西部「いや本当にねぇ、今びっくりしたんだけどあなたからの聴いたけども外国でね、先進諸国、日本もそうだけど不景気でしょ。今発展途上の中国はもちろんごらんの様に山ほどね、公共事業やってるわけだけども、今不景気にあえいでいるアメリカ、あるいはヨーロッパもロシアも含めてね、結構大規模なニュー・ニューディールかもしれないけどやってるそうですね」
藤井「たとえばアメリカのリーマンショックの後にグリーンニューディールと日本では言われていますけども、実はグリーンニューディールといいながらグリーンの項目ほとんど無いんですけども、実際彼らはですね、50兆円規模の超巨大な投資をしたんですね。景気刺激策として。で、グリーンニューディールといいますと、新しいニューディールに見えるんですけど実はかなりの部分を橋とか道路とかそういういわゆるオールドニューディールといいますかね、典型的な公共投資をやって、それで何とかデフレーションになることを下支えしようと。中国も当然そうしてますし、韓国も台湾もヨーロッパの国々も、全部それやっている。ところが日本でだけずーっと公共事業が削られてきまして、もちろんその公共投資景気刺激策は公共工事だけではないんですけど、ただやはり公共工事を行うってのはかなり大きな経済効果を生む一つの項目ですから。そこを削っていくとまぁ景気対策ってのはおぼつかない。日本はバブル崩壊のときに相当デフレになったわけですけどもそこでかなり公共事業で下支えしたんですが、95・96・97年ぐらいからですね公共事業すごく削って、ほとんど公共工事をやらなくなったんですね。それからもうずーっと公共投資は今やもうその当時の1/3ぐらいになってしまった。景気刺激策の中心的な項目の一つである公共投資をやらないとなかなか景気がよくならないと言うことでこれちょっと衝撃的なグラフを一つ皆さんにご紹介したいなと。これGDPの中でも名目GDPというやつなんですけど、(図2:00~)これ赤いのが日本なんですけど、95年ぐらいまでは普通に成長してたんですが、バブルに91年になって、でそこである程度95年ぐらいまでは公共投資で下支えしてたんですが、そっから公共投資をどんどんやめちゃってですね。世界各国が経済成長している中、日本だけ成長しないどころ衰退していってしまっているんですね。中国だけがすごい元気やという印象」
西部「黄色(中国)はちょっと見づらい。中国無くていい。」
藤井「www。よく言われますのが、G7の国々がここ10年・15年の伸びが悪くなってG7以外が伸びてきたと言うイメージが、そんなこと無くてアメリカってガンガン伸びてきてですね。ヨーロッパもガンガン伸びていってですね。その他も中国伸びて、残念ながらわが国一国だけが伸びていない。世界の国々とおんなじぐらい伸びているとですね、簡単な計算ですけど普通にスーッと計算すると大体1000兆円を超えるぐらいのGDPがあったんじゃないかという」
西部「95年から、てことはもう16年間か。15・6年アホやればそりゃもう本格的なアホになっちゃいますわな」
藤井「単純計算なんで一概には言ないんですが、これここまでこう伸びてるとですね、大体100何百兆、ここの三角形の面積これが日本がきちんとした公共投資をやらないで損した分野。こうなるとですね、2008年までで4000兆円というわけの分からない数字になって、にわかに信じがたい水準なんですけども、それぐらいアホなことしてしもうてる、日本の政治といいましょうか。経済の」
西部「でも政治家が悪いわけじゃないのよね。いわゆる世論とか、いわゆる世論を誘導・指導しているマスメディアとか、それは16年そういうこと言ってて、しかも今現在も直してないんでしょ。事業仕分け?とか言ってどこを削るかって血眼になってる。」
「ほとんどわかってない人が削るわけだからたまったもんじゃないですよね」
