『クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃』とは、クレヨンしんちゃんシリーズの第23作目の劇場版である。
概要
今作はシリーズ初となる「野原一家の引越し」がテーマで、『黄金のスパイ大作戦』以来久々に海外が舞台となり、ギャグとシリアスを絡めたパニック映画が展開される。
クレヨンしんちゃんの基本である「春日部で暮らす一家の日常」という根本的な設定が崩され、野原一家は物語序盤で早々に引っ越してしまうため、春日部の住人の出番は30分もない。
また、『栄光のヤキニクロード』以来となるエンディングスタッフロール後のエピローグが存在するので、本編が終わったからと早々に帰るのは損である。
監督は前々作『B級グルメサバイバル!!』で監督を務めた橋本昌和氏が再び登板。脚本もうえのきみこ氏が担当しており、キレのあるギャグが随所に挟まれる。
キャラデザ原案・サボテンデザインはEunYoung Choi氏が独特の持ち味を発揮し、個性的なご近所さんと不気味な怪物を描いた。また一昨年、昨年と同様、湯浅政明氏が絵コンテで参加している。
本作は前作の評判も手伝ってか公開当初から順調な興行成績を収め、ついに『アクション仮面VSハイグレ魔王』以来、実に22年ぶりとなる歴代興収1位(22億2538万5300円)を達成した。⇒『映画クレヨンしんちゃん』22年ぶりにシリーズ最高興収記録更新 さしこも祝福
ストーリー
かすかべの みんなへ
いろいろあるけど オラげんきだぞ
メキシコにあるマダクエルヨバカの町で発見されたとてつもなくうまい実を実らせるサボテン。
ひろしの勤める双葉商事もこのサボテンに注目し、メキシコに支社を作って商品化する事業のためにひろしをメキシコ支社部長に任命して転勤を命じる。
当初は独りで単身赴任するつもりだったひろしは、みさえに説得されて一家全員での引越しを決意し、春日部の人々に見送られながら引っ越していった。
メキシコでの生活にも馴染んできたある日、町で開かれるサボテンフェスティバルに出かけた一家だったが、町の中央に聳える女王サボテンの花が開いた時、突然サボテンたちが動き出して人々を襲いはじめたのだった!
果たしてしんのすけたちは町から脱出できるのか…!?
登場人物
カロリーナ
「私、積極的な男の子は好きよ」
今作のゲストヒロインの一人。しんのすけが通う幼稚園の保母で抜群のプロポーションをしている。踊りが得意。
野原一家と遊んでいた時にサボテンに襲われ、行動を共にする。
スマホ
「話しかけないで。じゃがいも頭」
今作のゲストヒロインその2。常にスマホを持って歩き、名前を名乗らないためしんのすけから「スマホちゃん」と呼ばれる。人見知りな性格で、しんのすけを常に無視し、じゃがいも頭と言って拒絶する。
ネネ・ロドリゲス / レインボー仮面
「人呼んでマダクエルヨバカの誇り高き荒鷲、レインボー仮面!!」
メキシコのプロレス、ルチャリブレの覆面選手。勇ましい名乗り口上やガタイに反して臆病な性格で、試合前には必ず「膝を痛めた」と言って棄権してしまう。
マリアッチ
常にギターを抱えて街角で歌っている謎の男。しんのすけからは「無職のおじさん」と呼ばれる。
サボテンから逃げる途中で姿を消し、終盤みんなの前にふたたび現れたときには・・・
ホセ・メンドクセー
双葉商事メキシコ支社唯一の社員でひろしの部下。日本も少しは喋れるようでマダクエルヨバカに来た野原一家を案内した。
イケガミーノ
「いい質問ですねえ~」
池上彰によく似たサボテン博士。生物学的見解からキラーサボテンの生態を解説する。
保安官
「死にたいヤツから前に出ろ」
町長の護衛を勤めている保安官。シェリフバッジを着けている。腰には二丁のリボルバーを持っており、早撃ちや高速リロード、ガンカタを披露する実力者。
ドゥヤッガオ・エラインデス町長
「サボテンよ、この町と共に歩もう!」
マダクエルヨバカの町長。名前どおりのでかい顔をしている。サボテンで町興しをしようと壮大な計画を練っており、ヨソモノには辛く当たる。
キラーサボテンに襲われても考えを曲げず、町から脱出することやサボテンを傷つける行為に断固として反対する。
キラーサボテン
マダクエルヨバカの町に生えていた新種のサボテン。
非常に美味な蜜の詰まった実をつけるが、正体は人喰いサボテンだった。根っこを使って動き回り、巨大な口で人間を丸呑みにする。
破壊されてもかけら同士が合体して復活してしまう。町の中心には超巨大な女王サボテンが生えている。
スタッフ
- 原作/臼井儀人
- 監督/橋本昌和
- 脚本/うえのきみこ
- 絵コンテ/橋本昌和、増井壮一、高橋渉、湯浅政明
- 演出/佐藤まさふみ、高橋渉
- キャラクターデザイン/末吉裕一郎、原勝徳
- キャラクターデザイン原案・サボテンデザイン/EunYoung Choi
- 作画監督/原勝徳、大森孝敏、針金屋英郎、末吉裕一郎
- 作画監督補佐/間々田益男
- 音楽/荒川敏行、澤口和彦
- 音響監督/大熊昭
- 色彩設計/今泉ひろみ
- 美術監督/沖吉真由美、高橋佐知
- 撮影監督/梅田俊之
- CGI/つつみのりゆき
- 作画協力/サイエンスSARU
- アニメーション制作/シンエイ動画
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関連項目
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