グレムリン(とある魔術の禁書目録)とは、ライトノベル「新約 とある魔術の禁書目録」に登場する組織である。
概要
イギリス清教、ローマ正教といった大組織に属さない魔術結社の中でも、特に異端である組織の一つである。
旧約での世界大戦以降に活動を活発化させ、世界各地での動乱の原因となる。活動の特徴は、魔術サイドが忌避する学園都市の科学技術をも使って、組織としての目標を達成すべく行動することである。
構成員
- サンドリヨン
新約3巻、ハワイ諸島での活動にて登場。 かつてフランスに在籍していたであろう魔術師だが、世界大戦での、学園都市とイギリス清教が勝利した結果に反発し、グレムリンに加盟した一人。名前の通り、シンデレラ、灰被りをベースとした術式を使う。
- サローニャ=A=イリヴィカ
新約3巻、ハワイ諸島での活動にて登場。 ロシアに在籍していた魔術師だが、世界大戦での被害とその復興での負担をロシアに押し付けられたことから、学園都市とアメリカに強い敵意を持ち、グレムリンに加盟した。森を支配する妖精レーシーをベースとした術式を使う。
上記2名のように、世界大戦で生じた不満、敵意を持った魔術師により、臨時に増員されていた。
正規メンバー
各自、まともな魔術師を逸脱した魔術、能力を保有した化け物の集まり。その目的は、トップに立つオティヌスを完全な存在にすること、そしてその見返りとして、叶えることが到底不可能な各自の望みを実現してもらうことにある。
- マリアン=スリンゲナイヤー

神の武具を作ったとされる黒小人(ドヴェルグ)の少女。主神の槍(グングニル)の製造に関して深くかかわっており、登場、戦闘する機会も多い。黄金を用いた工具を霊装とした魔術を使い、人間を生きたまま道具や武器に作り替える。
- 投擲の槌(ミョルニル)
見た目はドラム缶のような黒い円筒。正体はマリアンによって改造された少女であり、間違いなく人間である。円筒の形状から多様な形に変形し、聖人の神裂火織と同レベルの戦闘を行うことができる。
- シギン
バゲージシティでの戦闘に参加。 「助言」により組織を有利に導く役割だが、それが魔術であるのかは不明。作中ではマリアンに「助言」を出す役割だが・・・。
- ウートガルザロキ
バゲージシティでの戦闘に参加。学園都市から襲撃してきた、木原乱数のファイブオーバーによる幻覚であっさり倒された、かと思われた。それはウートガルザロキが作った幻覚であり、五感のいずれかを他の感覚に移す幻覚の術式により木原乱数を陥れ、返り討ちにした、かと思われた。実際にはお互いに幻覚をかけ合った末、共倒れになった。
- ベルシ
バゲージシティでの戦闘に参加。致死レベルの攻撃を受けても無傷であり、傷を受けるほど強力になる術式を使い、ファイブオーバー20機以上を撃破している。学園都市の木原一族に関係のある人物であり、現在のグレムリンの科学技術の上昇に貢献した。
- フレイヤ
東京湾に船の墓場(サルガッソ)が発見された際、上条一行の足止めとして戦闘。見た目は妊婦であり、術式も「母体」と「出産」に関わるものである。
- ロキ
船の墓場が発見されることを危惧し、グレムリン内外の全勢力を欺いた。結果、連合軍の一斉攻撃を本物の船の墓場から遠ざけることに成功した。
- ヨルムンガンド
ロシアから船の墓場に攻撃しようとする爆撃機編隊を襲撃した少年。高度1万メートルの爆撃機の上でも全く動じず、さらにそこから地上に到達する、毒の息を模した術式を使う。
- ヘル
船の墓場へ向かうアメリカの艦隊を襲撃した、肌が継ぎ接ぎだらけの少女。場に残る死因を取り出し、自身が用いる武器で発生する死因と入れ替える術式を使う。
- フェンリル
あらゆる連絡手段を絶ち、連合軍の連携を崩そうとアラスカのミサイル防衛基地を襲撃する。フェンリルの口から流れる涎により地形を変化させた伝承から、地脈、龍脈をも呑み込む「溝」を作りだす術式を使う。
- モックルカールヴィ
東京湾の海上から500メートル以上ある、粘土製の巨人。その巨体で、学園都市の爆撃機を迎撃し、船の墓場を守る。
- トール
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容姿は女性的な印象を持つ少年。自分の実力を高めるために強敵と戦うことを目的としている。術式は、雷神としてのトールをベースとしたものと、全能神であるトールをベースにしたものの2種類があり、後者はグレムリン100人近くを一人で撃破するほどの能力である。
- オティヌス
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グレムリンのトップであり、正真正銘の魔神。その正体は北欧神話の主神オーディン。彼女は隻眼で、魔女のような少女の姿をしている。その実力は幻想殺しや、その奥に隠れるものさえも一撃で粉砕する程。しかし魔神ゆえの無限の可能性により、成功と失敗、勝利と敗北の確率も五分五分となる欠点がある。これを克服するために主神の槍の製造を目指し、世界を巻き込んだ騒乱の原因を作る。
真のグレムリン(新約10巻ネタバレ)
グレムリンと呼ばれる組織はもう一つあり、その構成員は魔術師を超え、全員が魔神である。
グレムリンという名称自体、「既存宗教色のない、プレーンな妖精の名」とされるように、科学をも利用する魔術結社ではなく、「あらゆる宗教のあらゆる魔神」が参画する組織こそが、グレムリンなのである。
会話文からの呼称では「僧正」「ネフテュス」「娘々」という名が書かれているが、構成人数や、実際の名前かどうかは不明である。
構成員は、実在する世界の隣にある「位相」という場におり、距離、時間の概念を超越した存在となっている。上条当麻の今後、ということに関しては彼らの関心ごとであるようで、今後の物語に関わってくるものと考えられる。
関連項目
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