藤井「景気がよくしないといけないときに、事業仕分けしてると景気がどんどん悪くなっていく。別のグラフもあるんですけど、違う角度で(4:10~4:19)実は1995年当時ですね、日本の世界に占めるGDPで18%もあったんですね。名目で。でアメリカこんなんでヨーロッパこんなん。で2008年で8%になっちゃったんですね。で、アメリカとヨーロッパが衰退したのかなと言うとアメリカほとんど変わってないしヨーロッパも何にも変わってない。で、この失った10%を中国はじめ皆さんの世界各国に使っていただいていると言うのが今の状況です。18%から8%から担った時の重要な無知はどこにあったかというとですね。私工学部の人間ですから経済理論の子と言うと色々とまぁしかられたりと化するんですけども、しかしですね経済理論で一般的に言われていますのが変動相場制、為替がこう動く時にはですね、マンデル・フレミング理論と言うのがありまして、それで行きますと、色々と理論を積み上げていくと変動相場制の時代には公共投資をやっても景気はよくならないと、金融政策だけで景気対策をするのが正解であると、こういわれて金融政策を色々と議論してたんですけど、よくよく考えて見ますとデフレってのは需要不足ですから、需要というのはお金があるだけでは需要が生まれず、お金があって使ってやろうと言うある種の気合と言うか。ですから金融政策でいくらお金を皆さんに配っても貯金に廻るだけで。そういう意味で公共投資でお金と使おうと言う、ちょっとした気合と言いましょうか。そんなものが無いとなかなか景気よくならない」
西部「ちょっと今日の話題ではないけどあなたの弟子であり僕の知り合いでもある中野剛志君が言っているように、TPP・完全撤廃とかして皆で「そうだー」って三大新聞皆、外国から農産物に限らずどんどん安い品物が入ってくるってコトだからどんどんデフレがね、デフレーションってのは価格変化率がマイナスだからどんどん下がってくってコトなんだけれどもね、どんどん下がってくわけですからね。昔の話だけどもね、イギリスのアジア人が始めて入ったところに1年ぐらい暮らしたことがあるの。その時にヨーロッパもだけどびっくりした。本当に一台か二台しか車が通らない田舎道がね、全部舗装されているの。これは道路工事と舗装の問題はね、小さい問題かもしれないけれども、日本のそういう風なところまで行くと舗装率ってのは多分ヨーロッパよりかずっと下回っているんじゃないかな。それぐらい見事にヨーロッパはね。全部舗装されていますよ。」
藤井「実は公共事業ずっと削られてきた背景には、日本はインフラがもう十二分にあると、諸外国に比べて日本の道路なんてものすごいたくさんあるんだと、これ以上作らなくていいという世論がこの10年・15年非常に席巻してたわけですね。一つちょっとご紹介しますと、こんなグラフがよく新聞とかテレビとか雑誌とかでこれ何回も紹介されている、(7:08~)ある種有名なグラフなんですけど、これ道路の長さをいろんな国で、日本すごいぎょうさんある。だからもう道路造らなくていいという風に言われてて、ところがですね、これ我々からしますとこのグラフ見たこと無かったんですね。交通工学の授業で道路のインフラ水準って言うのをよく学生に教えててこのグラフ見たこと無くて、なんでかなぁと。で実は「可住面積あたり」っていうグラフで、人が住める場所。日本が一番になる背後には二つ理由がありまして、一つは日本というのは可住面積が狭いんですね。山ばっかりですから大体国土全体の2割から3割ぐらい。ところが欧米諸国ってのは平野がすごく大きいですから、高い国では8割ぐらい可住面積。分母と分子の関係ですから。可住面積あたりでいうと日本ってのはすごく大きくなって、それ以外では小さくなる。」
西部「可住面積少ないけども、日本人はその可住なところに人口超密、たくさん密集して暮らしてるわけね。その人口のことを抜きにして可住面積だけで道路で割ると日本はすごく高いと、だからもう少なくていいって話になるでしょ。」
藤井「ところがですね。これ高速道路なんですけど高速道路皆さんは知ったらご理解いただけると思いますけど、山の中走ったりとかしてるわけですね。」
