能登半島(のとはんとう)とは、石川県北部の日本海に突出する半島である。
概要
石川県北半分と一部富山県からなる日本海側最大の半島である。石川県と富山県の境をなす宝達丘陵を基部として北に突出し、南北約100km、東西約50kmを占める。富山湾に面した海岸を「内浦」、日本海に面した海岸を「外浦」と呼ぶ。また、半島最先端付近を「奥能登」、半島基部付近を「口能登」と呼ぶ。
半島全体は、低平な準平原的地形で、新第三紀層が骨格をつくる。その大地にタブ、ツバキといった照葉樹が多く分布。各地に景勝地が点在し、海岸線を主体に大部分が能登半島国定公園に指定されている。交通の弁として、鉄道はJR西日本「七尾線」「氷見線」、のと鉄道「のと七尾線」が走る。道路は「のと里山海道」「能越自動車道」が開通している。
産業は農林水産を主体としており、特に漁業が盛んで、ブリやイカの水揚げが多い。古代からはなまこの特産地としても有名である。
「能登半島地域」に該当する市町村(石川県HPより)
おおむね北から順に記載。南のかほく市、津幡町、内灘町、富山県氷見市については「能登」とはされない場合もある。
地震
平成19年能登半島地震の震央 |
近年、能登半島は大地震の巣となっている(能登半島地震)。2000年以降だけを見ても、2007年3月にM6.9の地震(平成19年能登半島地震)が発生。
その17年後、2024年の元日にM7.6の巨大地震が発生(令和6年能登半島地震)。震度7の激震で家屋や建物が次々倒壊、山も崩壊して沿岸には津波が押し寄せ、輪島では大規模な火災があたり一面を焼き尽くするという、地獄絵図さながらの光景が展開された。半島の先端部(奥能登)では2020年から地震活動が活発化し始めたのを皮切りに慢性的な群発地震が続いていたが(奥能登地震)、その矢先となる大地震であった。
犠牲者は直接死だけで200人を超えたが、日本で100人以上が死亡した震災は、2016年の熊本地震以来となった。なお、熊本地震は直接死が50人で関連死も含めると200人超なので、能登地震は直接死だけで熊本地震の4倍以上。直接死に限定すれば東日本大震災以来となる100人超の犠牲者である。
主な海岸線沿いの観光名所
能登半島を周る際にぜひとも訪れたい海岸沿いの観光名所を紹介。右の地図の番号(1~5)は紹介する観光名所の位置を表しています。
【1】千里浜なぎさドライブウェイ(ちりはま―)
石川県羽咋郡宝達志水町今浜から同・羽咋市千里浜町に至る延長約8kmの海岸。日本で唯一、自動車(バスや自動二輪車も可)で海岸線の砂浜の波打ち際を走ることができる道路である。
【2】白米千枚田(しろよねせんまいだ)
石川県輪島市白米町にある棚田。能登半島北岸を走る国道249号と日本海との間にある崖地に位置する。国連農業機関が認定した世界農業遺産の1つである。
【3】禄剛崎灯台(ろっこうさきとうだい)
石川県珠洲市の能登半島最先端にある灯台。歴史的価値が高く、Aランク保存灯台の1つである。「日本の灯台50選」に選ばれている。
一般公開日に訪れれば、灯台の中に入ることも可能。
【4】見附島(別名:軍艦島)
石川県珠洲市にある島。空海(弘法大師)が佐渡島から当地方に渡った際、最初に見付けた島というのが島名の由来。また、島の形が船体に見えることから別名「軍艦島」とも呼ばれる。
【5】雨晴海岸(あまはらしかいがん)
富山県高岡市にある遠浅海岸。岩礁・白砂青松の続く景勝地で、沖にある大きな松が植生している島「女岩」が有名な海岸である。
個別記事もあるので詳しくはこちらを参照→雨晴海岸
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
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