魔人ブウとは、鳥山明原作の漫画『DRAGON BALL』およびそれを原作とするアニメなどに登場するキャラクターである。
ウーブについてもこの記事で簡単に説明する。
概要
魔道士ビビディにより偶然創り出された魔人で原作最強の敵。
戦士達を吸収しいくつかの形態へと変化した。
形態ごとに姿が違うが、最も知られているのは太ったブウだと思われる。
名前の由来は創造者ビビディ・その息子バビディと合わせて、
ビビデバビデブウ=ビビデバビデブー(童話シンデレラに登場する魔女が唱える呪文)。
前章のラスボス、人造人間セルがデザイン的に複雑で面倒だったため、非常にシンプルかつ記号的なデザインのキャラクターとなっている。
また、セルから引き継がれた要素に「戦士たちの技のコピー」「再生能力」があるが、そのどちらも強化され、一瞬でも見た技は自分のものとしてしまい、どんなにバラバラになっても肉片一つ、煙一筋でも残っていれば復活可能という化け物ぶりであった。このため、セル以上に「如何にして消滅させるか?」がバトルにおける一つのキーポイントとなっていた。まさに最後の敵に相応しい最強の存在である。
能力
- 相手の技をちょっと闘っただけで自分のものとする。また吸収した相手の技も使える
- 対象をあらゆるものに変化させる(大抵はお菓子だか牛乳や粘土、アニメでは簡易トイレ等も)光線を頭の触覚(?)から撃てる。
- 粘土のように体を自由自在に変形することができる(ドロドロの液体状になって相手の体内に入り込み内部から爆裂させたり、顔だけをイケメンに変える等)
- 気で完全に消滅させない限りは胴体を貫こうが頭を吹き飛ばそうが復活する。爆破してバラバラにした後に肉片を焼いても、そこで発生した煙から再生できる。(ただしブウ同士が戦闘するとダメージが蓄積する)
- デンデのような治癒能力。これで盲目の少年の視力を回復させたり、撃たれた犬のベエやサタンを治療した
- 自身の体内に小さな分身を創り出しそちらに意識を向けることができる
魔人ブウ(形態)
魔人ブウ(善)、太ったブウ、ミスター・ブウ
ブウが誕生した時代の大界王神を吸収した形態。パワーは減ったが、なんとかコントロールできるようになった。
原作で最初に登場した時はこの形態で、孫悟飯に瀕死のダメージを負わせたり、ベジータの捨て身の攻撃にも耐えた。
良くも悪くも純粋なため、ビビディやバビディに教わったように人間を殺して遊んでいたが、ミスター・サタンとの出会いでその行為への考えを改め、「もう誰も殺さない、壊さない」ことを約束していた。
他の形態の時、体内にこのブウが吸収されているとサタンへの攻撃に拒否反応を起こす。
戦いの後は神龍に人々の魔人ブウの記憶を消してもらい、サタンと暮らし「ミスター・ブウ」として人々に知られる存在となった。
「神と神」においては一連の騒動の原因となる醜い争いを起こしたが、「復活のF」には長期の睡眠をとっていたため登場しなかった。あれ?睡眠時間は5秒でいいんじゃ…
「破壊神シャンパ編」では悟空に誘われ破壊神選抜格闘試合のメンバーに選ばれたが、ペーパーテストで落ちたため出場することはなかった。
「宇宙サバイバル編」では悟空、悟飯と共に前覧試合に出場し、蹴りのバジルと戦う。最初はサタンの言う通りに遊んでいたが、サタンが傷ついたことを知ると怒り、本気で戦う。並外れた回復力を発揮し、バジルに勝利する。その後は力の大会に向けて修行し、体型も痩せていた。悟空と手合わせをし場外負けとした。しかし深く眠りに入り体型も元に戻ってしまい、力の大会への出場がなくなってしまう。
サタン曰く、普段は1秒の睡眠で大丈夫だが、深い眠りにつくと2ヶ月は起きないことが明らかになった。
「銀河パトロール囚人編」で久々にメインキャラとして登場。1000万年前、大界王神がその神力と引き換えにやっとのことで捕らえた凶悪犯モロが銀河刑務所から脱走。大界王神を吸収したブウならば対応出来ると踏んだ銀河パトロールによりサタン邸から誘拐されてしまう。(とはいっても睡眠中に運び出されただけである)
大界王神の記憶を取り戻したあと、持ち前の特殊能力と潜在能力でモロを圧倒するも、紆余曲折あってモロを取り逃し、目覚めた大界王神の人格にバトンタッチする。銀河パトロール囚人編終了時にはその間の記憶を失い、いまいち状況を飲み込めていない様子で銀河パトロールの表彰を受ける。
『スーパーヒーロー』では不参戦だが、新生レッドリボン軍により「あの恐ろしい魔人ブウも敵組織(=Z戦士)に所属している」という形で紹介される。(「魔人ブウ」としての記憶は地球人から消えたはずだがその辺りの関係は不明)本人は呑気に休眠中。
『ドラゴンボールGT』では、ウーブと合体してウーブの一部となる。
魔人ブウ(純粋悪)、ガリガリのブウ
