たつき監督を信じろとは、けものフレンズ最終回を前にした視聴者たちのスローガンである。
概要を信じろ
2017年3月22日、地上波放送において「けものフレンズ」の11話が衝撃的な結末で終わった(詳しくはけもフレ11話ショックを参照)。
その内容に放送直後からファンの間には激震が走り、彼らを様々な行動へと駆り立てた。ある者は自暴自棄になり、ある者は現実逃避を始めた。最終回をアミメキリンちゃん並の推理力で予測し絶望する者や、仕事や学業に支障をきたす者、しんざきおにいさんやサバンナシマシマオオナメクジに縋る者までもが現れた。
しかしある者は、「毒を抜いたものになる」と言い[1]これまで丁寧に話を積み上げてきたたつき監督の手腕を信じ、決して悲しい結末には終わるまいと、たつき監督を信じて静かに最終話を待つ事と決めた。
「たつき監督を信じろ」とは、そんな祈りにも似たフレンズたちの言葉である。
後に第一回『フレンズの会』初回公演(2017年4月29日)のトークショーでもアニメ一期の製作状況を振り返り
何となく、かばんちゃんが冒険するのかな?という程度。次に、各話3行くらいのあらすじが来たのが昨年。次にコンテ作って、読んで会議。次に台本、そして編集という作り方。各話3行のあらすじしか来なかったのは、ちょっと…。ずーと「大丈夫です」しか言わない。詳細を「下さい」と頼んでも、「あ、送ります」と言われて、実際には来ない。そんな感じでした。社内でも、吉崎先生のアニメなので注目されて聞かれるけど、分からないまま「大丈夫です」と答えるしかなかった。
という、当時テレビ東京のプロデューサーであった細谷伸之氏、アニメ一期を制作した会社ヤオヨロズのプロデューサーであった福原慶匡両氏のやり取りでも使用された。
Q&Aを信じろ
Q. かばんちゃん死んだの?
A. たつき監督を信じろ
Q. もしかして最終回って欝展開なの?
A. たつき監督を信じろ
Q. お前それサバンナでも同じ事言えんの?
A. たつき監督を信じろ
関係者ツイートも信じろ
結局最後までニコ生見ちゃいました。たくさんの皆さんありがとうございました!たつきを信じろ!
最終話放送直前インタビューを信じ…ろ…?
たつき これはイベントでも触れましたが、放送開始前のどこかで「ほんわか」って言っちゃってるんでみんな大丈夫やと思っているかもしれませんけど、あれちょっと意図と違う伝わり方してるかもでして。僕自身は、ハッピーエンドでも鬱でも、お話やキャラクターが旅した素直な結果であれば、全然それはもうどっちになっても良いと思っていますから。
最終話放送直前! アニメを作るのが得意なフレンズ、たつき監督に『けものフレンズ』の“すごーい!”ところを聞いてみた!! - おたぽる, 2017年3月27日
信じた結果
以下ネタバレ注意
視聴者の心配を余所に、無事だったサーバルちゃん、今までのフレンズたちが再登場し力を合わせてかばんちゃんを救い出すという熱い展開、かばんちゃんの復活、ガイドロボットの矜持とばかりに有能っぷりを示すラッキービースト、11話同様の怒濤の伏線回収と構図、みんなの力を借りた上でただ一人海を渡るかばんちゃんとやっぱりこっそりついて行こうとするサーバルちゃん、そして新たなフレンズとの出会い...という希望のある終わり方を迎え、視聴者たちは「たつき監督を信じてよかった」と安堵すると同時に「たつき監督ありがとう」と心から感謝を述べるのだった。
放送終了後も信じろ
最終話の地上波放送から一週間経過した4月5日。春アニメがスタートするとともに、以前から危惧されていた通り徐々に難民が発生し始めていた。そんな中、唐突にたつき監督が「少し寝たので息抜きに作りました」と12.1話「ばすてき」を発表。希望の光を与えられた視聴者たちは、改めて感謝の意を述べるのであった。
たつき監督を案じろ