西部「いろんな間違いありますけどね。これ田中角栄が問題だったと思うけどね。日本の場合の高速道路ってのは可住面積、都会のど真ん中に通すわけですよ。フィレンツェ・イタリアあるでしょ。環状線山ほど皆住んでる。この中に入れないんですよ。高速道路がここにあるだけこの間には人が住んでるところには高速道路作っちゃいけないんですよね。日本人はこれを通すわけでしょ。本当はね。それ自体問題なんですけどね。」
藤井「まさにおっしゃるとおりで、高速道路は本来可住地に作るべきじゃないし、可住地以外で走ってるので可住面積あたりで長さを比較するっていうこと事態ナンセンスなんですね。ですからそういう意味では我々インフラの国際比較をやるときにはこういうグラフは絶対作らないんですね。その一方でどうやって国際比較をするかって言うとですね、車がたくさん歩くにはやっぱり道路必要ですし、車があんまりな行くには道路あんまり必要ない。「自動車一万台辺りの高速道路」ってあるんですけど、そうすると日本は残念ながら最下位なんですよ。これとこれで、ちょっと指標がこっちちょっと少ないですけども、比べてみるとですね、全然受ける印象が全く逆になってくるんですね。ところがこれは全然世の中では紹介されずにこればっかり紹介される。」
西部「いずれにしてもひどい統計で、何のたくらみがあってこんな風なでたらめが。なんかあるの?」
藤井「やっぱり日本が道路が作りすぎで公共事業減らさないといけないと言うそういう物語が先にあって、それに棹差すようなデータが紹介されていったと。でこれがあるので道路財源・一般財源化するって言う話とつながってきましたし、高速道路公団は全部民営化しましょうと、そんな話につながってった背後にこういうような情報が世論の中で紹介されていったと。日本の道路で今で満足してしまっているのかどうか分からないんですけども。これ見るとちょっと笑ろてしまうんですけども、60km/hで走れる高速道路網の密度画ですね、(10:40~)ドイツと日本でこんだけ違うんですね。この何がどうなってるか分からん事態なんですけど。でこれだけのインフラがあるとですね。先ほどおっしゃったようにいろんな企業戦略が打てたり、工場をここに作って本社機能にここにおいたり、工場AとBをここ分けて作ったりとできるわけですけど、日本はこんだけ密度が低いところしかないと、そりゃねぇ日本でちょっと工場作るのやめて外、東南アジアで工場作ろうかなって。」
「北海道は密度が」
藤井「ここはね、まだ作りやすい。」
西部「こんな杜撰な網目では鯨しか取れない。」
藤井「wwwww。ですからここまで日本に道路が必要かどうかは別として、これぐらいの差があると言うことを分かったうえで道路が適正な議論を国民の皆さんにしていただきたいというのが願いですね。」
西部「道路にかかわる日本のインテリさんたちの、仮に大学工学部で言えば今あなたの言ったようなことを大学の先生はどれぐらい分かってるの?」
藤井「実はこれぐらい違いのあるってことはもうほとんど1回生の学生に教えるぐらいのなので」
西部「あなたは教えてるかも知んないけど、想像でいいけど北海道大学とか九州大学とか」
藤井「はい。でも全然世論と言いますか、そのメディアの中でおっしゃる機会が無いって言うんですかね」
西部「あぁ、それ与えられないんだね」
藤井「公共事業のこの本(公共事業が日本を救う)を書かせていただく前にamazonでですね「公共事業」と打ってどれぐらいの本が出てるかって調べますともういっぱい出てくるんですね。その中で公共事業が必要だ、道路が必要だ、日本はこういう形で道路が少ないって言う論調は全然無かったんですね。」
西部「あなたはお子さんはおられるの?」
藤井「ええ3人」
西部「うわ大変だねぇ。子供のこと考えたら大変だよ。ボクは孫いないから平気なんだけどね」
藤井「このデフレの時代に3人育てるのが、3人の子供たちの幸せな未来があるのだろうかが悲しくて、もう心配で心配で」
西部「だけどそういうところで子供作ったのはあなたの間違いじゃj」
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