概要
1876年「札幌農学校」として設立。実は日本で最初の近代的大学(学士号を授与する組織)であることはあまり知られていない(※東大は翌年の1877年)。1907年、「東北帝国大学農科大学」に改称され、1918年には「北海道帝国大学」として独立。帝国大学としては五番目に設立された。
終戦後、1947年に帝大時代の理・工・医・農に加えて法文学部を新設し、「北海道大学」に改称。
1949年、函館水産専門学校や大学予科を統合し、新制大学となる。教育学部と水産学部を新設。
法文学部は1950年、文学部と法経学部に分裂し、53年に法経学部はそれぞれ法学部と経済学部に。
略称は「北大」。[1]英称はHokkaido University。
札幌農学校初代教頭(というか実質的な総長)であるクラーク博士がアメリカに帰る際に残したとされる名言
"Boys, be ambitious!(少年よ、大志を抱け!)" はあまりにも有名。
その言葉を受けてか、北大生は良くも悪くも開拓者精神に溢れている。
ちなみに、そのクラーク博士の有名な像(斜め30度の角度で遠くを指差しているアレ)は北大構内には存在しない。 あるのは胸像である(一応、胸像も観光名所だが…)。キャンパス内で観光客に像の場所を尋ねられ、ココじゃなくて羊ヶ丘展望台にあるんですよ~と、観光客涙目な宣告を行った経験を持つ学生は結構な数に上る。そして羊ヶ丘展望台は札幌キャンパスからかなり遠い上に入場料がかかる。現実は残酷である。
2010年に鈴木章名誉教授が「鈴木・宮浦カップリング」の功績を認められてノーベル化学賞を受賞。
東大・京大・東北大・名大に続き、「ノーベル賞受賞者を輩出した旧帝大」の仲間入り。
2024年10月時点では、旧帝大で唯一、指定国立大学に含まれない大学である。
学部
どうやら国立大学で一番学部の数が多いようである。獣医学部と水産学部があるおかげであろう。
ちなみに、日本で最大の学部数を有しているのは東海大学(23学部)である。
大学院
- 文学研究科
- 教育学院・教育学研究院
- 法学研究科
- 法学研究科法律実務専攻(法科大学院)
- 経済学研究科
- 理学院・理学研究院
- 医学研究科
- 歯学研究科
- 薬学研究院
- 工学研究科
- 総合化学院
- 農学院・農学研究院
- 獣医学研究科
- 水産科学院・水産科学研究院
- 国際広報メディア・観光学院 メディア・コミュニケーション研究院
- 情報科学研究科
- 環境科学院・地球環境科学研究院
- 生命科学院・先端生命科学研究院
- 公共政策学教育部・公共政策学連携研究部(公共政策大学院)
大学院もたくさんある。学部ならまだしも大学院までとなると、全てを把握している学生はそういない。
札幌キャンパス
敷地面積は177万㎡(札幌ドーム32個分)と異常な広さを誇る(すごく・・・大きいです・・・)。緑豊かなキャンパスは有名で、朝日新聞の調査によると大学のキャンパスランキングでは堂々の日本一に選ばれた。二位は東大の本郷キャンパス。
とにかく広いのでキャンパス内の移動には自転車必須。またその広さが時に仇となり、年に何人か遭難者が出る・・・ことはない。
しかし、増築に増築を重ねてよくわからない形になった工学部棟では迷子が続出だとか(専門に移ってきた学部生はもちろん、時には院生も)。
キャンパス内にはサクシュコトニ川が流れており、工学部と理学部の間には大野池(通称ひょうたん池)が存在する。
これらの水辺には毎年カモがやって来て棲み着き、初夏には「親ガモの後ろをよちよちついて行く子ガモ」を見ることができる。その破壊力は計り知れない。
一年に一度の大学祭は「楡陵(ゆりょう)祭」または単に「北大祭」と呼ばれ、例年6月第一週の金曜から日曜まで、計3日間の日程で行われる。キャンパスを貫くメインストリート(約1.2km)沿いに出店が並ぶ姿は圧巻。
