勝記録最多タイ記録保持馬^[4]
  • 獲得賞金世代最多

• ヤマイチ
  
  • '54:桜花賞(八大競走)、優駿牝馬(八大競走)、他クイーンステークス2着、菊花賞(八大競走)3着
  • 1943年変則三冠馬クリフジの娘

• ゴールデンウエーブ
  
  • '53:全日本三才優駿　'54:東京優駿競走(八大競走)、中山4歳ステークス　'55:ダイヤモンドステークス2着
  • 国営競馬時代最後のダービー馬
  • 史上初の地方競馬出身のダービー馬

• ミツドフアーム
  
  • '56:天皇賞(秋)(八大競走)、他中山グランプリ(八大競走)3着　'57:川崎記念3着

• ヒヤキオーガン
  
  • '54:阪神大賞典　'55:京都記念(春)2着、京都記念(秋)3着　'56:日本経済新春杯、中京記念、他京都盃3着

• そのほかの活躍馬
  • ヤシマアポロ　阪神3歳ステークス
  • メイヂホマレ　中京記念
  • オーセイ　カブトヤマ記念など
  • ホマレオー　セントライト記念
  • セカイイチ　京都記念(春)　'55最優秀5歳以上牝馬

※当時の格付けは全てオープン競走。太字は現在のGI級競走。

海外調教馬

• カマレロ(波)
• ターントゥ(愛)
• ディターミン(米)
• ネヴァーセイダイ(米)
• ヘイスティロード(米)
• プリンスリーギフト(愛)
• ボッティチェッリ(伊)

関連リンク

• 1954年の日本競馬 - Wikipedia

関連項目

• 競馬
• 競走馬
• 競走馬の一覧

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競走馬の世代一覧

クラシック世代別
1930年代	1923	････	1932	1933	1934	1935	1936	1937	1938	1939
1940年代	1940	1941	1942	1943	1944	1945	1946	1947	1948	1949
1950年代	1950	1951	1952	1953	1954	1955	1956	1957	1958	1959
1960年代	1960	1961	1962	1963	1964	1965	1966	1967	1968	1969
1970年代	1970	1971	1972	1973	1974	1975	1976	1977	1978	1979
1980年代	1980	1981	1982	1983	1984	1985	1986	1987	1988	1989
1990年代	1990	1991	1992	1993	1994	1995	1996	1997	1998	1999
2000年代	2000	2001	2002	2003	2004	2005	2006	2007	2008	2009
2010年代	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
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関連項目
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脚注

1. *この世代でもタカオーが天皇賞を勝った後は70㎏を超える斤量が課されることになり引退。ゴールデンウエーブはダービーを勝った後古巣の南関東に再移籍し現役を続けている
2. *67年後の2022年にタイトルホルダーが菊花賞、天皇賞(春)で同じく達成。天皇賞(秋)では距離が2000mに短縮されたこともあり事実上唯一の記録になっている
3. *デビューからの11連勝で達成。他にトサミドリ、ウイザード、クリフジ、そして同期のタカオーがいる。
4. *デビュー7戦目からの11連勝で達成。他にトサミドリ、ウイザード、クリフジ、そして同期のダイナナホウシユウがいる。