太ったブウから分離した悪の心、分離の際にパワーの大部分をこちらが持って行っており、その後太ったブウが放ったチョコになる光線を跳ね返し逆に吸収し、悪のブウに変態した。
魔人ブウ(悪)、悪のブウ
ガリガリのブウが太ったブウを吸収し変態した姿、戦闘向きな体付きになっていて気を読む能力も備わった。
この状態でもサタンの事は覚えていて、地球人を皆殺しする際にもサタンには攻撃しなかった。
ゲームではこの状態と太ったブウが登場することが最も多い。
「ドラゴンボールZ2」では、下記の形態のほか、べジータ吸収形態、セル吸収形態(←お前が吸収されるな)、フリーザ吸収形態、ヤムチャ&天津飯吸収形態が登場した。
セルを吸収した場合、全身に斑点が出来てかなり気色悪い。しかし、元気玉が使えるようになったりとかなり強化される。フリーザの場合だと口調が何故かオネエになる。ヤムチャ&天津飯を吸収すると逆にパワーダウンし、頭を抱えるという珍妙なシーンが見られる。当然彼らの技も使用でき、かの排球拳も「いくわよ!」の掛け声で使用できる。この形態で勝つと「この状態で勝てるとはな!」とバカにされるので結構腹が立つ。
ピッコロ・ゴテンクス吸収ブウ
ピッコロを吸収した事による知能の上昇とゴテンクスのパワーを備えた形態。
潜在能力を開放した悟飯を圧倒する恐るべきパワーを誇った。
ピッコロ・悟天・トランクス吸収ブウ
体内のゴテンクスのフュージョンが解けた状態、ピッコロのコスチュームをまとった姿。フュージョン状態よりパワーがうんと落ちてしまった。
悟飯吸収ブウ
上記のフュージョンが解けた状態から悟飯を吸収した形態。
フュージョン時よりも更にパワーがアップしており、まさしく最強の魔人となった。
しかし、ベジットにボコボコにやられている場面ばかりなのでその強さを発揮する機会が少ないかわいそうな形態。
南の界王神吸収ブウ
ブウが誕生した時代の五人の界王神の中で最も強く逞しかった南の界王神を吸収した形態。
他の魔人ブウの形態にはない筋肉モリモリマッチョマンな姿が特徴。物語上では、悟空とベジータによって魔人ブウ(悪)から悟飯達と魔人ブウ(善)を引き剥がされたことによりこの形態へと変化、ほどなくして魔人ブウ(純粋)へと変化していった、というより戻ったというべきか。
魔人ブウ(純粋)、チビのブウ、純粋ブウ
創り出された当初の形態、自制心や理性が全くなく破壊と殺戮のみを目的とする存在。
創造者ビビディ本人の手にも負えない失敗作で、当時在任中だった五人の界王神のうち、西の界王神と北の界王神を殺害し、南の界王神と大界王神を吸収した。
物語上では、魔人ブウ(悪)が魔人ブウ(善)を引きちぎられ変化した形態として登場。凄まじい再生能力と戦闘センスで超3の悟空と互角の戦いを繰り広げ、その小柄な姿から当初強さを甘く見ていた悟空とベジータを驚かせた(アニメ版では悟飯吸収形態ではなくこちらが最強の魔人として扱われている)。戦いは暫くこう着状態が続いたが、倒すには一気に消し飛ばさなければならないと判断したベジータが元気玉を提案したことにより状況は一転、最終的に超特大の元気玉の直撃を受け、直も抵抗を見せるがドラゴンボールで回復した悟空の後押しにより魔人ブウ(純粋)は完全に消滅した。消滅の間際に悟空の一方的な申し出により再戦の約束をしており、後に閻魔大王が気を利かせ魔人ブウ(純粋)は善人のウーブとして転生する。
『超』の「銀河パトロール囚人編」において、大界王神の力は、容姿・性格を受け継いだ(善)側ではなく、大半がこちらに引き継がれていた事が分かった。
本来魔人ブウ(純粋)は大・南界王神や(無邪気)が根底にある(悪)とは大きく異なる存在だが、作中では純粋悪→悪→純粋(つまり善以外)を一纏めに「悪いブウ」と呼ぶ事が多い。その辺の経緯はややこしいし、ブウ(純粋)の所業は本人以外の全生命にとって極悪そのものなので無理もないが。
ウーブ
魔人ブウ(純粋)が倒された後に転生した姿なので、厳密にはブウの形態ではないが合わせて記述する。
貧しい村出身で一家を支える少年として登場。原作最終話、天下一武道会にて悟空と対戦し、素人でありながらも潜在能力の高さを思わせる戦いぶりを見せ、悟空の修業を受けることとなった。
原作では2話しか登場しないが『ドラゴンボールGT』では修業の甲斐あって逞しい青年へと成長しており、戦闘描写こそ少ないもののなかなかの活躍を見せた。ベビー戦にて魔人ブウ(善)と合体し更なるパワーアップを果たす。
ウーブの記事も参照。
関連動画
関連項目
- ドラゴンボール関連項目一覧
- カービィ(ピンク、相手を吸いこむ、吸収した相手の能力を使える、など共通点多し)
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