同時期によさこいソーラン祭が行われることもあり、観光客で賑わう。
なお、最終日は日曜だが 翌日からごくごく普通に講義が始まる。
この日にある教養科目は一年で最も低い出席率を叩き出すという噂。仕方ないね。
函館キャンパス
水産学部は札幌農学校水産学科として発足したものの、いろいろあって戦前に函館高等水産学校として独立した経緯があり、今でも水産学部だけは函館キャンパスを使用している。
たまに北大生にすら存在を忘れられるカワイソスなキャンパス。練習船とか試験場とか結構たくさんあるんだけどなあ…
水産学部は入試制度の変更で多少は難しくなったが、理系学部の中でも合格しやすく、理学部や工学部を諦めて水産学部に行く人も多い。
2年生までは他の学部と同じく札幌で講義を受けることになっているが、3年生からは札幌から函館へ移るので、札幌暮らしを考えていて水産学部志望の人には要注意。道内では有名な話だが、道外から進学しようと思っている人は更に注意しておく。
余談だが、函館駅から「北大前」行きのバスが出ている。
もちろん「北大“函館キャンパス”前」なのだが、この路線バス札幌まで行くの!?と勘違いして驚く人が少なくない。
主な出身者
- 赤染晶子 (小説家、芥川賞受賞)
- 東直己 (小説家、『探偵はBARにいる』原作者、中退)
- 有島武郎 (小説家) ※札幌農学校卒
- 伊福部昭 (作曲家)
- 内村鑑三 (作家、キリスト教思想家) ※札幌農学校卒
- 大西巷一 (漫画家)
- onちゃん (北海道テレビ放送(HTB)のマスコットキャラクター、2017年4月から2021年3月まで特別学生として活動)
- 加藤幸子 (小説家、芥川賞受賞)
- 越直美 (元大津市長)
- 佐藤正午 (小説家、直木賞受賞、中退)
- しゃちょう/夕野ヨシミ (同人サークル「IOSYS」のプロデューサー・作詞家)
- 十文字青 (ライトノベル作家、『薔薇のマリア』『灰と幻想のグリムガル』)
- 鈴木章 (化学者、北大名誉教授、2010年にノーベル化学賞・文化勲章を受賞)
- 鈴木貴昭 (ミリタリーライター)
- 谷村志穂 (小説家)
- 富樫倫太郎 (小説家)
- 新渡戸稲造 (国際連盟事務次長、東京女子大学長などを歴任) ※札幌農学校卒
- 長谷川岳 (YOSAKOIソーラン祭り創設者、参議院議員)
- 藤村忠寿(北海道テレビ放送(HTB)ディレクター)
- 穂村弘 (歌人)
- 増田俊也 (小説家、ノンフィクション作家)
- 増谷康紀 (声優)
- 三浦敬三 (スキーヤー)
- 三浦雄一郎 (スキーヤー、登山家)
- 宮本充 (声優)
- 毛利衛 (宇宙飛行士)
- 山前譲 (推理小説研究家)
- 山本むつみ (脚本家、『ゲゲゲの女房』『八重の桜』)
関連動画
北大に合格するとこんな感じでワッショイワッショイ。アメフト部自重w
入学してから数週間はよく耳にするであろう曲(寮歌)。ちなみに寮歌は毎年新作が作られているとかいないとか。
北大には3つのYOSAKOIサークルがある(2010年現在)。
この動画はその中でも一番人数の多い"縁(えん)"の演舞。
北大構内で撮影されたショートフィルム。ハートフル。
今のところDVD発売等はされていないようだ。
ある意味『北大といえばコレ(ニコニコ的に)』かもしれない。
素敵なファンファーレでオペラシチーを怒らせたとか怒らせてないとか。プペペポピー。
関連生放送
関連項目
関連サイト
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脚注
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