1969年クラシック世代とは、競馬において1966年に生まれ1969年にクラシック競走を走った(旧4歳、現3歳を迎えた)競走馬の世代である。
当時は無名の種牡馬から生まれ、「ネズミのようだ」と例えられた貧相な馬体で売れ残っていた安馬から、3200mの天皇賞(秋)、グランプリレースの有馬記念を勝って牝馬初の年度代表馬に成り上がった「ターフのシンデレラ」トウメイを代表とする世代。
他には初の芦毛の天皇賞馬であり、自身の数少ない産駒から後に初の親子三代天皇賞制覇を達成することになるメジロアサマ、興奮のあまり担当厩務員が馬場に乱入した大事件が有名なダービー馬ダイシンボルガード、皐月賞を勝った後の骨折により成績不振になってしまった実力馬ワイルドモア、日本ダービーで大外27番枠の不利を物ともせず最終直線まで逃げ粘り3着となったハクエイホウ、菊花賞を制して69~70年の有馬記念でスピードシンボリと壮絶なたたき合いを演じたアカネテンリュウ、皐月賞の大敗から徐々に成績を上げ翌年天皇賞(春)を制したリキエイカン、後に総理大臣になる田中角栄が馬主だったマキノホープなどが有名。
また障害は中山大障害(春)連覇のナスノセイラン、平地の阪神大賞典と障害の阪神障害ステークスの両方を勝った珍しい記録を持つダテハクタカ、平地から移った後に10戦10勝の最多連勝記録を作った九州産馬キングスピードなど、フジノオーが引退してからグランドマーチスが登場する間ということもあり多くの実力馬が揃う戦国時代だった。
海外では1970年代のアメリカ競馬初期の優駿にしてエクリプス賞初代年度代表馬アックアック、プリテイキャストの母タイプキャスト、前年のダークミラージュから続いてニューヨーク牝馬三冠を達成したシュヴィーとそのライバルギャラントブルーム、アメリカ初の無敗の二冠馬マジェスティックプリンス、グリーングラスの父であり母父としてもスーパークリークやサクラスターオーを送り出したインターメゾ、牝系子孫にサッカーボーイやステイゴールドがいる社台グループの名繁殖牝馬ロイヤルサッシュがいる。
この世代は年初に東京都知事の美濃部達吉が都営ギャンブルの廃止を発表したり、栗東トレセンが開場したり、71年には馬インフルエンザが流行するなどレース外でも割と問題が起こって巻き込まれてしまった世代であった。その中でも牝馬初の年度代表馬トウメイを始め実績馬が多く、3年にわたって大レースで好走し上の世代に強豪が揃う中多くの勝利を重ねていった。またトウメイとメジロアサマは共に数少ない産駒[1]から共に天皇賞馬を出すなど外国産種牡馬全盛の時代にあって繁殖でも大きな功績を残した。
競走名 | 1969年(現3歳/旧4歳) | 1970年(現4歳/旧5歳) | 1971年(現5歳/旧6歳) |
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皐月賞 | ワイルドモア | 4歳馬限定戦 | |
東京優駿 (日本ダービー) |
ダイシンボルガード | 4歳馬限定戦 | |
菊花賞 | アカネテンリュウ | 4歳馬限定戦 | |
桜花賞 | ヒデコトブキ | 4歳牝馬限定戦 | |
優駿牝馬(オークス) | シャダイターキン | 4歳牝馬限定戦 | |
天皇賞(春) | リキエイカン | ||
天皇賞(秋) | メジロアサマ | トウメイ | |
有馬記念 | トウメイ |
競走名 | 1969年 (現3歳/旧4歳) | 1970年 (現4歳/旧5歳) | 1971年 (現5歳/旧6歳) | 1972年(現6歳/旧7歳) |
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東京障碍特別(春) (~1969年年) 東京障害特別(春) (1970年~) |
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阪神障碍ステークス(春) (~1969年年) 阪神障害ステークス(春) (1970年~) |
ツキヒデキング | ダイゴハマイサミ | ダテハクタカ | |
中山大障碍(春) (~1969年年) 中山大障害(春) (1970年~) |
ハセタカラ | ナスノセイラン | ナスノセイラン | |
京都大障碍(春) (~1969年) 京都大障害(春) (1970年~) |
フェアブァイタル | インターヒカリ | ||
阪神障碍ステークス(秋) (~1969年) 阪神障害ステークス(秋) (1970年~) |
ツキヒデキング | インターヒカリ | ||
東京障碍特別(秋) (~1969年) 東京障害特別(秋) (1970年~) |
トキツフジ | アラートターフ | ||
京都大障碍(秋) (~1969年) 京都大障害(秋) (1970年~) |
インターヒカリ | |||
中山大障碍(秋) (~1969年) 中山大障害(秋) (1970年~) |