12.1話の配信からさらに一週間が過ぎようとしていた4月11日。視聴者の中には「さすがに12.2話はないだろ」と言いつつも、どこか淡い期待を抱く者たちがいた。そんな中、たつき監督から一つのツイートが投下される。
あっ、12.2話は無いですよ!みなさんもほどよく寝てください笑 命と口座を燃やし続けるボケもやりたかったんですけど、先にけものフレンズ本線の表紙やら何やらからやりますね。おかげ様でそちらも圧死しそうなほどいただいております、ありがとうございます
これにより、たつき監督が文字通り身を削って12.1話を制作していたこと、また現在も死ぬほど忙しく働いているということがわかり、視聴者の間では「たつき監督を案じろ」というコメントが飛び交った。
さらに4月14日には「ミュージックステーション(どうぶつビスケッツ×PPP出演)」「Animelo Summer Live(けものフレンズ出演決定)」「ダーウィンが来た!(け○フレ難民緊急支援策サーバル回再放送)」にちなんだイラストをそれぞれ1枚(計3枚)、4月16日の見逃し上映会終了後には数秒間のCGアニメ―ションをTwitterに投稿。視聴者はこれらの投稿を喜ぶと同時に、休む気配を全く見せてくれないたつき監督をますます案じることになった。
なお、たつき監督の身体を心配してゆっくり休んでほしいと願うコメント自体は最終話放送後から流れている。
もう1度たつき監督を信じろ
あれから約2年後、たつき監督新作アニメ『ケムリクサ』11話で歴史は繰り返される事になった。それも絶望度を何倍にも引き上げて。詳しくはケムリクサ11話ショックを参照。
以下11話ネタバレ注意
11話において主人公である『りん』と『わかば』は最後の戦いに挑む前に、戦いのヒントを少しでも得る為、りんの中にある記憶の葉(りんを産みだした人物である『さいしょのひと』の記憶情報が入った物)をわかばが起動させる。
記憶の葉を起動した事により、りんの目にさいしょのひとの記憶が映るようになり、その中でわかばの正体やこの世界の核心に迫る情報などが明らかになっていった。しかしその最中、突如わかばの「りんさん!りんさん逃げて!!」という声が響き渡る。しかし映像に没頭するあまり、りんにはその声は一切届く事が無かった。そして全ての映像が流れ終わった後、りんの目の前に映った物は…
串 刺 し に さ れ 血 を 流 し ぶ ら 下 が っ た わ か ば の 姿
そう。彼はりんの身代わりになってこんな姿になってしまったのである。食べられるだけ(セルリアンには食べられても死ぬ事はない)だったかばんちゃんと異なり、『死』を連想させる様な描写であったため、前作より恐怖を感じた視聴者も多いはず。 果たして最終回はどうなるのか。今はたつき監督を信じるしかないだろう。
もう1度信じた結果
以下12話ネタバレ注意
再び視聴者が不安と希望を抱える中、誤配信などのハプニングなどもありつつ、ついに配信された12話。
わかばは咄嗟の機転により無事ではあった。だが再び陥った危機により自らが犠牲となることを選んでしまう。りんが好きなものの為生きることを後押し奮闘するりつ・りな・シロ、自分の好きなものを自覚し託されたみどりと共に走り戦うりん、りんのため道を切り開くりく・りょう・りょくのバトルシーン、そして旅と戦いの果てにりんとわかばはみんなが安心して暮らせる場所にたどり着き、最後はりんの笑顔と告白で幕を閉じ、視聴者たちは「もう一度たつき監督を信じてよかった」と安堵すると同時に「たつき、好きだ。」と自らのすきを告白するのだった。
動画を信じろ
静画を信じろ
関連項目を信じろ
脚注
- *ただし、たつき監督が自らコメントしたものではない。アニメ「けものフレンズ」 ファンは動物園にも集結 そして人気のセリフの誕生秘話がついに明らかに!(5/6ページ)
- 産経ニュース 2017.3.4
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