ニューリクオー |
競走名 | (現2歳/旧3歳) |
(現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
1972年 (現6歳/旧7歳) |
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朝日盃3歳ステークス | ミノル | 3歳馬限定戦 | |||
阪神3歳ステークス | リキエイカン | 3歳馬限定戦 | |||
安田記念 | メジロアサマ | ||||
宝塚記念 | ショウフウミドリ | ||||
高松宮杯 | 1971年新設 | シュンサクオー | |||
スプリンターズステークス (~1968・1970~) 英国フェア開催記念 (1969) |
ケンサチオー | ||||
アラブ大賞典(春) | ヒラハッコウ | フサイチ | ヒラハッコウ | ||
読売カップ(春) | マルブツライト | ||||
タマツバキ記念(春) | ヒラハッコウ | ||||
タマツバキ記念(秋) | サンサード | ||||
読売カップ(秋) | サンサード | ||||
アラブ大賞典(秋) | パールロマン | フサイチ |
競走名 | (現2歳/旧3歳) |
(現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
競走名 | (現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
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全日本三才優駿 | トウシユン | 3歳馬限定戦 | 楠賞 | ミスグラマン | 4歳馬限定戦 | ||
羽田盃 | ヤマノタイヨウ | 4歳馬限定戦 | 千鳥賞 | 4歳馬限定戦 | |||
東京ダービー | ヤマノタイヨウ | 4歳馬限定戦 | セカンドホーリ | 4歳馬限定戦 | |||
東京王冠賞 | 4歳馬限定戦 | アラブ王冠賞 | セカンドホーリ | 4歳馬限定戦 | |||
競走名 | (現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
(現6歳/旧7歳) |
(現7歳/旧8歳) |
(現8歳/旧9歳) |
(現9歳/旧10歳) |
(現10歳/旧11歳) |
開設記念 | アポスピード | 馬インフルエンザにより 開催中止 |
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東京大賞典 | |||||||
アラブ大賞典 (~1971) (1972~) |
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農林水産大臣賞典 | ダイニミハル | ダイニミハル |
啓衆社賞 | ||||
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表彰部門 | ||||
最優秀3歳牡馬 | ミノル | 3歳限定部門 | ||
最優秀3歳牝馬 | ショウゲッコウ | 3歳限定部門 | ||
最優秀4歳牡馬 | アカネテンリュウ | 4歳限定部門 | ||
最優秀4歳牝馬 | メイジシアター | 4歳限定部門 | ||
トウメイ | ||||
ハクエイホウ | ||||
最優秀障害馬 | キングスピード | インターヒカリ | ||
最優秀アラブ | サンサード | ムツミシゲル | ||
年度代表馬 | トウメイ |
公営日本一 | ||||
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表彰部門 | ||||
最良の4歳馬 | サラ | ヤマノタイヨウ | 4歳限定部門 | |
アラ | セカンドホーリ | 4歳限定部門 | ||
最良の荘馬牡馬 | サラ | 1970年新設 | アポスピード | |
アラ | 1970年新設 | |||
最良の荘馬牝馬 | サラ | 1970年新設 | ヒダカスズラン | |
アラ | 1970年新設 | |||
公営日本一 | サラ | |||
アラ |
前世代 | 当記事 | 後世代 |
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1968年クラシック世代 | 1969年クラシック世代 | 1970年クラシック世代 |
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最終更新:2024/12/30(月) 02:00
最終更新:2024/12/30(月) 01:00
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